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死にスキルを持って最弱魔物に転生した俺―友達のドラゴンが経営するダンジョンで巣作り担当やってます―  作者: 夢野又座/ゆめのマタグラ
第4話 逆鱗のグリュウ

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4-7 竜の戦い・勃発


 俺の知っているシュバル。


 それは相手がドラゴンキラー装備を持っていたとしても、悠然(ゆうぜん)かつ堂々(どうどう)と構え、例えどんな傷を負っても決して引いたりしない強者(つよきもの)の立ち姿。

 それと“泣き虫”という単語がどうにも結びつかない。

 意外とナイーブなところとか、巣作りを10年単位でサボっちゃうルーズなところはあるけど。


「なにを聞いたか知らねーが! 奴はひとりでまともに城1つも落とせない臆病者(おくびょうもの)よ!」


 グリュウは立ち上がり、両手を大げさに広げる。

 まるで、店に居る全員に演説でもしているようだ。

 

「我ら竜社会(ドラゴソサエティ)では、ダンジョン――つまり巣作りと、強靭(きょうじん)な肉体と魔力!」


 そう言って、太い二の腕を見せびらかす。


「そして、強いメスを従えてこそ一人前と認められる。あの坊やは、いつまで経っても、ひとつもできねーんだ」


 もしヤツが言ってることが本当だとしても、友人のことを一方的に言われればカチンともくる。

 

「シュバルは、今は頑張ってダンジョンを造って育ててるんだ!」

「ほぉ。ちなみになんて名前だ」

「三丁目の~黒の迷宮だぜぇ~」


 まだ大見えやってる骨がいる。


「アニキ。黒の迷宮っていや……」

「最近、急にランキング上がってきた新参ダンジョンですぜ」

「なるほどなぁ……アレがシュバル坊やのダンジョンねぇ。よしてめぇら、先に帰って準備してな」

「「合点承知(がってんしょうち)!」」


 リザードマン2匹は敬礼をしたあと、一目散(いちもくさん)に店から出て行った。


「な、なにをするんだよ!」

「さぁて、な」

「そ、そんなに俺が気に入らないなら……ちょ、直接相手になってやるぜ!」

「ボル風情(ふぜい)(イキ)がるなよ――俺様はよ……」


 俺の頭に、その大きな手が乗せられる。

 そこから感じるのは――かつてシュバルと初対面した時と同じ。

 

「あの坊やに、現実ってやつを教えてやるんだよ――お前は黒竜の、落ちこぼれだってな」

「シュバルは! シュバルは、強い奴だ。お前みたいなゴリラと一緒にすんなよ!」


 圧倒的な種族差(プレッシャー)を感じる。

 だけど、今はそれにビビるワケにはいかない。

 

「――じゃあ、これは挨拶(あいさつ)代わりだ」


 ニヤっと笑ったグリュウが、喉奥(のどおく)で何かを鳴らした。

 これは、竜魔法(ドラゴスペル)だ――


「きゃあ!?」

「シロー!?」


 そう認識したと同時に、俺の肉体は――鋭い牙に噛み砕かれていた。

 器用に頭だけ竜になった、グリュウの(あぎと)に――


「ぐえ……」

「ぺっ――おい骨。シュバル坊やに伝えな――このグリュウ様が、お前へ戦いを挑んでやるとな」


 その言葉を最後に――俺の意識は、もう途切れてしまった。


 4回目の死亡――


 ◆ ◆ ◆


 ダンジョンの大広間。

 蘇生(リザレク)して貰った俺。それとスケサンは、石畳の上で正座させられている。

 まぁ俺に膝は無いから、ペタンと尻をつけて座ってるけど。

 

「アンタら……なにがどうなって、グリーンドラゴンに戦い挑まれてるのよ」


 ここにはシュバルとエルだけだ。

 他の飲み会に参加したメンバーは、先に宿舎(しゅくしゃ)へと戻って貰った。


「いや、オレ様――と、シローも悪くねーよ。酒の席で、あんだけブチ切れることはないだろ。なぁ?」


 いや、本格的に怒らせたのはスケサンだったような――

 とはいえ。面倒ごとは避けるべきだった。

 俺も酒が入って調子に乗っちゃったなぁ。


「ごめんなさい……」

「――どうしますか、シュバル様。なにか、お詫びの品でも届けて……」

「……その必要は無い。というより、いずれはこうなっていただろうな」


 シュバルの顔を見るのが怖くて視線を上げてなかったけど。

 そこにあったのは、どこか達観(たっかん)したような彼の表情だった。


「シュバルが弱虫だなんて……あれで俺も少しカッとなっちゃって……」

「もう過ぎたことは気にするな。あのグリュウは、竜社会(ドラゴソサエティ)でも粗忽者(そこつもの)として有名だ――ワシが巣作りを続けていれば、いつかは難癖(なんくせ)を吹っ掛けてきただろう」

「……期限はもう少しだけ――そんなタイミングでトラブルを起こされては」

「すいませんでした……」


 改めて一体投地(いったいとうち)


「エル」

「分かってます。それで、相手は戦いを挑むと言ってたんですね?」

「そうだぜ」

「竜のオス同士の戦いは、常に対等な条件で行われる――すぐに決闘(タイマン)でも挑まれるのかと思ったが、まだその知らせは届いていない」


 パタパタパタと忙しくなく走ってくる足音。

 大広間に駆け込んできたのは――フェルネだった。


「大変です! 大変ですよエルさん!」

「どうしたんですか?」

「さっき連絡が入って――これ見てください」


――――――――――――――――――

85 15,700pt ホワイトホール

86 14,655pt オークの根城

87 13,610pt ゴブリン砦

88 12,565pt 鋼の渓谷

89 11,520pt 紅の墓所

90  10,475pt 碧の洞窟←NEW

91 9,430pt 山岳要塞

92 8,385pt レッドタワー

93 7,400pt 黒の迷宮

94 7,340pt 湖畔の洞穴

95 6,295pt 黒煙の戦場

――――――――――――――――――


「あれ、この90位のダンジョン……名前変わってますね」

「そうです! さっき碧竜がこのダンジョン襲撃して、マスターを倒して入れ替わったって速報が入って!」

「そんなのできるの!?」

「仮にマスター倒しても入れ替わりなんて出来ません。ただ……」

「なにか方法があるの?」

「マスターがその座の譲渡(じょうと)に同意すれば、可能です」

 

 どんな方法を使ったのか――

 問答無用(もんどうむよう)で噛み殺された俺としては、それだけでも身震(みぶる)いがする。


「――仕掛けてくるか」

「ど、どうしようシュバル……」


 俺のせいで、まさかこんな事態にまで発展するなんて――


「……心配するな。お前を噛み砕いた礼は、必ずしてやる」


 やはりその横顔は――頼りになる、強者の顔だった。

 あのグリュウのヤツ。なにしてくるか……。


◆おまけ

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

種族:ボル(ランク10)

称号:ブラックドラゴンの盟友

   ドラゴン営巣担当

 

名前:シロー

レベル:5

ライフP:25

マジックP:14


ちから:13

がんじょう:19

すばやさ:8

たいりょく:13

まりょく:5

けいけんち:6


魔法:???(魔力不足により開示されません)

スキル:死ぬとレベルアップ、隠密LV1、徒手空拳LV1

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

教訓:酒は飲んでも飲まれるな


ここから新規開拓のため、少し投稿ペースを変更したいと思います。

水曜、金曜更新の予定です。


下の星を5つ入れて貰えると、すんごい助かります。

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