#14 【音量注意】は?ホラゲとか余裕なんだが?【黒猫燦/十六夜桜花】
ハーメルン版見る方がいい回
【音量注意】は?ホラゲとか余裕なんだが?【黒猫燦/十六夜桜花】
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◆
「やあ、十六夜桜花だよ」
「こんばんにゃー黒猫燦でーす」
:こんばんにゃー
:やあやあ
:おっコラボなのに挨拶出来てえらい!
「今日は待望の黒猫さんとコラボ。ホラーゲームをしていくよ」
「ホラーゲームですよ、ホラーゲーム。いやぁ、ホラーゲームだけはしたくなかったんですけどね。マネージャーさんがどうしてもやれって言うから仕方なく、しかたなーく今回だけホラーゲームをします、にゃ」
既に配信画面にはゲームが起動している。
薄暗い館を背景に赤字で「ホラーハウス」と書かれたシンプルなタイトル画面だ。
今どきホラーハウスなんてタイトル、ネタにしか聞こえないけど油断はしない。
今日の為にパソコンのコンセントを引っこ抜くイメージトレーニングは万全に積んできた。
さあこんなゲームはさっさとクリアして寝ちゃいましょう!
「はい、よーいスタート」
:RTAするな
:切断RTAしろ
暗転した画面に仄かな明かりが灯る。
中央に小さな女の子が倒れているのが見える。周囲には血痕。
あぁ、よくある導入ね。タイトルからして脱出系かな?
なるほどなるほどよゆーよゆー。
「ところで黒猫さんはこのゲームやったことがあるかい?」
:あんまり聞かないタイトルだね
:てか類似タイトル多すぎて逆に絞れないパターンね
:古いフリーゲームっぽい
「あー、運営さんが用意したゲームだから詳細知らないんですよね。そんなに怖くないって聞いたんですけど」
あ、もう操作できるね。
オープニングもないしロクな説明もないからどういう設定なのかイマイチ分からないな。
色々調べて設定が明らかになる謎解き系のホラーかな?
「ちょっと荒らされてるけど寝室みたいだね。こういうのは机の上を調べるのが定番かな? 黒猫さんはどう思う?」
:取り敢えずベッド調べようぞ
:クローゼットの背伸びした下着は外せないな
:ここまでホラー要素ないな(荒れた室内と飛び散った血痕から目を逸らし)
「んー、机の上に日記みたいなのあるから調べようか」
【日記】
わたしたちはあつめられたいけにえだ
きのうもまたひとりきえた
きょうはわたしかもしれないし
あしたがわたしかもしれない
はやくここからにげたい
「つまりこの少女は生贄で、今から逃げなきゃいけないってことかな。他に手掛かりはない?」
「じゃあ早速部屋から出ましょうか。こういうのって部屋から出たらドッキリ系のイベントとかありそうで嫌ですねー」
:指示ガン無視で草
:コラボなんだからもっと絡め
「そうだね、折角のコラボだし何かお喋りしようか。うーん、聞きたいことが多くて困るなぁ。みんなはなにか黒猫さんに聞きたいこととかあるかい?」
部屋から出ると画面が一瞬真っ赤に染まった。
え、即死イベント!? と思ったのもつかの間、廊下の向こう側から「ひた…ひた……」という汁気を含んだ不愉快な音が響いた。
「んっ……。初戦闘ですね! さあぶっころすぞー」
:戦うんじゃなくて逃げるんだよぉ!
:んっエッ
「あ、黒猫さん気を付けてね。これセーブがないゲームだから初めからやり直しになるよ」
:先言えw
:後半しんどいゲームだなぁ
:結構短いのかもね
「あっあっなにこいつ音しかしないのに気持ち悪い。え、いつまで逃げんのこれ!?」
廊下の先は薄暗くて見通せない。
背後のナニカも「ひた…ひた……」という這う音と時折聞こえる呻き声だけで、姿は見えないのに生理的に嫌悪感が押し寄せてくる。
まだ開始5分ぐらいなんだけどダイジョブかこれ!?
「ひっ、ひぇっ、まだ追ってくるよこれ!? どうなってんの!? クソげーかオイ!?」
しばらく走った後、扉から別の部屋に入れることに気づいた。
ナニカはいつまでも追ってくるので思い切ってそこに飛び込む。
やがてナニカが扉の前を通過していく気配がした。
ずっと赤黒かった画面が元の薄暗い雰囲気へと戻る。
どうやら逃走イベントは終わりらしい。
:初遭遇でいっぱいっぱいじゃん
:これ枠内に終わる?
