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不良から女になって  作者: アホです。
7/8

ドキドキ

 今、住んでる家から瀬田の家まで歩いて行ける距離じゃねぇっつーことで、瀬田に乗っけて貰う事になった。

 女になったからか元々デケー瀬田コイツの背中が更にデカく見え、何かムカつきもあるけど、それより安心感の方がスゲーあ……って、たまるか! コノ野郎!


 「遥香! 大丈夫か?」


 ア? 瀬田コイツ俺の事、遥香って呼びやがったな! マジでブッ殺しても良いよなァ! 殺意が――


 「どうかしたか?」


 何で瀬田テメェは、そんな心配した顔で見てるんだよ! コッチがハズい……じゃなくて、ウゼェーんだよ!


 「別にィ、どーもしてねぇよ」

 「そっか。あと少しで着くからよ、それまで我慢してくれよ」

 「ヘイヘイ」


 瀬田の言葉通りに5分ちょっとで、2階建ての結構綺麗な家に着いた。どーせ、瀬田コイツの部屋はエロ本や大人のアレとかで、散らかって汚ねぇ部屋だろーけどな。

 ……何か瀬田コイツの部屋にエロ本とかあったら、殴りたくなってきた! 何故か俺にも分からねーけど。


 「ここが俺の部屋だ」

 「予想通り…………か、片付いてる!?」

 「失礼なヤツだな」

 「……アレはあんのか?」

 「ア? アレって何よ」

 「………………」

 

 な、何でストレートにエロ本とか大人のアレとか言えなかったんだ! コレじゃ、彼女がアダルト系がムリで……だから俺は瀬田コイツの彼女か!

 でも、何か、あったらあったで……ホント、ブッ殺したくなるな!


 「…………な、何でもねぇー。オメェのエサ作るから待っとけよ!」

 「何だよ、アイツ」


 マジで瀬田アイツの部屋からエロ本とかのアダルト系のモノが出てきたら……ん? 何でそんなにアダルト系のモンに敏感に反応してんだ? フツーなら、一緒に見て良いモノか悪いモノか話し合うハズだろ?

 ……って、さっきから何考えてんだよ! 瀬田アイツエサの準備しねぇーといけねーのに! えっーと、冷蔵庫の中身はーー


 「……ビールばっかじゃねーか! しかも、ツマミ系の食いモンだけかよ!」


 しゃーねぇ、近くのスーパーまで行って買うしかねーな。

 っと、その前に一応、瀬田アイツのリクエスト聞いて……イカンイカン、何カップルみたいな事をしてんだよ! アホか!


 「さて、近くのスーパーまで行くか」


 ハァ……瀬田アイツのせいで今月のバイト代が減ってしまうじゃねーかよ。ゼッテー2倍にして返して貰う!

 ん? 玉ねぎ1つ85円。コレって、安いのか? 滅多にスーパーに行かないヤツにとって、ココのスーパーが安いのか高いのか全く分からねぇー。


 「とりあえず1つだけ買うか」


 んー、玉ねぎ……あ、ハンバーグが作れるな。ヘッ、ハンバーグが出てきたら瀬田アイツゼッテー、驚くだろーな! それよりも尊敬されたりして! あー、楽しみだぜ!

 ひき肉とか玉子とか色んなモン買っても2800円くらいか、2倍にすっと…………んーと、28000円か? ヤベッ、数学はムズいな。


 「さーて、やりますか」


 そーいや瀬田アイツ、一緒に帰って……この言い方はちょっとアレだな。違う言い方は……って、言い方の問題じゃねぇーんだよ! 瀬田アイツはずっと、部屋に引きこもっているのかが知りたかった…………って――


 「なに作ってんだ?」

 「な、何でも良いだろ! つーか、いきなり抱き付くな!」

 「ん? いきなりじゃなかったらって、宣言して抱き付いて良いの?」

 「ハァ? 何でそーなるんだよ!」

 「遥香って、スゲーいい匂いがする」


 ホント、瀬田コイツと話ってとスゲー疲れるっつーか、何っつーか…………つーか、後ろから抱き付かれるのって、安心できる……じゃなくて――


 「いつまで抱き付いてんだ、テメェーは!」

 「ワリィワリィ、先にフロ入ってくるわ」


 何だよ瀬田アイツは! ん? 何か心臓がドキドキしてる? な、何だこのドキドキは?

 って、それよりもハンバーグの続きやらねぇーと!


――


 「フゥ、最高に美味かった!」


 なっ!? たったそれだけかよ! もっと、言うことがあんだろーが! それよりか尊敬でもしたらどーだ、コノクソ不良ボケが!


 「ん? 何か不機嫌だな」

 「別にィ、フツーだけど! テメェのエサ作ってやったから、後はテメェでしろよ!」


 自分でも何でこんなにイラついてんのか分からねぇーけど、何かムカつく! 誰でもいいから、とにかくブン殴りてぇー!


 「遥香」

 「ア? ……えっ?」


 瀬田コイツさっきまでソファーに座ってたのに、何で目の前に居るんだ? もしかして、殴られにきたとか?


 「…………な、何だよ! ジッと人の顔……」


 うわっ! か、顔が近づく! コレって、キ、キスしようと……ってか、スゲー心臓がドキドキし過ぎて、あ……。


 「……んっ」


 口ん中で瀬田コイツの舌がスゲー暴れて……ダメだ、何も考えられない。


 「悪かったな不機嫌にさせてよ」

 「…………イヤ」

 「可愛いよ、遥香」


 ボッーとする意識の中で覚えていたのは、優しいキスから激しいキスに変わるトコまでだった。

 キスだけでボッーとするのは初めてで、スゲー気持ちよく、身体も少しずつ反応していた。




 コレが女になってからの初た…………まぁ、そういう事だ。

 つーか、アノ場面でヤるか? キスに溺れてヤった俺が言ってもアレだけど……。

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