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美少女になってちやほやされて人生イージーモードで生きたい!  作者: 紅葉煉瓦
#四期生

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153/177

#153【初コラボ】流石にそろそろ後輩と絡むためにあるてまクイズ作ってきた【4期生のみなさん】③

「では第一問から行きます」


:何事もなかったかのように進めるな

:二問目だろ

:司会が不正するな

:これ初配信の再現なんだよね…エモっ


「うるさいうるさいうるさい! いいからやるよ!」

「これうちらチャット見れないから先輩が急にキレてるようにしか見えないんだよね」

「端から見ると俺ら配信者って頭おかしいよな」

「ここにいない人と急にお喋りするお仕事だからね……」


 後輩やリスナーから尊敬されるわたしの完璧な計画が破綻してしまい、逆に呆れられている感覚を覚えつつも。

 これ以上茶番を繰り返すと流石に配信終了時間がいつになるか分からないため、通常の進行に戻る。決してリスナーからの冷ややかなコメントに臆したわけではない。


「えー、気を取り直して」


『シャネルカ・ラビリットと神夜姫咲夜のコラボ配信、【お料理バトル】予測不能!?和食と洋食で超次元ガチバトル!~審査員に今が旬の来宮のきりんを添えて~でバズった出来事は何?』

A 誰も料理ができなくて最終的にUberを頼んだ

B 和食と洋食の対決なのにシャネルカが中華を出してきた

C 輝夜様が和食と言って酒のつまみを出してきた

D 二人の料理にキレたきりんさんが一人で和食と洋食を作り始めた


「はいシンキングタイムスタート!」


:あーこれね

:今年の夏にやった公式の企画か

:あれすき

:なんかどれもありそうな選択肢なんだけど

:祭ちゃんに朝ご飯作るきりんさんください


 これは今年の夏休み企画の一環で行われた公式番組の一つだ。

 時々ファンサ程度に手元カメラを映しながら、基本は音声と写真で二人が料理しているところを楽しむ配信だったのだが……。

 まあ、あのトラブルメーカーことシャネルカ・ラビリットが普通に料理をするわけもなく、音だけしか聞こえなかったリスナーたちは常にハラハラしていたことだろう。

 その辺り、先輩に対する理解度があれば配信や切り抜きを見ていなくても答えられるはずだ。


「あ! これ見てたからわかります!」

「は? 俺見てないんだけど」

「公式番組くらい見なよ……。まあうちはデビューの準備が忙しくて見てないけど」

「後から見返せよ」

「あんたに言われたくないんだけど?」


:そういえば4期生のデビューってこの後か

:夏休みで連日公式番組やって盛り上がったところで最後に告知からのデビューだね

:大型連休ブーストで新規も増えたよなー

:クラスLINEで共有されて4期生から見始めたw

:俺みたいな小5でVtuber見てるキッズ、他に、いますかって

:デビュー直前でも公式番組一切チェックしない4期生、逸材過ぎる


「正直これに関してはヒントもいらないと思うんだよね。最初に言ったけどどれだけあるてまのことを、先輩を理解してるかのチェック問題だからさ」


:つまり間違えたらあるてまに興味がない、ってことぉ!?

:そもそも司会が問題を捏造してくるんですけど

:黒猫さんのクビで勘弁してくれw


「先輩、オーディエンスありっすか」

「リスナーに聞いたら確実に正解するじゃん!?」

「あー、じゃあテレフォンで」

「相手我王でしょ!? ダメだよ!」

「くっ、フィフティ・フィフティか……」

「そもそも全部却下!」

「終わりだ……」


:旭くんがんばれーw

:2択になっても旭なら外しそうな謎の確信があるんだけどなんでだろうな

:テレフォン出来るの我王さんだけの旭くん;;

:念じます


「え? まさか旭わかんないの? あんなに偉そうな口叩いてたのに? 鉛筆転がしたほうが良いんじゃない? うち使わないから貸そうか?」

「う、うぜぇ~、単芝生えてそうな煽りうぜぇ~~」

「はいはい、そろそろ時間も押してるからシンキングタイム終了するよ」

「あ、ちょ」

「ってわけで解答オープン! ましろさん『B』、亜彩さん『D』、旭くん『A』。そして正解はBの『和食と洋食の対決なのにシャネルカが中華を出してきた』でした! ましろさんは正解1ポイント!」

