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01-0002-04 魔法と潜在スキル 称号の潜在スキル

改定内容を本項下部(後書きスペース)に書かせていただくこととしました。

起稿20240811

起項20240819

改稿20240915


2話目

01-0002-04 魔法と潜在スキル 称号の潜在スキル


領都 領主の館 執務室

「なかなかの食いつきでしたな」

「あぁ。彼らは今週昼の遅番だったかな?」

「この時間に訓練であればそうでしょう。何もせずとも情報共有してくれそうで何よりです」

「まぁそうなるよね」


『どういうことです?軍事機密になるようなレベルだと思うのですが』

「そこまでの認識はないんじゃないかな。手品と同レベルに感じているだろうし、今週夜勤の兵長あたりに怒られてから気を引き締めてくれるんじゃないかな」


『緩いですね』

「この領地は国内の外側といっても、隣国に接しているわけではないからねぇ。そこまでガチガチではないさ」

『なるほど、領地の気質が穏やかだということですかね』

「かもしれないね」


『そろそろスキルについて話しましょうか』

「いや、その前に、魔法の名付けについて質問してもいいかな?」

『どうぞ』


「念話。ワープ。ゲートっていうのは、すでに名付けられた創造者達が設定した魔法の名前なんだよね?」

『そうです。先ほど説明させていただいた物語りで登場する設定された魔法です。プレーヤー族の魔法と言い換えてもいいかもしれません。』


「というと?」

『プレーヤー族は魔法の設定を変更することができません。これは設定としてできないようにしています。いろいろな都合上、物語りで設定された魔法のみが使用できるようにしているのです。』


「なるほど、その魔法について知りたいんだ。できれば隠れた設定まで含めて後で教えてくれるかな?」

『今後の魔法研究の礎ですか?』

「まぁそうだね。こちらはまだ魔法のことを知らない。ガイドの説明を聞く限り、魔法は、とても汎用性が高そうだけど、ワープやゲートは設定で発動すると問題があるときは発動しないようにしていると言っていたのを聞く限り、安全性を高める方法もありそうだ。」

「そうですね。その視点からすると、工夫が詰まっている可能性が高いですね。そこを研究の土台にして、こちらの世界にあったものを開発していくことができそうですね」


『わかりました。プレーヤー族の魔法については特別制限がかかっていませんし、いずれ説明する必要がありましたから、少々種類がありますが説明することはできます。』

「助かるよ。プレーヤー族の魔法は、魔王のスキルだったかな。それのあとで話そうか」


『今でなくてもいいんですか?』

「セイジツも忙しいからね。僕も仕事しなきゃいけないし、合間合間の息抜きに教えてくれると助かるよ。」


『では、批判を受けそうな称号の世界の敵から、こちらの付与されたものは、スキルといっていいのか迷いますが、基本的に危険人物として所属する国を運用する高官などから敵意を向けられやすくなります。』

「常に?」

『常にです。』

「どのように接しても?」

『基本的にはということです』


「どういうこと?」

『一番注意したいのは軍事力を持つことは警戒されやすいです。それと技術や知識を隠すようになると信用を得にくくなります』

「誰でもそうなるきがするけど?」

『誰が行ってもそうなりますが、この称号の問題点は後ろ暗いことを隠蔽しようとすると、暴かれる確率が異常に上がるそうです。』


「清廉潔白とはいかないよ。息苦しいし堅苦しい」

『そうですね。この称号の効果により一大勢力を築く決断を促すのが目的です。文字通り世界を敵に回して支配領域を築いてくれれば、物語りに近い状態になりますので、罪悪感なく役を任せられると創造者達が仕組んだようです。』

「本当に迷惑な話だね。」

「創造者たちに不幸が訪れることを願わずにはいられません」

『お怒りはご尤もです。私が変わりに謝罪しても何も変わらないのですが、失礼であり、無礼であることをお詫びするとともに、私に協力できることをさせていただこうと思います。』


「ありがとう。あとは魔王の称号に付与されたスキルかな」

『はい。こちらは少し多いです。まず、ガイドの所持です。これはブレスレットになっている私のことです。』

「うん。物語りの重要人物と国の代表に配られたんだよね」

『そうです。次にスキルとして分体の状況による自動作成ができるようになりました。貴方自身が会ったりすることはないのですが、できるようになったということを周りに知っていただく必要が少なからずあると思われます。』


「分体が作る必要が出てくるんだね」

『はい。それの主な要因が、プレーヤー族の最後の敵という役目に集約します。そこで次のスキル。同時帯の戦闘発生時、強制平行世界が自動的に発動するスキルであり、先程の分体の自動作成で、所定位置から貴方が離れるときに、自動的に分体が所定位置に待機するようになります。』


