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物乞い  作者: hatohato
1/1

あやとり

朝四時半に起き身仕度をする炊飯器が電子音を奏でる

電子レンジで冷凍肉まんをラップを掛けて温めている間に今日の天気と予定を確認

肉まんを割って食べ終えたらスマホで好きな音楽を流して私は三十分辺りを走る

イヤホンは落とすのが嫌なので私は有線を使っている



朝五時、日課のランニングをしていた

信号が赤になり十字路で脚を休めて額の汗を拭う

呼吸を整え車が来ないかを確認する為に辺りを見る

「あ、物乞いだ」

彼はシャッターを背に下を向きパンを食べている

信号が青になる

再び脚を回す

風が当たり鼻の穴に入る。


家に着くとやる事を済ませスーツを着る

いつもより十分早く家を出る

階段を降りてシャッター商店街を歩く

青い車が横を抜かしていく

彼は掌を合わして何かをしている

アーケードにを掌を翳す

彼はあやとりをしていた

彼の前を歩くと小さく会釈をしあった。


夜八時、少し酔っている

仕事仲間と一杯だけ飲んだからだ

シャッター街には物乞いが朝から変わらない位置で薄い毛布を羽織り座っていた

彼は寝ていたが私の靴音で起きたようだ

「今晩は、寒くないんですか?」

私が声をかけると彼は少し笑いながら言った

「寒いですけど大丈夫です。今日はそこまで寒くないし、寒くてもコンビニで珈琲でも飲みますから」

「そうですか、まぁお身体に気をつけて、さよなら」

「さよなら」

彼とはここ一ヶ月ぐらい毎朝晩に顔を合わせていたが喋るのは初めてだった

彼の「物乞い」と云うあだ名は私が考案した名前だ

同僚の話によると二カ月程前彼はよく駅前におり、お金を恵んでもらっていたらしいが一度警察に声かけられたのを観てからは見かけなくなったそうだ

だが今の彼は誰にもお金を恵んでもらっていないがパンを頬張っているのを朝稀に見るだけでそれ以外はずっとあやとりをしている

何故こんな誰もいないシャッター街に来たのだろう

私はその後シャワーを浴び炊飯器の予約をしてベットに倒れたこんだ


米が少なくなっていた

親に送って貰わないと

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