「いやぁ余裕でしたね。じゃあ次はこの部屋を探索しましょうか!」
「通話越しに悲鳴と吐息がすごいなぁ。切り抜き班はあとで動画くれるかい?」
:素材助かる
:もっと叫んで♡
えーっと、ここは食堂かな。
流しテーブルに蝋燭が立っているお陰で部屋は比較的明るい。
で、問題は食堂の状況だ。
「すごい荒れてるね。血が飛び散ってるね。なんか抉れてるよね。これやっぱり人の仕業じゃないよね!」
「生贄ってことはさっきみたいな化物に捧げるためにこの子たちはあつめられたのかもね」
:食堂、血痕、あっ
:なーるほどな
:はやく出た方がいい
「え、え、え」
チャット欄の指摘に焦る暇もなく。
食堂の奥から「べちょ…ぬちょ……」という汁気を含んだ音と「クルリュルルッ」という奇妙な唸り声が聞こえた。
「お食事中かな?」
「あーあーあー、これホラーハウスじゃなくてモンスターハウスじゃん!」
:幽霊系じゃなくて異形系かー
:はよにげろ
:コラボトークする暇もない
ぁああああ!
だから嫌だったんだよこういうゲーム!
幽霊も嫌だけど化物も嫌い!
絶対これ見た目気持ち悪い奴じゃん!
「ところで黒猫さんは何猫なのかな。以前マシュマロで答えていた時、はぐらかしてたから気になってるんだよね」
:それどころじゃないって!
:草
:プレイしてないから暇なんか
「あっ、ちょ、なんで扉閉まってんの!? さっき開いてたじゃん!?」
何度ボタンを押しても扉は開かない。
そうしている内にも背後からは不愉快な音が近づいている。
「ぁああああもう! 扉ぐらい蹴り飛ばせよばか!」
鉄とか斬れる主人公が鍵の掛かった扉で立ち往生するたびに思う。お前の背中の大剣は飾りかと。
取り敢えずテーブルを迂回する形でナニカから逃げるように別の道を探す。その時にうっかり振り返ってナニカを見ないように注意だ。
食堂には窓が設置されているがそこからは脱出できなかった。本気で逃げたいなら窓くらいぶち破れよと思う。
「あ、ここキッチンだ」
「勝手口とかあるかもね」
相変わらずゆっくりと這う音が迫ってくる。
幸い勝手口はすぐに見つかった。
:脱出成功じゃん
:あっけなかったな
「ここは中庭だね。やっぱり住むならマンションより庭付きの一戸建てに憧れるよ」
:庭そんなに使わんぞ
:雑草生えて管理が面倒なだけ
:この中庭めっちゃ荒れてるんですけど
木々はなぎ倒され草花は枯れ落ちている。地面も抉られたようにめくれ上がっていて、ここは人が管理している場所ではないとひと目で分かる。
さっきまで追ってきていたナニカはこんな惨状を生み出せるようなパワー系に思えない。
きっと、もっとヤバいやつがいるのかもしれない。
「あ、門が閉まってる」
「鍵が必要なのかな。また屋敷に逆もどりだ」
鍵が閉まってるぐらいで諦めんなよ! よじ登れよ!
まあゲームシステムに文句を言っても仕方ないので、今度は正面玄関と思わしき扉から屋敷へ入る。
門の鍵、ねぇ。
管理人室みたいなところか屋敷の主人の部屋が怪しいかな。
1階のどこかか一番上の部屋を目指そう。
:ないねー鍵ないねー
:化物はいっぱいいるねー
:1階は制覇したから2階いく?
:最上階は3階っぽいけど簡単にいけるかな
結局、管理人室は外れだった。
荒らされた室内に壁一面に舞った血飛沫と隅に放置された肉塊だけで目ぼしいものなし。
「生贄や管理人が見境なく全員死んでる辺り、化物が暴走してこんな惨状が生み出されたのかな。それにしては女の子だけ無事だったのが不可解だけど」
:ゲーム的な都合やろ
:探せば生き残りいるかもね
「いやー幽霊系のホラーはシンプルに怖いですけど、化物系のパニックホラーは怖いより気持ち悪いが先に来るから怯えずにすみますね!」
「さっきから扉を開けるたびに可愛い声で悲鳴を上げてるけどみんなどう思う?」
:切り抜き
:音MAD
:ぴぃ!?ひゃっ!にゃぁあああ!
