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Episode1-(3)

今回は約3000文字程度です。

時間が無くて無理矢理ぶった切ったので、

キリが悪いです。ご了承下さい。


相変わらずの拙い文章ですが、是非最後までお付き合い宜しくお願いいたします。

「――は?」

 俺は、ポカンとあんぐり口を開けている八頭に問い返す。どうしたのだろうか。俺を見たら固まってしまった。何かおかしい事でもあるのか? 確かに、このゲームの中と現実の俺の姿は違うだろうけどそんな事は八頭も分かっているはずだし、実際、八頭も現実の姿とは全く違っていた。顔は人間と同じような造形になっていて、鋭い眼に薄い唇。浅黒い肌が、鍛え抜かれた歴戦の戦士を思わせるような鋼の肉体を更に引き立たせている。といっても、現実の八頭も結構な肉体をしているので、大した違和感は感じられなかった。

 しかし、やはり初期登録なのには変わりは無く、身に纏っている装備はいかにも脆そうな錆びた鉄の鎧だった。しかし、それも結構似合っているのが憎たらしい。

「八頭? どうした、回線でも切れたのか?」

 俺がもう一度声をかけると、八頭は我に帰ったかのように激しく首を振りその鋭い瞳で睨みつけるようにしてもう一度見つめてくる。

「……お前、本当に慶太か?」

「何言ってんだよ。当たり前だろ? 約束したの忘れたのかよ。大体、お前が言ってきたんだぞ? それに、この名前は俺がいつも使っている名前だし」

「そ……そうか。いや、そうだよな。だが、しかし――うーむ」

 八頭は今度は物色するようにして俺を眺めてくる、正直言って男にジロジロと見られるのはあまり気分が良いものではない。

「な、何だよ?」

「お前、登録した時に性別間違えなかったか?」

「は? いや、間違えていないはずだ。それがどうかしたのか?」

「本当に間違えてないか? ちょっと確認してみてくれ。指を振ったらウィンドウが開くからそこからステータスを開いて性別を確認してみろ」

 俺は、八頭が言っている事が良く分からなかったがとりあえず言われたとおりに、指を振る。

 すると、さっきの名前を登録した時と同じように、ウィンドウが開いた。どうやら、ウィンドウは指を振る事で出す事が出来、選択などはタッチ式のようだった。

 俺は表示されているメインメニューのウィンドウをタッチで操作し、八頭に言われたとおりにステータス画面を開く。

 HPやMP、AGI等様々な項目があったが、その中から性別の項目を見つける。そこには、れっきとした男である事を証明する《Male》の文字が表示されていた。

「今見てみたけど、ちゃんと男になっていたぞ」

「本当かよ!? それで、男か……。世の中の女子が泣くぞ。いや、もしかしたら暴動を起こすかもしれない! 現実の慶太を守るのは気が進まないが、ゲームの中の慶太だったら守ってやる! いや、守らせろ!」

 八頭が意味不明な事を言う。

「何を言っているのかさっぱり分からない。俺にもちゃんと説明してくれないか? さっきから性別がどうのこうのとか……」

「じゃぁ、率直に言おう。今のお前は間違いなく美少年、いや美少女だ!」

「はぁ? なんじゃそりゃ。俺は男なんだぞ? ――そういえば、まだ自分のアバターを見ていなかったってか、生成してないんだけど」

「このゲームはアバター自動生成だぞ? 知らなかったのかよ。お前、ちゃんと公式ホームページのプレイガイドを見たのか?」

「初めて聞いたよ。言っておくが、見れなかったのはお前のせいだからな。自動生成なら確かに現実の俺とはかけ離れている可能性もあるが、流石に美少女にはならないだろ。そもそも、男の時点で女じゃないしな」

