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THREE  作者: トーヤ


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6/15

水族館に行きました

かなり前に書いたものですが、

データが出て来たので、

手直しして投稿していきます。

腕時計の針は8時50分を指している。


私はすでにここで10分ほど立っている。

あまりにも落ち着かなくて、早めに出てきてしまった。


しかも、いつもは編んでいる髪をほどいてきたから気になってしょうがないのだ。

少しでも可愛く見えたら…..そんな乙女心からだ。

私も恋する女の子、というわけだ。


私はしきりに時間を確かめていた。

時間が近づくにつれ、本当にたけるが来るのか、もしかしたらからかわれているだけなのでは?そんな思いに捕らわれ出していた。


やっぱりからかわれてたのかも知れない……。


私はギュッと目をつむった。


「何、百面相してるんだ?」


突然頭上で響いた声に驚いて顔を上げると、たけるがいた。


よかった、ホントにきてくれた。


私が、ホッと一息つくと、たけるはおはようをくれた。


「麻子、おまえ髪その方が絶対かわいいよ」


気づいて褒めてくれるたけるに、おはようとありがとうを返す。


「さぁ、行くか」


と、歩き出す後ろ姿は制服姿よりもカッコよくて、私はやっぱり自分は不釣合いなんだ、と思わずにはいられなかった。


「麻子、何やってるの、行くよ」


たけるは無造作に左手をくれた。

私は少しだけ戸惑って、だけどそっと右手を乗せてみる。

ギュッて音が聞こえそうなくらい、たけるは私の手を握った。


「どこ行くの?」


パタパタついて行く私は、後ろから声をかけた。


「ナイショ」

「えぇっ!?」

「って言うのは冗談で水族館。麻子(あさこ)ああいうところ好きだろ?」

「うん、でも何で分かったの?」


首を傾げる私にたけるは、


「オレは何でも知っている」


だなんて、私はセリフっぽいなぁと笑った。



水族館は人もまばらで少しひんやりと涼しかった。

私が水族館で必ず会いに行くくらいお気に入りなのは、イルカ。


もぉ、いくら見ててもあきない。


イルカから離れようとしない私の姿をたけるは、しょうがないなって笑っている。


泣く泣くイルカとサヨナラをした後、水槽のトンネルをくぐり、何となく立ち寄った売店のイルカのぬいぐるみの前から動けなくなったのは、言うまでもなく私だ。


どのくらいぬいぐるみのとりこになっていたんだろう…..。


隣にたけるの姿がないことに気づいて、私は焦ってたけるを探した。

振り向いた先に、レジで何かを受け取るたけるがいた。


何か買ったのかな?


こっちに歩いてくるたけるは、私が現実の世界に戻ってきていることに気づいて、


「お目覚めですか?お姫様」


と、イジワルな笑顔で私のところまで戻ってきた。


あきれてる…..のかな?


私がちょっとイルカのとりこになりすぎたことを反省していると、たけるは全然気にした風もなく、メシ食いにいこーぜ。メシ。と笑っている。


あ、お昼?うわ、とっくに過ぎてる。


私がコクンと頷いたら、ハイって左手をくれる。


「何か食べたいものある?」


そう聞かれて、私は、即座に首を振った。

いつもいつも、優柔不断でいつまでたってもメニューを決められないのを分かっているからだ。


「じゃあ、何でもいいか?」


それに頷いた私が連れて行かれたのは、どう考えてもたけるには似つかわしくないメルヘンチックなかわいい喫茶店だった。

毎日更新予定です。

よろしくお願いします。

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