今日から訓練 格闘技
遂に、教室めいた部屋から、場所を移した。そこは……
「俺は、ペーネル一等武官だ。これから、格闘技訓練を行う。準備をしろ。心三。」
「無駄なんだ。無駄だから嫌いなんだ。無駄無駄……」
心三の「無駄な事を……こんな事時間の浪費でしかありません。即刻中止すべきです、一等武官。」は、「無駄なんだ。無駄だから嫌いなんだ。無駄無駄……」と聞こえた様な気がしたが、きっと気のせいだろう。
某吸血鬼の子息とも無関係に相違ない。
「甘えるなぁっ!」
どうやら、一等武官に殴られた挙句、気絶して倒れ、水をかけられて、目を覚ましたらしい。
「さっさと立て! 準備しろ! 起きているのは、分かっているんだ! 心三。」
「付け焼刃の格闘技など無用の長物でしかありません。むしろ、ダメージが、身体に残るので、害悪でしかない。中止するまで、僕は動きません、一等武官。」
「『ガウスレーゼ』は、手加減などしないぞ! 立て! 立つんだ! 心三!」
それから、何度も……何度も……何度も……蹴られた。
* * *
次回予告
第13話 今日から訓練 クリアランス
ご愛読ありがとうございます。
面白ければ、ブックマークと、星をお願いします。
励みになります。