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美少女になってちやほやされて人生イージーモードで生きたい!  作者: 紅葉煉瓦
#四期生

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156/177

#156 【初コラボ】流石にそろそろ後輩と絡むためにあるてまクイズ作ってきた【4期生のみなさん】⑥

「さて、それじゃあ罰ゲームの時間だね」


:うおおおおおおおおお

:罰ゲームキター

:で、結局罰ゲームってなに?

:あるてまニワカだから引退らしい

:旭くん;;引退しても元気でね;;

:ユーザーアンケートって言ってたけどなにするんだ


「罰ゲームは簡単。チャット欄に好きなセリフを書き込んでもらって、私が独断と偏見でいくつかピックアップするからそれをアンケート機能に放り込む。リスナーは言ってほしいセリフを選んで投票してね」


:やったあああああ

:え、今日はセリフリクエストしてもいいのか!?

:とびきり恥ずかしいセリフ考えなきゃ

:ちょっと待って、時間足りない

:まさかの最下位ふたりが苦手なボイス系で草。これましろちゃんが勝っても逆にご褒美まであっただろ

:これ提案したのましろちゃんなんだろうなぁ…流石4期生の策士


「あー無理無理、絶対無理。コイツらが考えたセリフ言うくらいなら一週間先輩のパシリになって焼きそばパン買ってる方がマシだわ。絶対変なこと言わせるつもりじゃん」

「同感。先輩の肩揉んでる方がいいよ」


 最下位のふたりはぶつくさと言っているが、その間にもリスナーは思い思いのセリフを書き込んでいる。

 こういうときに旭くんか亜彩さんかちゃんと指名してるリスナーは配慮が行き届いてるね。大体の口調でどっちに向けたものか分かるけど、一部セリフはちょっと分かりづらい。そういうのは除外してしまおう。


「はい、じゃあここまで! 適当に選んでアンケートに突っ込んでくよ! まずは亜彩さんからねー」

「体調悪いんで早退していいですか」

「往生際が悪いね」


 んー、これとこれとこれでをアンケートに入れて……。


「はぁ!? ちょ、先輩!?」

「ぶはっ。おま、亜彩、これっ。ダメだ、笑える」

「先輩って感じのチョイスだね」

「お、早速アンケート結果出たみたいだよ」


 いやー、やっぱり亜彩さんのリスナーだけあって彼女にとって罰ゲームになるセリフのチョイスが上手いね。

 最終的に決まったセリフは『ニート界の超新星、みんなのアイドル亜彩シアだよ、キラッ☆私のこと一番に推してくれなきゃ、みんなのこと嫌いになっちゃうゾ☆』だった。

 これ考えた人、人の心とかないのだろうか。


「待ってムリムリムリ、じんましん出てきた、吐きそう、うっおえっ」

「シアちゃん落ち着いて! 女の子が出しちゃいけない音出てるから!」

「は、腹いてぇっ、ひ、ひ、ニート界の超新星って、アイドルって、考えたやつ天才だろ!」

「アンタ笑ってるけど次そっちの番だからね!?」


 あー、後輩たちが羞恥に悶えながら言い争ってる声を聞いてるだけで今日までの苦労が報われる思いだ。

 こうやって安全圏から眺めているときが一番楽しい。今まで自分があっち側だったからこそ強くそう思うね。


「はいはい、そろそろ時間が押してるから巻きでね。さんにーいちきゅー」

「ちょ、早い早い早い! 心の準備が」

「シアちゃん。こういうボイスのコツはね、思い切って一気にやることだよ。心の準備なんかしてたらいつまで経っても恥ずかしいままだから。一思いにイッちゃおう」

「うーぁー、もうっ」


 その道のプロから諭された亜彩さんは意を決したように一度大きく深呼吸をする。

 そして、


「に、ニート界の超新星……、み、みんなの……ぁ、アイドル、亜彩シア、だよ?  キラッ? わ、私のことぉ、ぅー……一番に推してくれなきゃ、み、……みんなのことー、嫌いに、なっちゃう……ゾ?」

「星がないやり直し」

「先輩なんか大っ嫌い!!!」

「ぐはっ」


:うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

:wwwww

:シアちゃん、可愛いぞ

:アイドルデビューしよう

:無理してる感すき

:☆ってなんだよって思うけどたしかに☆感ないな、これはやり直し

:こういうのでいいんだよおじさん「こういうのでいいんだよ」

:人が恥ずかしそうに似合わない台詞言ってるときが一番興奮するんだわ

:やっぱスラスラ言われると違うんだよな


 面と向かって後輩に大嫌いと言われるのは中々にダメージを受けたが、次は旭くんの番と思えばこの程度かすり傷だ。

 四期生の中では一番の問題児である旭くんだからこそ、恥ずかしいセリフを言わせたときの盛り上がりは亜彩さんの比ではないだろう。

 ということであらかじめピックアップしておいたセリフをアンケートにしていく。


:抱かせろ、が入ってないんですけど!!!

:壁ドン顎クイがない

:全力でね!全力で言ってね!

:普段ボイス出さないから感謝しかないです

:ここはもうシンプルに好きってセリフでお願いします!