「両方とも自動的に発動するんだね」

『はい。まずは説明をさせていただきますと、同時帯の戦闘時に、強制的に並行世界が発動するというのは、プレーヤー族はいつ攻めてくるかは不明ですが、プレーヤー族を指示する方々はグループを作ったり、ソロで動いていたりします。別プレーヤーとか別グループが同時間帯に攻めてくることもあります。そのときに協力や競争をさせるのではなく、個々に対応していただきたいのと、その時に待ち時間ができないようにしたいという目的で、このスキルが付与されています。』


「創造者側の都合ね」

『そうです。所定位置から離れるときに分体が配置されるのも同じ目的です。』


「わかった。それから?」

『プレーヤー族対策でもあるのですが、戦闘解除目安の設定が戦闘時に切り替わります。通常肉体を傷つけたり、死亡したりという危険もあるのですが、それでは継続性が保てません。』


「継続性って、拷問状態だよねこれ。体力だって持たないよ」

『そこで考案し付与されたのが、戦闘時にHP制(ヒットポイント制)へ強制移行されるのと、貴方の体力が戦闘開始時に強制全回復されます。』


「ヒットポイント制って?」

『互いの攻撃を数値換算して、互いの所持する体力数値、ヒットポイントを削り合います。』


「ということは削りきったほうが勝ちってことなんだろうけど」

『そうです。どちらかが削り切ると戦闘状態が解除され、プレーヤー族は勝敗がどちらでもこの場から別の場所に転送され、プレーヤー族以外のこの世界の住人の場合所定位置に対峙した状態に戻ります。』


「プレーヤー族は転送されるんだ。」

『はい。』

「待てよ。プレーヤー族対策ではあるけれどって言わなかったかい?」

『はい。プレーヤー族以外の戦闘時も同じくヒットポイント制に移行します。』


「僕が死んでしまうと継続性が保てないため?」

『そうです。』

「何故でしょう。とても疲れている自分がいるのですが」

「セイジツ。僕もだよ」


『すみません。続きがあります。』

「この際だ。続けてくれるかな」

『はい。所定の位置に本人いない状態で戦闘状態に入ると、所定の位置に強制転送されます。』


「誰が?」

『貴方と貴方と戦闘しようとする個人。もしくは団体です。』


「所定の位置に入り切らない人数の時は?」

『並行世界で場所の広さが調整されて入りきれるようにされます。』


「要するに、僕は戦闘状態に入ると指定した場所でしか戦えなくなるわけだ」

『そうなります。ただ例外は存在します。戦場にいても、戦闘状態にならなければ、強制転移されることも、ヒットポイント制になることもありません。貴方が指揮する立場で接戦することがなければ、指揮することは可能です』


「遠方からの攻撃は?」

『魔王のスキルの残りのスキルが常時発動しているので問題ないでしょう。状態異常無効スキルにより、即死状態を除けば回避できるでしょう』


「即死状態は状態異常にはならないということ?」

『はい。すでに理屈では無いかもしれませんが、生存している異常状態と死亡している異常状態では無効にされる内容が真逆です。それを分けるのは行為が終わったあとの状態によって変わります。変な言い方をすると生きて苦しむ状態は、苦しんでいることが異常状態となりますので、それが無効化されます。例えば怪我であり、病気です。変な言い方をすると老化も正常ですが、今を基準にすると異常に属します。逆に首が切断されているにも関わらず、生きているとしたらそれは異常です。このときの正常な状態は死です。即死状態で生きていることは異常なので、即死の場合、死は無効化されません。正常な状態であると判定されます。』


「なんとも出鱈目な体になったものだな」

「まったくですね。安らかに死ぬことが許されないということですか」

「不老と条件付きの不死か、これって喜ばしいのか?」

「あまりにも予想外過ぎてわかりません」

「だよなぁ。いまのがなんか衝撃すぎて、全て吹っ飛んてしまったよ」

『なんかすみません』

「あぁ大丈夫。衝撃すぎただけだから。ただ、なんかドッと疲れたよ」

「そうですね。今日は公務や書類は後回しにして、お休みください」

「あぁ。そうさせてもらう」

僕とセイジツが執務室をあとにし、セイジツはその後の作業をし、僕は一旦寝室に戻った。


後で聞いた話けれども、僕が寝室に戻った頃、セイジツが書類を取りに戻ったところ、僕が執務室にいたらしく、暇を持て余して書類作業を進めていたらしい。

セイジツは思い当たったらしく、その執務室にいた僕は、僕の分体で作業の速さも本体と全く遜色がなかったので、仕事がはかどりますねとセイジツの満面の笑みを見たのだが、なんとも言えない気分になった。

ちなみに分体が消えると分体が体験した情報は本体である僕に統合されるらしく、しばらく記憶が混濁することが増えるのだけれど、それはまた機会があれば話すことにしよう。




2024/09/21

・以前投稿させていただいた2話目を小分けにさせていただくこととしました

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