羊が二匹つぶされました。
所変わってここは生徒会室。
浩平くんと晴くんと哲くんがいるようです。
「おい、晴。芽依どこいった?」
「さあ?あ、でもさっき新入生たちが探してたし告白でもうけてんじゃない?」
浩平くんはなんだからいらいらしています。きっとカルシウムが足りてないんでしょう。
「あんのバカ!入学式のあとは一人になるなってあんだけ言ったのに。」
「浩ちゃん眉間に皺よりすぎー。ちょーぶっさいく。」
「あぁん?うっせえぞ哲、黙っとけ!」
「はいはい。愛しの芽依ちんがいなくてさみしいのはわかったから怒鳴りちらさないで、うるさいから。」
先ほどの可愛さは何処へやら。哲くんは意地の悪そうな目で浩平くんをみています。
「誰が誰を愛しいって?冗談も大概にしろよ。」
まあ、そんな感じで哲くんと浩平くんが言い争って、晴くんが無視をきめこんで本を読んでいると生徒会室の扉が控えめにガラガラっと音をたててあきました。
「おくれてごめん。いやー、早速一人ゲットというわけでとりあえず1Pいただきまーす!」先ほどの儚い少女とは思えない感じで登場したのは皆さんお分かりの芽依ちゃんです。まあこの状況で生徒会室に来るっていったら芽依ちゃんか晃さましかいないんですけどね。
「えー、やっぱり喧嘩だったのかー。いいなー、今年は俺が最初に1P目取ろうと思ってたのにぃ。」
「哲。そんなことでいちいちむくれない。」
「そんなこと言ったって晴だって去年はポイント集めわりと乗り気だったじゃん!」
哲くんはそう言ってほっぺをぷくーっと膨らませます。
「別に。負けるのが嫌なだけ。」
「そんなこと言ってー、どうせ今年も一位取りにいくんでしょ?」
「お前がそうして欲しいならな。」
晴くんのこの発言に芽依ちゃんは目がキラッキラです。
「きゃー、晴くんだいたんー!美味しいです‼︎」
「馬鹿みたいに騒ぐな、芽依。」
「なに?イケメンでモテモテの俺様浩平が私の趣味にケチつけるわけ?」
たぶん一般の人はその趣味に同意してくれないと思いますよ、芽依ちゃん。
「違う。時と場所を考えろって話だ。」そういう浩平くんの言葉を遮って芽依ちゃんがしゃべります。
「生徒会室にいる時ぐらい楽にさせてよ。どうせしばらく誰も来ないでしょ。」
「はいはい。犬も食わない夫婦喧嘩はそれぐらいにして?そろそろせんせー来るから。」
「もう来てるぞ。」
「晃先生‼︎」
おーみんなの声が綺麗にハモりましたね。
「なんだ?俺がいたら迷惑か?」
「いえいえ、滅相もございません。でも私的には浩平ともっと絡んでくれるともう言うことない!ってかんじなんですけどねー。」芽依ちゃん...晃さまにそんなこと言うなんてなかなか勇気ありますね。いや、欲望に忠実なだけですかね。
「はいはい、考えとくわ。それはおいといて。新学期おめでとう!今年も後輩たちの屍を積み上げてく勢いでいけよな。」
「言われるまでもなくわかってるっつうの!」
「浩平。お前、ほんと威勢だけは最高だな。まあ去年通り一番多く倒したやつには俺が一個なんでも願い叶えてやるからまあ死ぬ気で頑張れ。」
さっきから言っていたポイントというのはどうやらこのことのようですね。
『晃先生、晃先生。電話が入っていますので至急職員室までお戻りください。』独特の音と共に放送が入った。
「まじかよ、めんどくせえ。ま、そういうことで俺いくから、浩平適当にまとめて帰れ。じゃあな。」
晃さまは嵐のように去って行ってしまいました。
そのあと浩平くんが一応まとめをしようとしますが、他の3人が好き勝手なことをするので結局まとまらず流れ解散となりました。
お話は明日へと続きます。