後編
━その後。
まず、フラム王国とアングラード王国はというと。
あの、本来は戦場となるはずだった場所に集結していた両国の騎士や魔法師団の者達、特にアングラード王国側の者達はその場で交わされた会話の一切に関して詳しく語ることはなかったという。
ただただ
『フラム王国の王太子殿下の魔法に一瞬にして負け、王女殿下がなんとか治療を施してくださったが、結局我々の不甲斐なさ故に王女殿下を連れ去られてしまった』
『フラム王国の王太子殿下からは『今の状況から貴国の降伏とみなす。従って当初から要望として上げるつもりだった王女殿下を貰い受ける。これ以上抵抗するなら、次は命がないものと思え。そして、国の大事な戦力を返してやるのだから、感謝しろと王や王太子に伝えてくれ』と言われた』
そう話したそうだ。
わりと本当にした会話も折り込まれている。
だからか、真実味があると特に疑われることはなかったと。
そして、アンジェリークが率いていた先発隊が大して戦うことなく戻ってきたのも、隊の代表であるアンジェリークがフラム王国の王太子に連れて行かれてしまったこと。フラム王国側が王太子の言葉通り《戦争》を本当に起こすことなく去って行ったことで、アングラード王国側も仕切り直し。─になるかは分からないが、戦地になるはずだった場所に残る意味はないだろうと王都に帰還しただけ。
実際、草原が広がる彼の地もちゃんと領主がいる。
仮にフラム王国側が戻ってきて戦争を仕掛けようとも戦力はある。
時間の関係で被害者が出るだろうが、王都に救援を呼ぶこともできる。
━ということで、聖女である王女が連れて行かれたのは問題だが、他に咎める理由はないので、アングラードの王と王太子は彼等を罰することなどできなかった。
影から上がってくる報告でアンジェリークと護衛達(今回の先発隊)の間に絆があることを知っている。
アンジェリークがいかに我が国に必要な存在かをお互い助け合うこともあって身をもって知っているはず。
それぐらいは把握していた王と王太子はこう判断した。
━━アンジェリークを、国の守護の要をあっさり引き渡す様な愚行はしていないだろう。━━ と。
なので、考えを切り替えた。
もうフラム王国側ではこちらが降伏したことになっている。
当初からの目的はアンジェリークただ一人だったからと勝手に拐っていってしまった後ということで、アンジェリークを実力行使で奪い返すことも難しい。━というより、それをすれば今度こそ国際問題である。
フラム王国はルールに則って予告したし、現地で戦利品の様にアンジェリークを連れていっただけ。
━フラム王国側にルール違反はない。
そして、そこにフラム王国の王と王太子の連名による手紙が届いた。
内容はというと━
【アングラード王国国王ジョルジュ・ヴェル・アングラード陛下。並びに王太子ベルトラン・ニコラ・アングラード殿下。
貴国の至宝である聖女アンジェリーク・ロラン・アングラード王女殿下は丁重に我が国の王宮に迎え入れておりますので、その点はご安心頂ければと。
そして、お二人が『国の至宝を』『国の国防の要を』と理由を付けて我が国の王太子との婚約すら退け続けた結果が現状です。
我々が『両国の友好を強固にするためにも』と度々提案するも、聖女である王女殿下を手放すなど。と首を縦に振ってくださることはなかった。
それで両国の友好関係に亀裂が入るとは考えなかったのでしょうか?
最悪の場合、大陸の中で孤立することになっても良かったということでしょうか?