:旭って本当に女性人気すごいんだな。口の悪い生意気な後輩って思ってたわ


「すんません腹いてぇから今日は解散で」

「逃げんの? うちは恥ずかしいの我慢してやったけどアンタは逃げんだ? じゃあうちの方が上ってことでいいね」

「は? 逃げねぇけど? なんなら詰まりまくりのお前と違ってスラスラ読み上げっけど?」

「よーし、げんちげんち」

「旭くん、一気だよ一気。気合でいこうね」


 後輩たちがかしましくしている間にアンケートの結果が出た。

 これは……、


「うわぁ……。旭、どんまい」

「す、すごいのが来たね」

「自分でピックアップしといてなんだけど女性リスナーの欲望を見た」

「は? は? はぁ? ちょ、俺がこれ読むってこと? は? ふざけんなよ、亜彩のほうがマシじゃねぇか!?」

「まあ罰ゲームは絶対だから仕方ないね」

「同情するけど言質取ったからやりなよ」

「ファイト、旭くん!」


:黒猫さん、ありがとうございますw

:これを候補に入れた黒猫さん神、選んだリスナーも神

:切り抜きお願いします!切り抜きお願いします!

:アンケート結果ってどこから見れますか?


 心底やりたくなさそうな旭くんのうめき声と反比例するように、チャット欄は今日一番の盛り上がりを見せていた。大体が魂の叫びやわたしに対する感謝ばかりだが、凄まじい加速で追いきれない。

 それを見ていよいよ逃げ道がないことを悟ったのか、覚悟を決めた旭くんが口を開いた。


「あ? キス? なんで俺がお前にしなきゃなんねーんだよ。……ったく、してほしかったらちゃんとおねだり、できるだろ? ほら、その口で、なにをしてほしいのか、言ってみな」


:うわぁあああああああああああ

:良い!良い!めっちゃイイ!

:やばいやばいやばい

:マジで最高!

:あきくぅうううううん

:えめっちゃイケボなんだけどえぐ

:むりむりむり今日寝れないこれすごい

:しぬかっこいい


「っぁああああ!! マジでこれっきりだからな! 二度とこんなことしねーから! うわ最悪だぁああ……」


 セリフを言い終わった旭くんは亜彩さんの比じゃないくらい恥ずかしがっていた。

 まあ、キャピキャピアイドル路線の亜彩さんと違って、完全に女性向け漫画のキャラクターみたいなセリフだったもんね。これは思い出すたびにのたうち回ることは必須だ。

 というか、


「普通にうまくない?」

「思った。あんなにマジで嫌がってたのにガチのボイスだったじゃん。どうでしたか解説のましろさん」

「うん、只者じゃないね。普通は文章を読み上げるだけでも声が上擦ったり、慣れてないと舌が回らなくて噛んだりするんだけどそういうのが一切なかった。しかも抑揚まで付けて感情が伝わってくる自然な読み上げ……、素人とは思えないね」


:ほんとそれ!定期的にシチュボ出してほしい!

:歌ってみたのためにボイトレ?とかやってるって前に言ってなかったっけ?

:これ無料で聞いて大丈夫はやつ?後でお金請求されない?

:ゲーム配信やめてそういう音声作品で生きていこうよ

:これが私の推しです


「初めてに決まってんだろ、こんな羞恥プレイ……」

「むっ、私の得意分野なのに羞恥プレイ呼ばわりなんて。今度は三人でシチュエーションボイス録ろうね!」

「ムリ!」

「ぜってぇやんねー!」


 そんな感じで。

 サクッと終わるかと思われた罰ゲームパートはゴネるふたりのおかげで意外と尺を取ってしまったので、予定していた時間をすっかりオーバーしてしまった。


「はい、ってことで締めに掛かるわけですけど。どうでしたかリスナーの皆さんは。四期生について興味出たとか、逆に先輩たちに興味出た?」


:これから祭さんのアーカイブ遡ってきます!

:騒がしいだけかと思った4期生だけど意外と良かったわ

:ボイスが最高だった感謝

:改めてあるてまって変な連中の集まりなんだなって再確認できた

:とりあえず黒猫さんのファンは名乗らないようにします


「うんうん、好評みたいで良かった。これを期にみんなも色んなVTuber見てくれると嬉しいかな。じゃあ最後にそれぞれから一言ずつもらおうか。ましろさんからどうぞ」

「はい、息吹ましろです。皆さん長時間お付き合い頂きありがとうございました! 普段は遅めの時間にASMRとかまったり雑談をメインに配信してるので、寝る前のお供とかにしてくれると嬉しいです! 今日はありがとうございました!」


:なんとメン限では一般公開よりちょっと刺激的なASMRが聞けちまうんだ!

:あの黒猫燦もメンバーのASMRが!?

:毎週水曜、金曜、土曜の深夜に定期配信中!

:アピールに余念がないましろちゃんだからリスナーも宣伝に余念がないな…


「そこ、勝手に人のメンバー事情を漏らさない。じゃあ次は亜彩さん」

「今日のことは忘れてください。忘れなかったらぶん殴ってでも忘れさせます。以上」

「んー、次は旭くん」

「なんもいえねぇ」

「このふたりはホントにさぁ……」


 でも配信のたびに余裕が無くなって最後はロクにコメントする元気もなかった姿を見ると、どこか昔の自分を見ているようで懐かしくもある。

 自分もちょっと前はこうだったなぁ、と。


「んじゃ、今日はここまで! みんなのチャンネル登録もよろしくねー、ばいにゃー」


:おつかれー

:ばいにゃー久々に聞いたわ

:黒猫さん、シアちゃん、ましろちゃん、旭くんのお世話お疲れ様でしたw

:やっぱりシアちゃんのキラッは染みるなぁ…。リピートしてこよ

:息吹ましろ、クリスマスシチュエーションボイス公式サイトで好評発売中!

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― 新着の感想 ―
[一言] 最高の罰ゲームだぜついでに黒猫も巻き込まれたら良かったのにw
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