:かわいいかよ
「う、うるさいですよ。ほら、画面に集中!」
2階をスルーして3階に向かったところ、書斎や寝室と思しき扉には鍵がかかっていた。
つまり2階で鍵を手に入れろ、ということだろう。
「あっあっあっ、化物! 化物たくさん! もうやだ!」
廊下の奥からまた化物がやってくる。
それは色んな動物を組み合わせたような見た目をしたグロテスクな生物だ。
ナマズ、馬、カエル、犬、鶏、他にも色々。
パーツとパーツを組み混ぜ合わせた異形がそこにいる。
「と、とりあえず側の部屋に入ります。今までの経験からこの距離なら扉で回避できたので!」
「フラグかな?」
チャットで散々フラグフラグと騒がれているが、流石にそこまで意地悪設計ではなく何事もなくやり過ごせた。
2階の探索は順調に進んだ。
3回目に入った扉の先で寝室の鍵、5回目の扉で書斎の鍵を見つけた。
……その間に遭遇した化物のことはあまり考えたくない。
「そろそろ物語も終盤かな。ここで死ぬとやり直しだから気を引き締めてね」
:がんばえー
:まだ噂のやばいやつ出てないから注意!
「まず寝室いきます」
今までと打って変わって綺麗な部屋だ。
机の上にキラリ光るものを見つけた。
「あ! 鍵! みんなこれで出れるよ!」
「おめでとう。どうせなら書斎も見るかい?」
ついでに書斎も見ておこう。
こちらも荒らされた形跡はない。
机の上に日記帳のようなものが置いてあった。
【日記】
大変なことになった。
奴らが私達の制御を離れて暴走してしまった。
生贄が尽きてしまったのが運の尽きだった。
この世の終わりは近い。
あれだけは外に出してはいけない。
生き残りは私一人、私がやらなければ。
「主人の日記かな。手に余るなら初めから実験なんてしなかったらいいのに」
「それでも手を出すのが人の業、なんだろうね」
取り敢えずこれで脱出できる。
後はもう階段を駆け下りるだけだ。
けど、こういうのってだいたいエントランスホールに着いたらヤバいやつがいたりするんだよなぁ。
戦えないしアイテムも特にないし大丈夫かな。
探索不足?
「て、あれ。あっさり門までたどり着いた」
「エンディング、だね」
少女が鍵を使って門から出ていく。
森の中を歩いて行く後ろ姿を背景にスタッフロールが流れ始めた。
あれ、あれれー?
「なんかあっさりしたゲームだったね」
「台詞はなかったし基本化物から逃げるだけ。配信としては盛り上げにかけるゲームだったかな?まあ僕は黒猫さんの可愛い反応で満足だけどね」
:おつー
:スッキリしない終わり方だな
:地下室いかないから…
「え、地下室!? もしかしてこれマルチエンディング?」
:もう一周しちゃ?
:なんだかんだで2時間
:コラボって感じしなかったな
:ホラゲと初コラボは相性悪いわ
「もう一周はしません! 気になった人は各自ダウンロードするように。URLは、あっ聞くの忘れてた……。あ、後でツイッターに上げるからそっちでね!」
:ポン子ォ!
:URL貼らんのはアカーン
「じゃあそんなわけで終わりますか。ばいにゃー」
:ばいにゃー
:え
:あれ
:コラボの感想は
◆
「ふぅ……」
疲れた。
ただひたすらに疲れた。
嫌いなホラゲはやらされるし苦手な十六夜桜花とコラボさせられるし。
だからわたしは考えたのだ。
そもそも十六夜桜花の声聞かなかったら良くね?と。
あいつは打てば響くような人間だ。
わたしが何か言えばそれだけ意味不明な言葉を倍にして返してくるような存在。
だから放送開始から終了までいない存在として扱った。
所々違和感はあったかもしれないが、ホラゲーという初コラボに不向きなジャンルのおかげで最後まで問題が起きることはなかった。
チャットを見れば十六夜桜花の必要な発言だけはなんとなく拾えたしね。
「んー、なんとかコラボ乗り切れたし一安心だなー」
まあ、これがルールスレスレな行為という自覚はあるけど仕方ないだろう。
普通に会話してたら絶対に放送事故起きてたからな!
◆
【Discord】
22:12:十六夜桜花 ひどいなぁ黒猫さん
22:12:十六夜桜花 もしかしてと思ってたけど本当にボクの声が届いてないなんて
22:12:十六夜桜花 照れ屋なんだから
22:13:十六夜桜花 そうだ、やっぱり今度オフコラボしようよ
22:13:十六夜桜花 この前祭先輩に見せたような黒いワンピースが見たいな
22:13:十六夜桜花 ねえ、黒音さん