━失礼。私情が入ってしまいました。
アンジェリーク王女殿下は貴国の国防の要だった方。
王女殿下は責任感の強い方の様で、度々憂い顔を浮かべておいでです。
そこで、我が国からの提案に貴国も賛同頂きたく。
我が国としてはこのまま王女殿下を戦利品と位置付けることはしたくない。
貴国と我が国の友好の証として王太子に嫁ぐ。という形にしたい。
そして、これを機に『友好国』から『同盟国』にとしたく。
『友好国』ではなく、『同盟国』ならば貴国が長年悩まされている魔物対策にも堂々と協力できます。
今後の両国の友好のためにも、貴国の賢明な判断を期待し、良いお返事をお待ちしております。
フラム王国国王レナルド・ヴァネル・フラム
同、王太子アベル・グラニエ・フラム】
文句と提案が混ざった私情込みの手紙は王太子アベルが書いたもの。王はこの手紙を読んだにも関わらず、添削などせずに自身の名前も記入し、アングラード王国側に送った。
レナルドも度々アベルから話を聞いており、アンジェリークの状況をずっと憂いていた。
そして、王としても父としてもアンジェリークならばアベルの妃とするのに全く反対の意思はなかった。
むしろ協力する意思さえあったのだ。
レナルドは王という立場もあり、堂々とはし辛い。そのため影を使ってアンジェリークのことを調べていた。
なので、アベルの話が嘘ではないと分かる。アンジェリーク自身にも好感を抱いていた。アベルから聞いた通りの人柄と聖女であること。加えて一国の王女。
誰も文句の付けようがない、素晴らしい逸材。
━ということで、アンジェリークが手元に来ている今、あとは外堀を埋めるだけのフラム王国王家。
アベルの能力を見せつけてもいるため、まず反対はないだろうと。
そうしてこの手紙にアングラード王国の国王親子はしばらく協議を重ね続けてから、結論を認めた手紙をフラム王国に送った。
━そして。
正式な文書のやり取りも交わしつつ、こうした手紙という形の私情のやり取りを繰り返した両国の王家。
とはいえ、アンジェリークがフラム王国に渡ってから一月程で両国の代表会談の場が用意された。
この早さから、私情の手紙のやり取りが効果を出したのだろう。
会談の場になったのは、かつて戦場となるはずだった両国の国境近く。アングラード王国側の草原にテントを張り、そこで両国の王と王太子が顔を合わせることになった。
当然、そのテントの周りは両国の騎士達が囲っている。
とはいえ、アングラード王国の最強部隊はアンジェリークの部下だった者達。王と王太子が動くなら、その最強部隊が護衛に着く。
フラム王国側もフランツもいる護衛部隊。なので、両国の騎士同士で殺伐とした雰囲気になることはない。
ただ、アングラード王国の国王と王太子は何があったのか、会談の場に着いたとき、既に疲れた様子だった。
気になったアベルが思わず尋ねると━
「いや‥‥なに、娘はアベル殿に嫁がせるのが最適だったのだと最近痛感することがあっただけのこと。」
「ええ。‥‥アンジェリーク‥アンジェと昔は呼んでいたのに、いつから呼ばなくなっていたのか‥‥」
「それは本人が教えてくれましたよ。─妃殿下が儚くなられてからです。」
ちなみに、アンジェリークはフラム王国の王宮に王妃と共にお留守番している。
「そうか‥‥アベル。そなたも昔は同い年ということで気軽に話していたはず。─いつから敬語で他人行儀になった?」
「‥‥ベルトラン殿がアンジェを構わなくなった頃です。」
「!!‥‥‥そう‥か‥‥」
ベルトランはアベルの言葉に目を見開いあと、ゆっくり俯いて呟く様に答えた。
「それで?お2人のお疲れの様子は何があったのです?」
アベルの質問に答えたのは国王ジョルジュだった。
「アベル殿は名前で察することができるんじゃないか?
─サラとラナだよ。」
━ラナはアンジェリークの専属侍女だった内の一人だ。━
「!!!‥‥2人が何か進言を‥‥?」
「ああ。‥‥サラに至っては不敬罪も厭わないという覚悟だと今まで溜まりに溜まっていただろうことを全部吐き出してきたよ。」
「ええ。‥‥あれは凄かったですね‥‥」
「ああ‥‥」
その時のことを思い出したのか、2人はげんなりした様子だった。
「アンジェ様の気持ちを一度でも考えたことはあるのかなどを散々聞かれたな。」
「ええ。‥‥遅すぎる反省をすることになりましたね。」
「ああ。─アベル殿。」
「はい。」
「感謝する。‥‥アンジェリークを‥エレーヌに生き写しの様なあの子を‥頼む。」
「我々はアンジェに合わせる顔がない。‥‥アンジェは今、フラム王国の王宮に?」
「ええ。母上─王妃とお留守番してもらってます。」
「良かった‥‥」
「良かった?」
「ええ。‥今更アンジェに何を言っても遅い。全てが遅すぎた。‥‥だから、私達はアンジェに嫌われたままの方がいい。これまでのことを許してほしいと言う権利も資格もない。‥‥アンジェの様に部下の言葉に耳を傾けられなかった私は王太子ですら資格がないやもしれん。」
