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      第4話    再就職先見つけます!

時間がアレばあと1話書きますよう。


  《冒険者を目指す者 18歳以下とする。》


 「いや、また否定されたんだけど。しっかり年齢制限にひかかってるんだけど! どうすんの佐藤!」

 「いや、その、えーと。まぁ、入ってみましょうよ。たぶん、大丈夫ですよ。」

佐藤はそう言うと、建物の中に逃げ込んだ。

 「待てよ。おい、佐藤。」

佐藤を追いかけて中に入ると中には大勢の人(若者)でごった返していた。明らかに、周りの目はオレを異物と捉えている。 中を見渡していると、佐藤が受付カウンターにいるのが見えた。

 「おい、佐藤。勝手に一人で入るなよ。」

オレが佐藤を叱っていると受付の女性がしゃべりかけてきた。

 「あんたが、この魔獣の持ち主かい? 困るんだよ。ここは魔獣の持ち込みは禁止だよ。 解体するなら、

村はずれまで行ってくれ。」

女は、そう言うとしっしっと手で追い払った。

 「違いますよ、僕は使い魔ですよ。先輩からも言ってくださいよ。」

と言いながら佐藤はオレに縋り付いてきた。

 「ええ、私はこの使い魔の主人です。」

 「へぇ、本当にあんた使い魔なのかい。 しかし喋る使い魔とは珍しい。大昔は、喋っていたらしいけど。知能が発達してからは、今では主人と意思疎通ができるから喋らないんだよ。 」     

 佐藤の行動が変なのは単に頭が発達していないだけらしい。

 「しかし、本当に珍しいね。高く売れるよ。ここで売らない?」

 「考えときます。」

 「いや、そこはしっかり否定してくださいよ。」 

と泣きつく佐藤を隅にほったらかしにして、オレはさっそく本題をきりだした。

 「実は今日、私は冒険者になるために来ました。」

 オレがそう言うと、彼女はいきなり笑い出した。 この世界でのオレは面白いらしい。

 「あんた、冒険者じゃなかったのかい。 確かにその歳の他の冒険者と比べてみると身体つきが違うね。」

彼女はそう言った後、机の下から書類のようなものを取り出した。

 「ここにあんたの名前と使い魔の名前 それと歳を書いてくれ。」              

 そう言って羽ペンを差し出してきた。 案外、すんなりと認められたことに驚きつつ指示にしたがってかいた。佐藤の名前で迷ったがとりあえずサトウにした。

 「OK、完了したよ。これで、あんたも冒険者の仲間入りだよ。周りは若いもんばっかりけど頑張って。」

オレは、やっと冒険者になれて嬉しかったが、確か冒険者は18歳以下だけなはず。  もしかしたら、何か裏があるのかもしれない。オレは尋ねてみることにした。

 「看板には、十八歳以下と書いているんですが、私っていいんでしょうか。書類に書いてあるとおり、35歳なのですが。」 

 「看板?  ああ、アレか。あんたは大丈夫。他所もんだから。アレは、この村の中年オヤジどものための規則だよ。昔アイツら、自分たちがやっている仕事が嫌になって仕事を放棄してね、冒険者になろうとしたことがあったんだよ、それが原因で村の経済力が一気に落ちてね。領主様自らこの規則を作ったんだよ。」

 マジかよ。ちょっと村の中年オヤジがかわいそうになってきてしまった。

  

彼女との話が終わったオレは、外で日向ぼっこしているサトウをそのままにして、とりあえず手軽な仕事を探すことにした。しかし、どれも難易度が高い仕事ばかりで、低くても討伐系の仕事しかなく今のオレにはリスクが多すぎた。 諦めて、明日にでもまた来ようと思っていたら掲示板の端にかなり古そうな紙があるのに気づいた。     

近寄ってみると、どうやらこの村の財政面における仕事らしい。 仕事内容も意外と簡単そうで、下宿場所もあるらしい。 前にいた世界では会社の財政に関する仕事をしていたし、今のオレにはもっとも向いている仕事と言えるだろう。オレはその紙を取って、カウンターまで向かった。 向かう途中に外にいるサトウを拾っていくことにした。さっきの女性に紙を渡すと、彼女はかなり驚いた様子だった。

