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今日から訓練 『ガウスレーゼ』について

 次の座学講師は、青髪をショートボブにまとめた、ツリ目長身の美女だ。一等書記官に比べれば、やや小ぶりの双丘……とは言え十分な、迫力の物を持っている。

「ピールン副長だ。心三、『敵を知り己を知れば百戦危うからず』この意味を答えよ。」

「敵の正確な情報と、己を照らし合わせれば、負ける訳がない、です。もっとも、その故事が誕生した国は、既に塵芥になりましたが、確かに地球上の言葉ですね。副長。」

「正解だ。よって、自分は、『ガウスレーゼ』について教える。いいな、心三。」

「はい、副長。」

「先程も、長官が、少し触れられたが、侵略装置『ガウスレーゼ』については、判明している事もある。が、『ガウスレーゼ』を放った者、黒幕については、何1つ判明していない。心三。」

「そうなのですか、副長。」

「残念ながら、『ガウスレーゼ』の『技術』、とりわけ『異世界移送』に関しては、不明なのだ。よって、連中が、何処から来るのか不明なままだ。」

「しかも、敵は一度『異世界移送』を果たして、侵略先の世界に到着すれば、腰を据えて侵略に勤しむ事が可能だと。では、『侵略装置』についての情報は、あるのでしょう、副長。」

「それは、今から説明する。『ガウスレーゼ』は、不明な『技術』を用いて『亜空間』に存在する。そして、『侵略用ユニット』……『ナウスレーゼ』を、こちらに射出する。」

「ほぉ、では侵略行動自体は、その『ユニット』が、実行する訳ですか、更に、『本体』たる『ガウスレーゼ』は、『亜空間』から出てこないから、手出しできない。ですね、副長。」

「正解だ。しかも、『ユニット』を『こちら側』に、出撃させる瞬間も捕捉できていない。更に、『ユニット』を作成する為の『材料資材』の調達方法も判明していない。」

「ですが、『原子分解砲』の時は、どうだったのでしょう、副長。」

「いい所に、目を付けたな。『原子分解砲』を撃つ時は、『ガウスレーゼ』が、『亜空間』から姿を現し、自ら放つ必要がある。そこまでは、判明している。いいな、心三。」

「つまり、今の所は、3つしか手が無い。1つ、『ガウスレーゼ』が、『ユニット』を出す瞬間を補足し、そこから敵の『技術』……取り分け『亜空間』との出入りを調査する。」

「そうだ。心三。」

「2つ、『ガウスレーゼ』が、『材料資材』を調達する手段の調査。」

「そうだ。心三。」

「3つ、『ガウスレーゼ』が、『原子分解砲』を放つ時に攻撃する。ですね、副長。」

「よく出来たぞ、心三。自分から教える事ができるのは、ここまでだ。何か質問はあるか。」

「いいえ、今は大丈夫です。ありがとうございます、副長。」


 * * * 



次回予告

第11話 今日から訓練 『ブラジオウ』について

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