迫りくるちゃみ
なんか飽きた
どんどん迫りくる砂漠化のような異世界
魔法? 騎士? 亜人? 猫耳?
どんどんどんどんどんどん地球を飲み込んでゆく
まるでオセロだな
俺の名前はたつと、高校一年生だ
今日は入学初日ということだが最近変な夢を見る。
何故か現実味が高く細胞一つ一つが息をしているのが、
そこまでは分からないが、ちゃんと感覚が残っている
そして俺の学校からどんどん違う世界のようなものが、
放射状に日に日に広まっていっているのが分かる。
そんな不思議な夢だ。
こういうのは普通不気味に思ったり
恐怖を感じたりするもの似も思えるが俺は違う。
なぜなら中二病保持者だからだ。
自覚するようになった今でも続いている。
まあつまりあれだ
俺は「ファンタジーが大好きだ~」
「ママあれ何?」
「見ちゃだめよ」
こんなアニメに出てきそうなセリフを生で見れて
今日の俺はついてるなぁ
「え?」
いかにも魔法使いですと言わんばかりの
とがった帽子にマント姿の美少女が
空中に火の球を生み出していた。
そんな風に見えたが、
瞬きをするうちに消えていった。
疲れてんのかな?
考えてもしょうがないことは、
考えない主義者の俺は
すぐさまその場を後にした。
キーンコーンカーンコーン
入学式 桜 新品の制服のにおい
すべてのものに高揚感を湧き立たされ
なんだかむず痒い
だが悪くない。
「続きまして校長
おっ
あいつがここの校長か、
バーコード禿に眼鏡にデブ
まさに校長になるために生まれてきたのかと
思った。
数分間喋った校長は姿を消し
次に生徒会長とやらが顔を出した
え?
この顔は?
そこに現れたのはさっき見た
魔法使いの姿をした女だった。
入学式が終わり一つの疑念を抱きながら
俺は教室へと帰った。
だが俺はどうしようもないことを、
いちいち考えていられるほど
頭のスペックは良くないので、すぐ頭の中の悩みは消えていった。さっきも同じようなこと言ってたなぁ
完全に出遅れた。
教室ではもう何個かのグループに分かれていた
中学の頃はろくに学校にも行かずの俺が
高校では友達ができるだなんて
アニメの見過ぎだったか?この野郎
???「ファンタジーは信じてるか?信じてるよな?
俺は信じてるよすんばらしい異世界で冒険が始まるんだ。
なぜなら俺らは高校生なんだから」
いかにも異臭を漂わせる奴がいた
俺は知ってるんだ
ああいう奴は一人でいる奴なら
話を聞いてくれると思って
一人の奴によくしゃべりかけてくることをな。
今すぐ近くのグループに入って
回避しなけr
「なあなあ、お前はさぁエルフがいると思うか?」
ハイオワタ
「なあおいなあおいなあおいなあ」
「ああ、あのーエルフってなにかなぁ?」
「お前信じてるんだな」
「よう同士よ」
「はぁ?」
「ねえねえ、あそこの席の子もしかしてお仲間さん?」
「ここのクラスあんな奴二人もいるの?」
「おもっきしはずれじゃん」
「ははははははは」
こいつぁまいったぜぇ
こいつ案外頭いいぞ
俺を孤立させて完全に
自分の話し相手にしようとしてやがる
くそったれがぁー
キーンコーンカーンコーン
入学初日からあれかよ
終わりかよ
明日が卒業式だったらなぁ
なんて考えちまうよ馬鹿野郎
「なあおい」
いきなりしゃべりかけられて
おどおどしながら振り返ったらそこには
さっきのエルフ野郎がいた
「おおおい何なんだよマジで、さっきはよくも」
「おいおい落ち着けってなぁ」
「落ち着けってお前があんなこと」
「悪かった悪かったって、ただ少し話を聞いてくれないか?」
「聞こえませーン」
「てめえこそ調子乗んなよおい」
「え、あああのう、すいません」
今一瞬冷静なったらこいつがすごくでかいことに気づいた。
さっきまではパニクってて気づかなかったけど
我に返ってビビっちまった
「なあよお」
「え?あああなんだよぉ」
「俺実はさあ、隠れアニオタなんだよ」
「は?」
「それでさぁ、毎回好きになるキャラがエルフのこなんだよ」
「それでさぁ、最近学校の近くで緑のえってぃな服きた子がいて
思わず話しかけてしまったんどよ」
「襲うつもりだったのか?」
続きはあるのかなぁ