現状確認
投稿ペースが遅い・・・
お兄ちゃん。
おにいちゃん。
オニイチャン?
「・・・・・えっと」
意味が分からない。
彼女たちとは間違いなく初対面のはずだが。
お兄ちゃんと呼ばれる理由が見当たらない。
「君たち、誰?」
とりあえず質問してみる。
もしかしたら遠い親戚か何かだろうか。
それなら「お兄ちゃん」と呼ぶのもぎりぎり納得できる。
・・・・まあ、僕が彼女たちを知らないのに、彼女たちが僕を知っているというのもおかしいのだが。
「「・・・・・・・・」」
二人ともしばらく黙った後、片方が言った。
「・・・えっと、まぁ好きなように呼んでください」
「好きなようにって・・・名前とか無いのか?」
僕が聞くと、もう片方が答える。
「私たち、生まれてすぐに此処へ飛ばされましたから・・・」
親と離れ離れってことか。それはそれは大変だったんだな・・・・ん?
「・・・とばされた?」
どういう意味だ。
というか、まだ疑問は解決されていない。
一番重大な違和感は解消されていない。
此処は、何処だ。
「・・・・あのさ」
嫌な予感がする。
何かとてつもないことが起きている。
普通じゃない。
日常的でない。
ありえないことが起きている。
「此処、何処?」
僕は聞いた。一番聞きたくないことを。
彼女たちは答える。
「「地球じゃない何処かですよ」」
普通に言った。
非現実的なことをあっけらかんと。
さも当たり前であるかのようにそう言った。
「そうか」
いや、そうかではない。
何を言っているんだ僕は。
納得できることでは無いだろう。
「・・・・・・ぁあ、そうか」
気付く。
納得できるかどうかではない。
僕はこの異常な事態を。
不自然な事象を。
ずっと待ち望んでいた。
非現実的で非日常的な世界に。
僕は憧れていたんだと。
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