「‥‥ベルトラン殿。今は違うでしょう?サラとラナの言葉を聞いて反省しているのでしょう?」
「‥‥ああ。遅すぎるがな‥‥」
「‥‥それならこれから信頼を取り戻す努力をしたらいい。─そうだろう?ベルトラン。」
「!!!‥‥ああ。そうだな、アベル。」
アベルが昔の様に呼び捨てで敬語もなくなったことに再び目を見開いたベルトランは、すぐに嬉しそうに笑って答えた。
そんな会話から始まった会談。
アングラード王国側の2人も今更ごねることもなく。
アンジェリークは無事アベルの婚約者となった。
そして、両国の代表による話し合いはスムーズに進み、平等な関係性のまま同盟が結ばれた。
元々、両国共事前に自国の大臣達と協議を重ねており、ある程度の草案は決まっていた。
それに加えて別のテントに両国の宰相や大臣の一部も来ていたことから、細かいことまで話し合いは進み、2日の滞在で調印まで済ませることができていた。
調印後。
「レナルド王、アベル殿。」
「なんだ?」「はい?」
「改めて、アンジェリークを頼みます。そして、我々がアンジェに対して申し訳なく、今更後悔していることは伝えないで頂きたい。」
「何故か伺っても?」
「ああ。─我々はアンジェリークに許しを乞うことすら許されん。亡くなったエレーヌも現状を知れば怒るだろうな。」
「父上。怒るどころではありません。アンジェの幸せを見届けるまで口をきいてもらえなくなっていたかと。」
「!!‥‥そうだな。‥‥我々はアンジェにとって決していい父でも兄でもなかった。─だが、アンジェは我々の反省を知れば許してくれそうな気がするのだ。だから、知らない方がいい。─頼む。」
「「‥‥‥」」
レナルドとアベルはしばし眉を寄せてジョルジュとベルトランを観察したあと、ため息を一つ付き頷いた。
━そして
調印を終えた両国の国王親子はテントから出てきた。
その時、アベルが意を決した様にジョルジュとベルトランに告げた。
「アングラード王、ベルトラン。」
「なんだ?」「ん?」
「私達の結婚式に」
アベルが言わんとすることに気付いた2人はアベルに向かって首を横に振った。
「アベル。‥そう言ってくれるのは嬉しいが、駄目だ。正式に招待はしないでくれ。」
「!!!‥‥正式にってことは‥」
「ああ。こっそり見に行くよ。─招待してくれるつもりだったならいいよな?これぐらい。」
ベルトランの言葉にアベルは苦笑いを浮かべて答える。
「もちろん構わないが、折角なら面と向かって言ってあげてほしいんだが‥‥」
そこにレナルドも加わる。
「そうだぞ?‥まだまだ2人はアンジェリークのことを考えきれてないようだな。」
「その様ですね、父上。」
「「え?」」
「花嫁は笑顔であるべきだろう?」
「「!!!」」
「肉親の2人から嫌われたまま、結婚も祝ってもらえないと悲しみを抱いたままでアンジェが心からの笑顔を浮かべられるか?」
「「‥‥‥」」
「ですが‥‥」
「「ですがはない!!」」
「「!!!」」
「謝る資格がないとかどうでもいい。お2人は私達の結婚を祝ってはくれないのですか!?」
「「!!」」
「い、いや‥」
「もちろん祝いたいが‥」
「ならばとるべき行動は一つだろう。─気まずいなら謝ることはない。だが、アンジェにはただ一言でもいい。笑顔で『おめでとう』と言ってやれ。」
「そうです。‥‥陛下、ベルトラン。アンジェと2人で話す時、毎回必ず一度はお2人のことが話題に上がってました。」
「「え?」」
「アンジェは2人にどんなに冷たくされても、家族だからと恨めないし、嫌いになれない。見捨てるなんてできないと。─まあ、最後のは国や民のことも含めてでしょうが、悲しそうな顔で言ってました。」
「「!!!」」
「未だにお2人から嫌われてると思わせたままなのはさすがにアンジェが可哀想過ぎます。」
「ああ。─ジョルジュ王、ベルトラン殿。2人の後悔は確かに今更だ。だが、アンジェの気持ちの整理がつかないままになるのは我々も気になって仕方ないところなのだ。だから、アベルとの婚姻の際は正式に招待させてもらう。欠席は許さん。─まあ、招待状に欠席の選択肢は記載しないがな。」
「「え!?」」
「2人が断固として謝る資格はないと言うなら、仕方ない。勝手にしろ。だが、祝いの言葉は直接アンジェに言え。─いいな?アンジェの心を慮る気持ちが本当にあるなら、態度で示せ。」
「「‥‥‥」」
「私達の婚姻まで一年あります。それまでに気持ちを固めておいてください。」
「「‥‥‥」」
俯いてしまった2人にレナルドとアベルは苦笑いを浮かべるが━
「では、アングラード王、ベルトラン。またお会いしましょう。」
「じゃあな?2人共。」
そう言ってジョルジュとベルトランに背を向けて去っていった。
残されたジョルジュとベルトランはこちらを窺っていた護衛達に帰る旨を伝え、歩き出そうとしたが━
ふとベルトランがフラム王国の方角に振り返って呟いた。
「‥‥ごめんな、アンジェ‥‥」
