表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幸せに暮らしましたとさ  作者: シーグリーン


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

171/216

好きすぎて

 





 アルバートさんの家に突然の来客。



「ジーリも来てるんだろ? 嫁は相変わらず迫力あるな! お邪魔していいか?」


「あんたは静かにしてなさいよ。――私は近くに来たから神の証を見せてもらおうと思って」


「水の族長、何度も見てるじゃないですか~」


「“風”の! うるさいわよ」


「あら、ヤマチカさんもいたの? 奇遇ねえ」


「……そうですね」



 ……色々渋滞してるな……。

 そして確実に奇遇じゃないと思う。



「はるがいるって知ってて来た」



 ほら。

 皆さんの神もそう言ってます。

 私、というか守役様目当てだろうけど。



「これは素敵なお客様がたくさんですね。皆様よろしければ食事を一緒にいかがですか?」


 おじいちゃんが笑顔でそう言うと、イシュリエさんがスタスタと歩きながら「ギルバートもいたの? ありがとう、感謝するわ。これローザと飲みなさいよ」とお酒を渡して食堂に向かって行った。

 ……あんな感謝の仕方もあるんだ。


 私も食堂に向かおうと歩き出すと、リレマシフさんが隣に並んで歩き始めた。



「お店が繁盛して良かったわ。アルレギアの使者は私達の一族が見張って港から動けないようにしているから安心するといいわ」



 え、こわ。



「地の族長、使者対応は領主様と残りの族長達が?」



 アルパパが気になるのも当然だと思う。

 でもトップは執務室にいないという事実。



「領主様は消えた! でもあの2人の族長がいれば安心だぞ!」


「そ、そうですか」



 ほんとこれで成り立ってるクダヤの政治すごいや。

 というかこうなるのはエスクベル様関連の事に対してだけか。





 族長3人追加という状況に、ローザさんには怪訝な顔をされたが特になんの問題もなく楽しい食事が開始された。

 いやあったわ、問題。

 私の残りの隣の席をリレマシフさんとガルさんが争うっていう問題。結局リレマシフさんが勝ったけど。

 イシュリエさんに怒られてたけど。



 その後はレオンさんにニコニコ話しかけられている私を見て女性陣が恋愛アドバイスをしてくれたり、最古の魔物について男性陣がどうやり過ごすのか真剣に話し合ったり、地の一族の見た目について私が熱く語ったり、アルバートさんとギルバートおじいちゃんの足元にこじんまりがいるとボスに聞かされたり、御使い様と守役様の素晴らしさについて延々と語られたりしながらも楽しい食事は終わった。

 後半変な汗かいた。








「――だーかーらー! ヤマチカちゃんともっと仲良くなりたいんだって! じいちゃんがいれば安心だろ?」


「ヤマチカちゃん、仲良くなるのはアルバートの方がおすすめなんだけど。ルイスでもいいわ」


「何を……!」

「姉さん、ルイスでもってなんですか」


「ギルバートがいるとしてもいきなり図書室で2人きりというのは急ぎ過ぎですよ、レオン」


「そうよレオン。きちんと段階をふみなさい」


「俺も仲良くなりたい!」

「あんたは黙ってなさいよ」





 食事の後、どうにかおじいちゃんに自ら守役出現について説明しようと頑張ってみた結果が今の大混乱。

 どうしてこうなった。


 ヤマチカの正体を知っているメンバーだけで話し合うのはどうも難しそうだ。

 ネコ科と仲良くなるのは大歓迎ですけど。




 結局大騒ぎしている内に帰る時間になり、おじいちゃんへの説明はお任せする事に。

 私を送り届ける話でまた揉めたが、お偉いさん3人とカセ&アルに囲まれてお店に戻る事になった。




 人気者の気持ちを味わう事ができた。

 ありがとうファンタジー。ありがとうイージーモード。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