「はぁ~!?」

「え、うそ、違ったんだけど」


 机をバンバンッと叩く旭くんの声と完全に不意打ちで呆然とする亜彩さんの声が同時に響いた。


:ましろちゃんおめ~

:あー、引っかけか

:バズったのはシャネルカがマイ中華鍋持参してきて大火力で本格チャーハン作ったから

:きりんさんも料理はした。ただシャネルカの代わりに残った具材でふわとろオムライス作っただけ。ちなみに美味そうだった

:キレてないっすよ

:咲夜様はめっちゃ美味そうな家庭的な和食作ったんだよね。でも家庭的なのに結婚できないんだよね…かなしいね…

:結婚したときのためにお料理スキル磨いたはいいけど、振る舞う相手いなくて料理の腕だけ今も上がり続けてるんだよね…


「チャットでも言われてるけど、咲夜さんはちゃんと真面目に和食を作ったから怒られてないんだよね。たぶん亜彩さんが自信満々だったのは切り抜きとかできりんさんが料理したのをチラ見したとかじゃないかな? ちなみに私はきりんさんと咲夜さんの手料理食べたことあるけどめちゃウマでした」


 あのふたり、朝から一緒に収録だったりするとサンドイッチとかお弁当作ってきてくれるんだよね。

 きりんさんは祭さんの分もお昼ご飯を作るから大して変わらないとか言って、咲夜さんは新しい料理を覚えたからと言って披露してくる。果たして咲夜さんが頑張って覚える料理の数々は、いつになったら未来の旦那さんに振る舞われるのか……。


:マウントやめて

:たまにTwitterに写真アップされるけどどれもうまそう

:僕はね、祭ちゃんが何気なくアップした写真にきりんさんの手料理が写ってるんだけど、どっちもわざわざ作ってあげたとか作ってもらったとか、そういうアピールをしないところがね、とてもとても良いんだよ

:百合おじさんも見てます

:料理しない祭ちゃんがちゃんとした晩ごはんを食べて、翌日もちゃんとした朝ご飯を食べてると、そこからしか摂取できない栄養素があります

:まつきりがお泊りアピールする時としないときの考察界隈もいます

:このコメント欄、なんか変…


 お泊り報告してないのに祭さんがコラボ雑談で口を滑らせると慌てて止めに入るきりんさん良いよね……。


「まあ、そんな感じで料理は出来てるから当然Uberは頼んでないね」

「いっつもUber頼んでるから間違えるんだよ」

「うるせぇ、お前もUberだろ」

「うっ、来年料理のできないふたりの手料理を審査する未来が見えちゃった……」


:www

:流石ましろちゃん、ここでアピールすることで公式番組を現実にする見事な作戦だ

:出番に貪欲で卑しいな…でもそこがいい

:ふたりともカップラーメン出してきそうw

:もういっそ黒猫も入れて三人で料理しろ


「じゃあサクサク次に行こう」


『神々廻ベアトリクスの【開封】あるてま一番くじで届いた例のやつでバズった出来事とは何?』

A 大量に届いたクリアファイルに足を滑らせて誤って配信終了

B 実は裏で追加のくじをしていて黒猫燦のフィギュアが大量に届いた

C 黒猫燦フィギュアのスカートの中を覗いて鼻血が出て配信終了

D 黒猫燦のガチ祭壇を披露した


「ベア子、お前……」


:ここにいないのに辱められる後輩

:選択肢がほとんどロクでもねぇw

:あるてま一番くじ第三弾待ってます

:あれオンラインのくじだからついつい引きすぎちゃうんだよね…

:※ベア子はこの数か月前にオンラインくじを引く配信で10万円以上注ぎ込んでます

:旭くんのフィギュアください


 去年の暮れに第一弾として一期生のオンラインくじが実施されたのだが、それが好評だったこともあって今年の春頃に二期生をメインとしたオンラインくじの第二弾が実施された。

 第一弾はA賞に祭さんが選ばれたのだが、第二弾のA賞はまさかの黒猫燦だった。

 当時、わたしはアスカちゃんの件で色々と炎上していた中でのオンラインくじだったから、界隈では何かと物議を醸していたのだがベア子はそんなこと知るかとばかりにA賞の黒猫燦を複数体当てるまで引き続けるとかいうバカな配信をしていた。

 まあ、結果はお察しの通り10万以上注ぎ込んでようやく2体確保できたという有り様だったのだが、今回のクイズはその現物が届いた夏頃の開封配信での出来事だ。


「あ、これも見てました」

「お前なんでも見てんな。もう優勝だろこれ」

「優勝とかどうでもいいし。旭が最下位になればそれでハッピーエンド」

「今んとこドベはお前だけどな」


:えーっと、さっきがトータル12問目で今が13問目。ましろちゃん9ポイントで旭くんが6ポイント、シアちゃんが5ポイントだっけ

:改めて見てもレベルの低い下位争いだな…

:1問で逆転するから気は抜けないな

:がんばれwww

:しゅまん俺も6ポイントで人のこといえねぇ…


「あー、先輩は先輩のファンだっけ。この中だとAだけが先輩関係ないから怪しいんだよな。いや、裏の裏か? だとするとBかD……Cはヤベーだろ女として」

「旭うっさい。黙って考えなよ。気が散る」

「配信なんだから黙るのはダメだろ」


:それはそう

:www

:強烈なカウンターが決まるゥ!

