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王に勝手に召喚されて神から成長系チート能力を貰ったのに追放されたので辺境の村を発展させに行きます。  作者: アフリカン・サワープラム


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村の成長に天井なし ① 異能力は植物を革新させる

「俺は消える。だが決していなくなることはない」


このページからは白紙で何も書いていない…


何だろう。矛盾をしているけど謎の説得力がある。


「そんなことが書いてあったんですね…」


だけど、とファラル


「ところどころ私達が聞いた内容と違います。あの時はもっと明るかった…」


少し気まずくなったのか、「ところで」とクロノが話を切り出す。


「まさかあの時戦ったのはサトウじゃったか」


いい勝負をしたなぁ、みたいな顔をしているがあなた完敗ですよね?


「で、でも、負けたのは勇者様とあやつだけじゃ!」


僕の怪しげな顔に気づいたのかすぐに言い訳を始めている。


月はもう真上を通り過ぎているだろうか、そう思うほどの長話をした。


手に持っていた日記を傍らに置こうとしたが、やっぱりファラルに返した。


「こんな大事なものは僕が持っておくものじゃないよ」


気まずい空気はきれいさっぱり消えたので、今日はもう解散しようとした。


僕はふと思い出した。


「そういえば、あんなに強いサトウさんが盗賊なんかに負けるのかな」


ピクッとファラルの体が一瞬揺れる。


「ほんと、私もそう思います」


小さく笑いながら言っているが、その笑顔は作られたものに見えた。


少し気分を害したかと思った。


ところで何様だベットにいるこいつ。


「クロノ、お前ここで寝る気満々だな?」


反応なしか…


足音を出さずにこっそりベットの横に行き、寝かけているクロノの肩に手を置く。


「そういえば、明日から村を開拓するんだが、君だけ作業倍にしちゃおうかな」


効果抜群だな。「わかったからやめてくれ~」って言いながら飛び出すように行ってくれたよ。


誰もいなくなったベットに無気力に倒れる。


「ふぅ…こっちに来ていろいろあったけど、明日から本番か…」


天井の木目をじっと見つめながらここまでの出来事を思い出す。


唯一の明かりである魔法のランプ(手作りっぽい)を消して、睡眠モードに入る。


「みんな、おやすみ…」


話に集中していて気付かなかった疲労が一気にきてすぐに夢の世界に落ちた。



次の日



バサッ


うぐっ…誰んだ、朝からおなかに飛び乗ってくるのは…


「おはようございます!」


「お、おはよう」


こすりたい目をゆっくり開くと、そこには僕に馬乗りしているミラルが太陽のような笑顔を照らしてくる。


「ファラル姉様から聞きました!今日から町をもっとよくしていくんですね!」


とっても元気、まるではしゃぐ小学生並みに…そういえば僕中学生じゃん。


ミラルから解放され窓の外を覗く。


「まぁそうだよな」


太陽は結構上がっていた。昨日遅く寝たからだろう。


「ミラル、早速やるか!」


僕はミラルを引き付けファラルに相談しに行った。


途中で朝ご飯を食べ終わって自室に戻ろうとしているクロノを連行する。伝説のドラゴンさんは口がうるさいですね。


「あ!ユウキ村長こちらです」


ファラルとミラルが住んでいる家にきて、早速会議…というか簡単な話し合いをする。


「忙しかったか?」


「いえいえ全然。それで開拓の件なんですけど、まずは、住人の得意なことをまとめます」


言いながら紙を出す。そして、


「人間や私達獣人は、特にできることがないので省くとして……力仕事ができるのが天使族の皆さんで、エルフさん達もできなくはないんですが、やっぱり吸血鬼さん達と一緒の魔法の方が得意に入りますね」


パワーが足りないみたいだな。


「力仕事なら一任する気だったけど…」


机を叩いて立ち上がるミラル。


「ダメですよ。みんなで協力しなきゃ」


圧が凄い。まぁ、確かにいう通りかもしれない。


「でも、幸い物を動かしたりする物理系の魔法や召喚系の魔法があるので何とかなるでしょう」


力仕事は何とかなる、か。物はやりようだな。


「大体いい感じかな。せっかくだし、今から異能力『ギフトガチャ』をしてみていいかい?」


「いいよ!」と言いながら頷いている。


よし、いつものメニューを開きガチャの画面にして回す!


