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幸せに暮らしましたとさ  作者: シーグリーン


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カリスマ性の欠如

 



 現地人が読めない文字をさらりと読んでしまうというベタなイベントを起こしてしまったワタクシ。

 やはり何かしらのファンタジー補正があるのかもしれない。もらえるもんはもらうぞ。







「――とまあ、そんなこんなで今に至る感じですね」


「へえ~!」


「そのような偉大な人物の記録が残っていないとは残念な事だ。いや、残ってはいるが解読出来ていない可能性があるな」


「そうですね。それに実際に力を行使しているところを見たいものです」



 簡単に一族の生き残りヤマチカの説明をしたが、思っていたよりあっさりすんなり受け入れられてしまった。

 一族の人間だからかな? ここにいる守役様を疑うなんて絶対無さそうだし。


 おじいちゃんはアレクシスさん達が呼びに来ないように1人だけキッチンに戻ったので話をする時間はまだあると思う。

 正直、おじいちゃんがいたらこじんまり達がまたどんな絡み方をするのか分からないので助かった。

 おじいちゃんて一般人だけど『空気を読む・リードエアー』みたいな能力があってもおかしくない。

 ……名前本気でダサいな。





「私もまさか古代文字が読めるなんて……。驚きました」



 ほんとに驚いたし嘘はついていない。



「そりゃあ御使い様が保護されるわけだ!」


「しかしその力は乱用してはいけないものなんだね?」


「はい。作物の生育程度なら使っても問題は無いそうですが、御使い様はこの力は今の人間達には過ぎた力だと仰っていました。私もこの力は私の代で終わりにしようと決めていますので」



 古代文字翻訳の仕事も出来そうだけど、それはちょっとチカチカさんもさすがに良い顔しないだろうしすみませんね。

 そしてすらすらと嘘をついてごめん。



「今の人間達ですか……」


「あ~! クダヤのご先祖様がどんな生活をしてたのか考えるとわくわくするな!」


「そうだな。今とは全く違ったやり方で栄えていた都市もあるだろうな」



 アルパパ達は考古学者のようなものだから物凄く興味があるんだろう。

 そもそも私が拾ったラブレターも解読の為に書き写して持って帰ってきたものらしいし。

 書いた人もまさかだよね。自分が書いたラブレターが必死で解読されてるんだから。


 でも私そっちのけで守役様をチラチラ見ながら失われた力について盛り上がるのはどうかと思う。

 私も凄い力を持っている設定なんですけど。生き残りなんですけど。


 私も少しくらいチラチラ憧れの目で見られたい。もちろん凝視じゃなく。



「はる、おろおろと赤が来る」



 チカチカさんのお知らせにより心強い味方が到着する事がわかった。

 サンリエルさんは執務室にいなかったんだな。

 仕事の邪魔をしちゃいけないし今日は拠点に近付かないようにしよう。



「失礼し……!!」



 まずい。部屋に入ってきたアルバートさんが倒れそう。すごい顔してるし。



「あ」



 かたやカセルさんはこじんまり達を発見して嬉しそう。



「生き残りってばれちゃいました~」


「そうなんですか~」



 カセルさんは理解が早くて助かる。


 が、カセルさんに色々とフォローしてもらおうと立ち上がったところ私よりも早く反応した存在がいた。

 存在というかこじんまり。



「あ!」

「ひっ」



 見つけたとばかりにアルバートさんに一斉に群がるこじんまり達。

 これで好きじゃないなんて言い張るんだからびっくりするよね。



「守役様はギルバートさんにもこのような感じだったんですよ」



 カセルさんに報告する。



「似てますからね~」







 それチカチカさんも言ってたけど……似てるとこうなる意味がわからん。






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