:まあ逆の立場だったら黙れって言うんだろうな

:女としてヤベーって女性批判ですか!?!?!?!?

:ヤベーだろ


 解答画面を見るとやっぱり安定してましろさんは即答していた。

 中々ペンが走らなかったのはベントー様と我王、それから園崎さんの穴埋めのときだけだ。むしろあれは答えられる方がどうかしてる問題なので実質ノーカンとも言える。

 対する亜彩さんも少し考えた後、迷うことなく解答した。書いて消してを繰り返すことがない辺り、自分の中に確固たる理由があるのだろう。

 そして色々と不安な旭くんは……、あ、そろそろ締め切ろうかなってところで解答を変更した。

 それ以上誰も変更しないのを確認してから、進行を再開する。


「はい、というわけでオープンタイム! ましろさんは『C』、亜彩さんは『B』、旭くんは『A』。正解の前に一旦みんなに理由でも聞いてみる?」

「聞くまでもねぇって! どう見ても息吹正解だろこれ!?」

「格付け見てる気分……」

「あ、あはは。もしかしたら勘違いしてるかも?」

「まあ正解は皆さんお分かりの通りCの『黒猫燦フィギュアのスカートの中を覗いて鼻血が出て配信終了』なんですけどね」

「ほらぁ!」

「くっ、ゲーマー心理でB選んだのが間違いだった……」


:ベア子w

:あの配信は色々やばかったな…

:手元配信だったんだけど急に机の上に血がぽたぽた落ちてきたんだよね…

:ベア子のテンションもおかしかったんだよな…。急に愉快そうに笑い出したかと思ったら申し訳無さそうに落ち込むし、かと思ったら気持ち悪い声でエヘエヘ笑い出すし終始情緒不安定だった

:憧れの先輩がすっぽり手元に収まってたらそりゃ誰でもああなるよ。なるか?ならんかも。わからん…

:キケンな性癖では


「まあ、私から解説することは特にないかな……。手元カメラで黒猫燦のフィギュアを散々楽しんだ後に、急に無言で持ち上げて奇声上げたと思ったら鼻血が出ただけなんで……」

「あー……」

「やば……」

「あはは……」


 でもポーズを取っている腕や首をグリグリしながらフフフと怪しい笑みを浮かべるのは素直に怖いからやめてほしいなって思う。


:当時は「スカートの中どうなってるのかしら…」っておもむろにフィギュア持ち上げたら血が降ってきたからみんな困惑してた

:「あ、や、ごめんなさ、どうしよ、鼻血とまらな…」って言いながら突然配信終わったんだよね…

:Vtuber界隈で初めてリスナーに血を見せた女

:あんなことで推しの血が赤いなんて知りたくなかったよ

:※現在は配信は非公開になってます

:血がBANになるかもだから本配信は非公開にはなってるけど、後日雑談で「先輩のフィギュアの素晴らしさを後世に伝えるために切り抜きは消さなくて良い」って言ってるの見てマジかコイツって思いました

:その後で案件配信一緒にやってたのメンタル強すぎない???


「いや、別に私はベア子を辱めたくてクイズにしたわけじゃないよ!? 切り抜き動画チェックしてたら再生回数がダントツで多かったからさ!? しかたなーくクイズにしただけだから!」

「配信が非公開になってるからじゃ……」

「いるよな、Vtuberの手元配信だけ見に来るやつって」

「この話ここまでにしません!? ほら、先輩! 次の問題いきましょうよ!」

「あ、うん。そうだね、そうしよ」


:一番くじは社長の意向で高クオリティだからベア子は悪くないってことで

:;; 【神々廻ベアトリクス】

:ベア子涙拭けって

:涙の前に鼻血拭け

:自分の鼻血は晒しても先輩のフィギュアに血は曝さない後輩の鏡

:神々廻ベア子のチャンネル登録よろしくお願いします

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[一言] 流石黒猫ガチ勢やることがぶっとんでるw
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