 「あんた、正気かい? この仕事は難易度クラス5クラスの最上レベルだよ。」

そう言われてみると確かに難易度5クラスだ。内容しか目に入っていなかったから気付かなかったらしい。

 「本当だ。でも大丈夫です。これ受けます。」

 「あんたの気が知れないよ。 まぁ、とりあえず能力判断機にかけてみよう。これは、やりたいっていう意志だけじゃダメだからね。ちゃんと能力がないと。ほら、手出して」

彼女は、そういうとオレの手を何やらプリンターのような機械に置いた。

 「すぐに、出るからちょっと待ってて。 」 

 そう言われ、待っていると何やら紙のようなものが出てきた。

 「ほら、出てきた。たぶん無理だろうけどね。ってええ‼︎」

 「どうかしたんですか。」

もしかして、予想以上に悪かったのだろうか。

 「いや、能力値が異常に高いんでビックリしたんだよ。まさか、あんたがこの仕事をするとは。」

 「さすがです先輩。これも、僕が先輩を導いたおかげですね。」

 「それはない。」

 お前、外で子供たちから喋る猫として気持ち悪がられ石投げられていただけだろ。

 しかし、能力値が高かったのはもちろん嬉しいが初日で難易度5クラスの仕事が受けれるのはかなり嬉しい。これも前の世界で働いていたおかげだな。オレが前世の自分に感謝していると、また機械から紙が出てきた。

 「あれれ、おかしいなこれで終わりのはずなんだけど。なんか、書いているね。えーっと『【得点能力】三日間働けます』だって。へぇーよかったじゃん。連続で働けるらしいよ。って機械蹴らないでくれないかい。」

オレは、思わず機械にケリを入れてしまっていたらしい。

 「プフ、良かったすね。先輩。」

 「テメェ、見世物小屋に売り飛ばすぞ。」

 「喧嘩するんじゃないよ2人とも、アレまだ何か書いているね。次は使い魔にだって。なになに、『【使い魔得点】腹を下さない』だって、なんじゃこりゃ面白いね。」

 すごい爆笑する彼女を背に壁に頭を打ち付けるサトウがいた。 なんか、得点内容が妙に気使ってくれていたのが逆に心にこたえたらしい。

 「なんか、面白いわあんたたち。将来楽しみね。じゃ、この紙とさっきあんたが持ってきた依頼書をもって領主様のところに行きなさい。場所は、ここの前の道をまっすぐに進んだ屋敷よ。いってらっしゃい。」

 オレたちは、お礼を言って領主の屋敷に向かった。  サトウは、さっきのこと忘れたいらしくしきりにオレに話しかけてきた。

  「この世界は日本語を主な言語として使っているそうです。特にカタカナとひらがなを使っているらしいですよ。漢字は古い文字らしいです。」

 「へぇーそうなんだ。」

 だから、オレが名前漢字で書いていたときあの女性は変な顔をしていたのか。

 「あと、この世界には四つ国があって僕たちがいる国はモルレシア王国といって王の名前をミッシェル-キャロット-アーガス十三世というらしいです。名前の間にキャロットがあるのは子供の頃人参が苦手だったらしく彼の母が好きになって欲しくて付けたらしいです。」

     最後、誰得情報だよ。 キャロットはいらねえよ。

 「なんで、そんな詳しいんだ。お前。」

 「え、ああ女神様から教えられましたから。僕が先輩をこの世界で導くために必要だと思って聞いておいたんです。偉いでしょ。」

 「いや、褒めないよ。知ってんならさっさと全部教えとけよ。お前の情報やくに立ったかも知れないだろ。」

 「いや、先輩あの状況でキャロットの話しても意味ないでしょ。」

      キャロットから頭離せよお前。

 「とりあえず、なんか役に立つの教えてくれよ。」

 「そう言われてもですね。大抵貴族のゴシップなんで、役に立ちませんよ。」

おい、女神お前なんてもん教えてんだ。 

 「それに、これらの情報は、僕の数少ない強みですからね。ちょっとずつ出すのがいいんですよ。」

 サトウはサトウなりにオレからの需要を求めているらしい。そんなこんなで屋敷の前にたどり着いた。やはり、この村の領主の家だからか、かなり大きい。  とりあえず、門番に用件を話して中に通してもらった。領主は、今留守で翌朝に帰ってくるらしい。 今日は、ここに泊まっていいと言われたのでお言葉に甘えて泊まることにした。サトウと一緒にゲストルームで夕食を食べ、部屋にあったボードゲームで遊んで、風呂から出た頃には眠気が襲いかけきた。 


 布団の柔らかさが異次元レベルだったおかげですぐに眠りについてしまった。 


       







一家に一台サトウを  注意お米じゃないよ。

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社畜
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