「まぁ、いいからいいから。ともかく、お前まだ見てないのなら早く見たほうがいいと思うぜ? 絶対美少女だから!」

 なおもしつこく食い下がってくる八頭に鬱陶しさを覚えつつも、俺も自分のアバターがどんな感じなのかを見たかった。

 俺は、適当な店に近づいてそこにあるガラスに自分を映してみる。

 ――どんなアバターになっているんだろう? どうせ、ゲームをやるのだったらゲームの中でくらい現実とはかけ離れたクールな剣士もいいかもしれない。もちろん、そんな高望みではなくてもせめて男前な硬派な武人でもいい。ともかく、格好の良い一人前のアバターが良い。

 しかし、そんな俺の希望もガラスに映った自分の姿を見て粉々に砕け散ったガラスの破片のように打ち砕かれた。

 そこに映っていたのは、肩甲骨のあたりにまで伸びているセミロングの銀髪というよりは若干くすんでいる灰色っぽい髪。アニメのような、大きな眼に薄い唇。鼻はすっと通っていて、まるで西洋のお嬢様を思わせるような、美少女。

 俺は、一瞬目を疑う。眼を擦ってみると、鏡の中の美少女も全く同じように眼を擦る。今度は手を振ってみたが、結果は変わらなかった。

 ――どうして今まで気づかなかったんだろうか? どうりで、入った時から銀色の物がチラチラと見えていたわけだ。あれは、自分の髪だったのか。

 よくよく自分の身体を見回すと、病的な程に白い肌にこれまた肉が全く無い細すぎる手。八頭を若干見上げるようにしないと見えないのは、恐らくは身長がそれほど高くは無いということだろう。

「本当だ……な」

「だろ?」

 本当に自分の外見が美少女だとわかると、急に見るのが恥ずかしくなる。今まで、男として生きてきた分いきなりこんな外見になると、まるで女装しているようだ。しかも、美少女の外見をしているせいなのか周りの視線が気になってしまう。

 ――たまに道行く人が、一瞬立ち止まって鼻の下を伸ばしながらこっちを見てくる。俺が、男だとバラしたらどれだけ落ち込むだろうか。いや、ちゃんと証明しないと信じては貰えないか……。

「なぁ、アバターって変えられないのか?」

「うーん、装備によっては顔を隠したりすることで分からなくする事は出来るんじゃないか? ただ、外見そのものを変えたいとなるとやっぱりアカウントを変えるとかしないとなぁ。あ、でも変えちゃ駄目だぞ? 俺は、まだその美少女の姿を見ていたいからな」

「人の気も知らないで……」

 俺は深く溜息をつく。今更、アカウントをわざわざ取得し直すのも手間がかかるし、それに装備で何とかなるならそれを手に入れればいい。

 俺は、ある種のこのゲームの目的を一つ手に入れたのだった。

 といっても、そこまで誇れるようなものではなかったが。

 そういえば、俺は肝心な事を忘れていた。そう、本来のこのゲームの目的である。大抵、どのゲームにも辿り着くべき最終地点があるのもで、例えばそれがRPGならばレベルを上げて強さを高めるという過程のその先にあるのは、魔王といったボスを倒す事である。

 では、このゲームはどうなのか? 公式ホームページを見れば一発で分かる事なのだが、例によって八頭のおかげでそれが見る事ができなかった。

「八頭、このゲームの目的は何だ? いつかやったRPGみたいに、なんかボスでもいるのか? それを倒せば良いのか?」

「いや、違う。このゲームの目的って正確には無いんだよ。人によって様々な目的を作ることが出来る。基本的には、モンスターを倒したりして経験地を貯めてレベルアップっていう普通のRPGみたいなんだ。経験地を貯めてレベルアップしたらレベルアップした分が勝手に上昇するんじゃないくて、自分で能力を割り振る事ができる」

「へぇ、じゃぁ自分好みの能力に出来るって訳か」

「そういうことだ。後は、そうだなぁ。一応、ここは中立都市って事になっているんだが、種族には一定の領土が与えられてるんだ。それを、戦争で奪い合うっていう事も出来るな。といっても、宣戦布告をすることが出来るのは種族のリーダーだけで、俺達みたいな一般プレイヤーは重要な役職に就かない限りは戦争に干渉することは出来ないな」






どうでしたか?


本当、区切りが悪くてすいませんorz




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