僕と雪姫香織(1)
僕は今日から犬神高校に通う。
青っぽいブレザーにネズミ色のチェックズボンに着替え外に出た。
結構な住宅街でご近所さんに挨拶をし歩き始めた。
住宅街を抜けて少し歩くと犬神橋である。
この橋からバンジーして病院に運ばれる人は年に数人いる。僕もその一人だ。
「あの頃は若かったな~。」
「爺臭いことを言うのね。また突き落とすわよ。」
僕はバッ,と後ろに振り向くと真後ろにクールビューティーな美女がいった。
というか僕に無理矢理バンジーさせた張本人だった。
「挨拶がないわよ?鈴菌は口もきけないのかしら?」
「ッ僕を菌扱いするなーー!お前は全世界の鈴木さんを敵にまわしたぞ!!」
なんて口が悪いんだ。
「いえいえ、私はあなた以外に菌扱いはしないわ。鈴木明さん。」
そうだこいつは、こんな奴だ。
見た目はパーフェクトだけどこういう奴だった。
「じろじろ見ないでくれないかしら、腐るわ…私の体が。」
「僕の目は普通の目だ!そんな腐らせる効果なんか持っていないぞ!」
雪姫香織は自分の体を抱き締めながら後ずさりをしていく。
僕は頬を掻きながらずっと聞きたかった事を口にした。
「雪姫は大丈夫なのか?昨日はボロボロだったのに」
「あら,心配してくれるの?大丈夫よ、そういう能力だもの」
心強い事を言ってるようだが表情はどこがマイナスな感じがする。
雪姫は表情が貧しいし、何を考えてるか見透かせない。
「なんかあったら僕をすぐ呼べ、必ず助けるから。」
そこで雪姫の表情はプラスの方に傾いたように感じた。
気のせいかも知れないが。。。
「期待はしないわ。それよりもはやく行かないと遅刻になるわね。」
僕はスマホの画面をみて冷や汗が流れた。
後5分で遅刻だ。
視線を戻すとそこにはもう,雪姫はいなかった。
混乱して後ろを振り向くと学校方面にすごい勢いで走っていく雪姫香織の姿がみえた。
「あいつ、僕を置いて行きやがった!挨拶がねーのは雪姫の方だろ!」
僕は急いでスマホをしまい同じく学校方面にダッシュした。