それに気付いたジョルジュも━
「‥‥面と向かって言う訳にはいかんからな。─今まで本当に悪かったな‥‥アンジェ。‥‥ただただ年々エレーヌにそっくりになっていくアンジェを見るのが辛かったのだ‥‥」
しばらく無言でフラム王国の方角を見続けていた2人は悲痛な表情を浮かべていたものの、振り切る様に踵を返して王都へと戻っていった。
*****
同盟の調印を終え、フラム王国の王宮に戻ってきたレナルド王とアベル。
2人は玄関口で出迎えた王妃ルイーズとアンジェリークの姿を見て表情を綻ばせた。
『ただいま』と言えば『おかえりなさい』と返してくれる。
アングラードの国王親子にその存在はいないのだな。と同時に感じた2人はアンジェリークに視線を移した。
『?』と首を傾げたアンジェリークに2人はつい言葉が出そうになってしまうが、ぐっと堪えた。
『アングラード王とベルトランが今更、反省や後悔を滲ませていた』 と。
だが、これは自分達が伝えることはしてはならない。
だから━
「アンジェ。同盟の調印まで無事済んだよ。」
「!! 本当ですか!?」
「ああ。」
「‥お父様とお兄様、お2人共いらしてましたか?」
「ああ。2人共来てくれていた。─なんだか疲れていたようだけどね。」
「え?疲れていた?‥‥?何かあったのでしょうか?」
「かもね。」
そうしてアベルとアンジェリークが話していると、レナルドも入ってきた。
「2人共。玄関口で話すことではないだろう?─中に入って詳しく話そう。」
「「はい。」」
そうしてフラム王国王家の3人とアンジェリークは王宮内に入っていき━
一室に入って各々ソファーに座ると、レナルドとアベルから調印の様子が語られた。
アングラード王とベルトランが今更の後悔を滲ませていたこと以外を。
そうして一通り聞いたアンジェリークは‥‥
「‥‥お父様とお兄様がすんなり調印するとは意外でした。ごねるのではと気が気でなかったのですが‥‥」
『それはそうだろうな。』
レナルドとアベルはこの言葉を呑み込み、平然とした様子を繕いつつ答えた。
「そうだね。すんなり受け入れられたから逆に戸惑ったよ。疲れた様子もあったから特に。」
「それです。─お疲れの様子なのは何故かは話してくれたのでしょうか?」
『アンジェリークの一番近くにいた2人に盛大に責められたらしいよ。』
これぐらいなら言ってもいいのではと一瞬過った2人だが、結果的に現在の2人の様子も言うことに繋がるだろうと判断し、やめた。
「いや、気にしないでくれの一点張りだったよ。」
「‥そう‥‥ですか‥‥」
しょんぼりしたアンジェリークに2人は内心複雑だった。
『まだあの親子を気にするのか。自分達のことしか考えていなかった2人を‥』
だが、空気を変えようとアベルがにっこりと笑顔で告げる。
「アンジェ。それでも私達の婚約と、後々の婚姻も認めてくれたよ。─やっと私達は婚約できたんだよ。」
「!!!‥‥やっと‥‥」
そうして一旦は嬉しそうに眼を輝かせたが‥‥
「でも‥‥国の国防が‥‥」
俯きながらそう呟いたアンジェリークに他の3人は苦笑いを浮かべた。
「相変わらずの責任感と愛国心だね‥‥アンジェ。ちょっと妬けてしまうよ。」
「え?」
「アンジェ。それに関しても前に話したでしょ?─これからは両国で協力して対処することになるよって。」
「!!!‥‥それもお父様達は受け入れたのですか?」
「ああ。むしろありがたいと。」
「!!‥‥良かったぁ‥‥」
アンジェリークの表情が綻んだのを見た3人も安堵した。
「だからアンジェ。色々相談させてくれ。」
「はい!もちろん、喜んで!」
「ああ。ありがとう。」
そうしてなんとか和やかなまま2人は報告を終えた。
夕食後。
王妃であるルイーズに呼ばれたアベルは私室に向かった。
そこにはレナルドもいて━
「さて。─あなた、アベル。本当のことを教えて?」
「む?」「え?」
「今はアンジェリークはいないわ。─アンジェに言えないこと、あるのでしょう?」
「「!!」」
2人の様子を見てくすりと笑うルイーズ。
「私が気付かないと思って?─アングラード王とベルトラン殿に何があったの?」
「「‥‥‥」」
苦笑いで顔を見合せるレナルドとアベル。
さすが王妃。よく見ている。
━ルイーズ・エルミート・フラム。正しく王妃たるに相応しい傑物。
レナルドとアベルはルイーズならばとアンジェリークに話さなかったことまで全て話した。
「‥‥そう‥‥」
全てを聞き終えたあと、そう呟いたルイーズ。
「確かにこれはアングラード王家の心の溝。私達が口を出すことではないわね。」
「ああ。」「はい。」
「‥‥和解する日は‥来るのかしらね‥‥?」
そればかりはこの場の誰にも分からないこと。
全てはアンジェリークの、そして妙に頑固な王と王太子の心次第。
そうしてとりあえず、一年後の婚姻の時に期待しようということで解散した。
もう1話ぐらい投稿する予定ですが、書き貯めたのがここまでなので、完成次第投稿します。