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THREE  作者: トーヤ


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11/15

遊園地へ行きました

かなり前に書いたものですが、

データが出て来たので、

手直しして投稿していきます。

私の誕生日から2日後、つまり数日前に美奈(みな)たちが計画を立てていた祝日であり、グループデートの日でもある。


私はあれから、気にしないようにしているつもりなのだが、どうしてもたけるのことが気になって仕方がない。


そういう意味では今日は絶好のチャンスかも知れない。


美奈の彼氏がたけると同じクラスだからだ。

いつもと違うならば変に思うハズだし、何かわかるかも知れないし、そんなことを思いながら私は駅までの距離を急いだ。


あれ?もうみんな集まってる!?


私は腕時計を覗いた。

ちなみにこの腕時計は誕生日にたけるがプレゼントしてくれたものだ。


まだ、約束の時間より早いけど…….!?


「ごめん、遅れた?」


全員が集まっていることで不安になった私は、そう尋ねた。


たけるは、遅れてないよと笑い、私の頭をいつもみたいにくしゃっとする。


その右手には私とお揃いの腕時計がはめてあった。

それに気がついた私が、たけるの顔を見上げると、ポンポンと頭を子供にするみたいにして、笑っている。


「おふたりさぁ~~ん、世界作るのは一向に構わないんですけど、揃ったところで行きませんかねぇ?」


と、里佳(りか)の声が後ろから聞こえてきた。


そうだった、今日はみんなで遊びにいくんだ。


他の人も、里佳の言葉にくすくす笑って見ていた。


8人という大人数で移動というのも、なかなかスゴく目立つものである。


しかも長身でハンサムなたけるがいるとなれば、それだけで女の子の視線が増える。


ちょっと面白くないのと、ちょっと得意なので複雑な心境の私だった。


晴れた、まだ暑いけれどそれなりに、過ごしやすくなってきた9月の祝日の遊園地は、予想に違わず混雑している。


それでも、並ぶことも苦にならず私たちは、目一杯騒ぎながら(もっぱら女子4人だけれど)アトラクションに乗り、写真を撮り楽しんでいた。

本当に心の底から……。


いい加減騒ぎ疲れた私たちは、お昼を兼ねて休憩を取ることにした。

全員で座れる席をなんとか見つけ、私たち4人を座らせて、それぞれの彼氏が彼女の分も担当してお昼を買いに行く。


彼らの姿が見えなくなると、美奈が待ってましたとばかりに口を開いた。


「いやぁ私さ、あちゃと黒坂(くろさか)が2人の時ってどんな風なのか、すっごく興味あったんだよねぇ」


その言葉に里佳もえりかも、実は私も、と賛同している。


「えっなんで!?」


私の頭には、またいつもと一緒で面白がられてるのかな?という思いがとっさによぎる。

そんな私の思いとは別に、


「いや、何となく。会話とか成り立ってるのかなぁとか…..素朴な疑問が……」

「そうそう、マイペースなあちゃとアイドル黒坂とで、上手くいくのかなって心配してたんだよ。実はね」

「けど、今日の2人見てたら、そんな心配は無用だったね。すごく似合ってるよ。うん、なんか安心した」


似合ってるって!?


驚いている私になど構わず、美奈たちの会話はどんどんと新しい方向へ展開されている。


「そう言えば、黒坂って意外とロマンチストじゃない?」


美奈が突然そんなことを私に聞いてきた。


「…..そう?」


私はよく分からなくて、曖昧に答えると、


「だって、あちゃのその腕時計って黒坂からの誕生日プレゼントって言ってなかった?」


私がひとつ頷くと、話しの見えない里佳が、


「それがどうしたのよ!?」


と、先を促す。


「だぁかぁらぁ、黒坂の時計も同じヤツなのよ」


美奈が言い終えると同時に、


「「ウソ~~~~~~~~~~ッ!?」」


という、里佳とえりかの声が重なった。

その声はあまりにも大きくて、周囲の注目を浴びることになる。


待ち合わせの時点で気がついていた私は、叫び声こそ上げなかったが、それとロマンチストが繋がるとは思ってもいなくて、声もなく驚きをみせた。


「バカ、声大きいよ」


少しキツイ口調で美奈が2人を責める。

2人は小さく謝り、次に私の顔を見た。


「あちゃ、アイされてるねぇ」


えりかのからかいまじりの口調に、顔が赤くなるのを感じながら、私は何も言えなかった。

そこへふいに影が落ちる。


「やっぱりおまえらか、なんか騒いでるヤツらがいるなって思ってたんだよ」


と、少し呆れ顔の美奈の彼氏が、ため息も落とした。


「向こうまで聞こえてたゾ!?」


里佳の彼氏が、里佳の頭をひとつ小突く。


「ホラ、えりか。メシ」


何を言ってもムダ、そんな表情でえりかにトレーを手渡している彼氏。

口では色々言ってても、みんな本当は優しいのだ。

瞳が甘くて優しい。


「ところで、何で麻子ちゃん顔赤いんだ?しかも俯いて….あっおまえらイジメたんだろ?」


美奈の彼氏が、なぜか私に気づいてそんなことを言う。


「ちょっと、何であちゃの心配してるワケ?」


美奈が面白くないわって顔で責めている。


もしかして、ケンカ!?どうしよう!?


今回のケンカの原因は明らかに私なのだ。


ど、どうしよう!?


オロオロする私にはお構いなしで、里佳の彼氏が続けて言った。


「麻子ちゃんはおまえらと違って、おとなしいからなぁ」

「麻子、おまえもたまに言い返してやれよ」


なんて、たけるまでそんなことを言う。


「何よ、もぉ~~~~」

「イジメてなんかいないよねぇ」


ありもしない言いがかりに心外だわ、と美奈たちは大変憤慨して見せる。


「イジメられてなんかないよ。本当だよ!?」


思わず焦って口を開いた私に、


「イジメられたら、遠慮なく言えよ。オレは麻子ちゃんの味方だ」


美奈たちの彼氏は異口同音を発した。


なんだろう!?これは?


何だか分からなくて、ポヤーンとしてる私を他の7人は笑っている。


ケンカしてたんじゃないの?

どうなってるの?


私にはさっぱり何が起きているのか分からなくて、最後にはやっぱりいつもみたいに、うやむやのままだった。


閉園時間いっぱいまで遊んだ私たちは、ご機嫌で家までの距離を縮めた。


毎日更新予定です。

よろしくお願いします。

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