出てきたのは初めてのエクストリームレアだった。ウルトラレアよりレアじゃん!


ええと、名前は…異能力『植物改変』?説明は、


『植物を想像した形、味、色、匂い…全てを変えることができる』


別に、チートかと言われたらそうでもない気がする。でも、これは暗示だと思う。


「でた異能力は『植物改変』って言うらしい」


「ひんしゅかいりょう?」


疑問そうにしている。この世界にはまだないのか。


「簡単に説明したら、自分の想像通りに植物が作れるんだよ」


なんか、めっちゃ驚いてない?クロノはなんか寝てるし。起きろ~


「そ、それってめちゃくちゃすごいんですよ。この世界にない植物ってことは、世の理から外れるの同義です!」


鼻息を荒くして熱弁するミラル。


「ミルファさんが好きそうですね……」


そしてぼそぼそと独り言をするファラル。


「むにゃむにゃ、我もう食えない……」


寝言を言うクロノ。一発お仕置きした方がいいか?


おお、僕の睨みで起きたか。


「落ち着いて、早速畑をもっといいものにしようよ」


そう言い家を出る。


「日差しがあったかくなってきましたね」


呟くファラル。確かに、召喚された時よりかは温かくなってきている。


「寒い時ってあるのか?」


暖かいなら寒いもある気がする。


「そうですね。あと五ヶ月ぐらいで雪が降ると思いますよ。それまではこの気温より少し高いのが続くだけです」


そうなら対策もしないとな。


ちなみにミラルは走って先に行った。


広大な畑に着く。植えてあるのは小麦っぽい何か。


「こっちの方に空いてる場所があるよ」


先にいたミラルに案内される。


何もない畑にさっきの異能力『植物改変』で何かを作ろうとする。


「この草でいっか」


適当に草をむしり、それに能力を発動させる。


おお!小さな種に変形した。


「それを植えるのか?」


さっきまで寝ていたクロノ。なんか図々しいな。


一応頷いてから地面にそれを置いて土をかぶせる。


「すごい……」


植えた瞬間、みるみるうちに成長していき僕たちと同じ背丈の植物となる。


「こ、これは何なのじゃ?」


葉っぱはギザギザしていて産毛が生えている。少し光沢もある。試しに触ってみると青臭い匂いが手に付いた。そして一番目立つのがその実。自然界ではあまり見ない明るい赤で楕円の形をしている。そう、トマトだ。


「これはトマトって言うんだが、知らないのか?」


「ちょっとこういう小さなトマトは知りませんね……」


そうか、この世界のトマトっぽいやつはあり得ないぐらい大きいのか。


「一つずつ食べてみ」


言いながら三人に配る。もちろん僕も


「ん~、いいですねこれ、私が知っているものより水分を多く含んでいます!」


「確かに、食べる水分みたいな感じだね!」


「もう食べたからもっと我にくれ」


順にファラル、ミラル、クロノ。クロノに関しては感想ですらない。


「うん!美味しいな。しかもこの成長速度と量。確かにチートだな」


「何がチートですって」


うわびっくりした。ミルファか、脅かさないでくれよ。


「聞きつけたんですか?ミルファさん」


こちらの方を向いて、だったら、とファラルさん。


「その異能力をミルファさんに譲るのはどうでしょうか?」


確か、ファラルさんの話だとミルファさんは植物が好きだとか。


「いいですよ。まだすぐはできないですが、そのうちに」


まだミッション終わってないしね。


「他に植えてほしいのはある?」


この世には色々な植物があるからね。


「村長が決めてください!」


ああそう?みんな同じ意見っぽいね。


「わかった。じゃあ、いろいろ植えてますか」


「「はい!」」

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