アスヒ君の過去…1
帰り道、俺とアスヒの二人になった。他は先に帰ってしまったから…。俺はここでしか聞けるチャンスはないと思い、聞いてしまった…
晶「なあアスヒ、『恩返し』ってなんだ?」
ア「あっ……」
晶「ごっゴメン!!言いたくなかったらいいんぜ?!」
ア「いえ、そんな事はないのです!それじゃあ__________」
これは僕の昔の話
ア「うわぁ〜!!綺麗ですね!お母さん、お父さん!」
父「そうだねアスヒ」
母「来てよかったわね〜」
此処は自然豊かな山の中。自然や星が大好きな僕の為を思い、両親が夏休みにキャンプに連れて行ってくれた。
ア「お母さん!ちょっとあっちまで行ってきてもいいですか?」
母「気を付けていきなさいよ?あと、遠くまで行かないこと!いい?」
ア「はい!!」
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ア「うわ〜気持ちいい。やっぱり自然はいいです…」
僕は昔から、植物,動物,星座…といった『自然』が大好きだった。
見た事のない植物は写真を撮ったり、前なんか雨に打たれた子猫をコッソリ家に持ち帰って、看病してあげたりもした。
ア「あっ、あそこに見た事ない植物が……?!!」
いけない!!と思った時には遅かった。崖から足を滑らせ、落ちてしまった。
痛…!!!……くない?
?「キミ、大丈夫?」
…女の…子…?上手く僕をキャッチしてくれている。
ア「あっ、有り難うございますです!」
?「いえいえ、どういたしまして!気を付けてね?ココらへん、足滑りやすいから!」
ア「はいなのです!あの名前________」
?「あっ!!」
ア「?!!(ビクッ)」
?「私そろそろ行かなきゃ!今危険なんだった!!」
ア「???」
?「ねえキミ!ココらへん、危ないから離れたほうがいいよ?!じゃあね!」
スタタタッと急ぎ足で行ってしまった。
ア「何だったのでしょう…」
母「アスヒ,お父さん、ご飯よ〜」
父,ア「は〜い!」
僕はご飯を食べながら、ずっと考えていた。あの子の事…
ア「…………」
父「アスヒ?」
ア「うわっ!なんですか?」
父「大丈夫か?ボケーッとしてるぞ?」
ア「だっ大丈夫です!えっと〜…あっ!それとさっき、珍しい植物を見つけたのです!」
母「へぇ〜そうなの!後で行ってみましょうよ!」
父「そうだな。日が暮れる前に皆で行こう!!」
ア「本当ですか?!ヤッタァ!」
この時は、皆で見に行くことが嬉しくて、忘れていたんだ。
あの子の言葉を
父「どこら辺だ?」
ア「えっと〜…こっちです!!」
嬉しくて急ぎ足になってしまう
ア「あっ有りました!あれで_______あれ?」
い…ない?
ア「お母さん?お父_________」
?「ウマソウウマソウ…ニンゲンノニオイ」
ゾクゾクッ!!!
?「ソシツ、アル…クウ。クッテツヨクナル…」
ア「あっ…ああっ…」
見た事のない生物。足がすくむ。逃げなきゃいけないのに…。
モン「ギャアーッ!!!」
ア「うっうわぁっ!!!!」
僕は全力で駆けていった。
ア「お母さん、お父さん!!何処ですかっ?!」
ア「うわっ!!」
コケてしまった
ア「痛たっ…………っ?!!うわぁっ!!!!」
僕が見た光景。それは___________
血塗れの父と母の姿