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王に勝手に召喚されて神から成長系チート能力を貰ったのに追放されたので辺境の村を発展させに行きます。  作者: アフリカン・サワープラム


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記憶の中の人集めの冒険 ⑧ 終わり

2人で何か話しながらこちらに向かってくる。歩くスピードは徐々に上がっている。


「ど、どうしよう」


冷や汗をかきながら四人で話し合う。


「とりあえず、こういう言い訳で……」


そんなことを話していても二人は待ってくれない。


「囲まれた…」


いつの間にか目の前にはサトウさん。来た道にはサリウスがいた。


何をされるんだ…も、もしかして何もせず追放……


「なぁ、ファラル…それ以上絶対に動くなよ」


怖い顔だと思っていた顔は真剣に、そして慎重に何かを行おうとしていた。


「他のみんなもだ。お願いするサリウス」


何が何だかわからない。どうなっちゃうの…


サリウスの右手が首に近づく、と思った瞬間に体の力が抜ける。


「やっぱりか、それ、どこでつけられた」


無気力に倒れた私は、なぜか動きづらい体を無理やり起こしてサリウスの持つものをのぞき込む。


「……そ、それはなんですか」


他のみんなもよく分からない顔をしている。


なぜかって、その手には紫色でピンクのラインが入った首輪があったからだ。


「そうか、つけられた記憶なしってことか……」


次々に外されるそれは、時間がたつと白い粒子になって消えていく……


なにこれ、全く身に覚えがないのですが…もしかして、村にいる子にもついているかも。


いぶかしげな顔をしている二人。


「これはな、『奴隷の首輪』って言うんだ。確か、つけられた対象が外せなかったら、つけた奴の奴隷になるってやつだ。『魔を抑える足枷』と同種だ」


「これは、村の住人も確認しといたほうがいいですね」


時間制限とかあるのかな……早くしなきゃ。


動けない私達は担がれながら村へ向かう。


ちなみに、ルーラさんだけ無事だった。


一通り確認が終わるが、私たち以外につけられていたのが、シドレさん、アレグロさん、吸血鬼さん達だけだった。


よかった。でも、原因はなんでしょうか


「何か知っているか?アンダンテ」


サトウさんの知り合いで一番頭よさそうだから。


他のみんなは朝すぐに起こされて機嫌が悪そうな顔を隠そうとしている。


「あらまぁ、多分ですが隠れ市場でつけられたのでしょう」


余裕な顔をしている。その理由は私にもわかる。


「本当か!あいつら相変わらずだな。ぶっ飛ばしに行かなきゃだな」


本当か嘘かわからない顔をしている。多分本当です。


「大丈夫ですよ、もう爆破しましたから」


うふふ、と優しく言う。


ついでに事の経緯をミルファさんが話す。


「ふむふむ。お前たち、とくに吸血鬼!クレイジーだな!」


親指を立ててグッジョブしている。


「あそこ前々からさらにキナ臭なったからな、これを機に潰そうとしたがその必要がなくなったな」


「じゃあサリウス、みんな怖がっているから帰ってくれ」


あまりの無理やりで少し可哀そうですね。


まぁ、魔王幹部だから仕方がない気がする。


とぼとぼと帰っていく幹部を見送って私の中にあった本題を聞く。


「あのぉ、サトウさ…」


「待て待てあれだろ、転生者とか太古の亜勇者とかだろ」


「そ、そうです。それって何ですか?」


めちゃくちゃ気になります!


「簡単な話だよ。昔から生きているってだけさ」


「もうちょっと詳しくお願いします……」


「わかったわかった。ちょっと待ってろ」


サトウさんは、何かを取りに家を出て行った。



現在


「話は一旦ここで終わりますよ、ここからは見た方が早いですから」


「え~、いいところだったのに」


嘆くクロノ。確かに僕もそう思う。


ここは僕…ユウキの部屋、話が意外に長くて部屋まで戻ってきてもう数時間たっている。


ファラルは早歩きで部屋を出たと思ったらすぐに戻ってきた。何か本を持っている。


「これです。文字が分からないんですが、多分勇者様はわかりますよね」


渡された本には『日記』と書いてある……ちょっと待ってこれ日本語じゃないか!


話の中で聞いた名前だと確かに日本人ぽかったし、召喚者じゃなくて、転生者か。


日記を1ページ開く、それと同時に内容をクロノにもわかるように声に出す。


「俺死んだっぽい」


開口一番から重い。


続きを読んでいく。


「神から『すまん』の一言に足して、異能力『身体強化』と基本能力『言語理解』を貰った。と思ったら、そのまま一直線真下に落下した」


待って、神の対応に共感を覚えたのと一緒にこれ読み切れねぇ


厚さが辞書並みにある。それ、大きくまとめてみる。


「落ちた場所は小さな村だった。その村の人は全員が優しかった」


それって、もしかしてフロンティアのことかな


「村人のみんなにこの世界のことをなんとなく聞いた」


「自分が貰った異能力『身体強化』を初めて使ったときは物凄かった。黄色いオーラを少しまとったかと思ったら、自分より二回りぐらい大きな大木を軽々持てた」


そこから数十ページは村の開拓のことだった。でもあるページからおかしくなってきている。


「皆が年老いていくのに俺だけ全然老いない…」


「数年かけて原因を解明した。それは、異能力『身体強化』の副作用らしい」


異能力の副作用?聞いたことない。


「『身体強化』の力が強くなっていくほど人間離れしてきている。今はもう発動しなくても岩を素手で割れてしまう」


これってやばくないか…


「ある日から俺は旅をした。世界中をだ。ちゃんと村には若い人もいる」


「自分の趣味程度で色んな種族を助けていた」


もしかして、この種族ってあれだよな。


「ある日には人を救い。ある日には人類を、ある日にはエルフを…エルフの時はなんか英雄と呼ばれて焦った」


やっぱり、でも昔話の時は数十年って言ってた気がする。もしかして、何回も救っていたのかな。


「そんなことをしていたら、いつの間にか『亜勇者』と呼ばれるようになった。正直ハズイ」


何で”亜”勇者なんだろう。


「ある日、泣いている男の子を拾った。もう転生してから数百年たっている」


全然”亜”のこと書いてない。


「男の子はすぐに成長した。そのうち、力を求めるようになっていた」


この子って…


「もちろん鍛錬してやった。それも特段キツい奴だ」


「成長度はすごかった。そこら辺の騎士よりかは何倍も強い。ちなみにまだ15歳だ」


「一番すごいのが魔法だった。暗黒魔法?ってやつを使いこなしていた。教えてないのに……」


やっぱりこれサリウスじゃないか?


「男の子はだんだんと成長していった。だが、全然老けない。俺と同じ年齢かそれ以上なのに数十年死なない」


まぁ、あれだもんな。


「気になり、日本のころよりはるかに劣っている病院に診てもらった。あの時は災難だったな。魔族だ、悪魔だとか言われて追われる身になった。その時から様子が変わってきた。何かを求めているように見える」


「ある日目を覚ますといなくなっていた。まぁ、当然だと思っていた」


なんか焦ってなくね。


「そこには、一枚の紙。そこにはただ一言『魔王軍に入ります』と書いてあった。最近魔王が暴れていると聞いたことがある」


魔王が暴れていたのって約600年前だった気が……本当に長く生きているんだなぁ


「使うしかない『身体強化』はどんどんおかしくなっている。今は、本気を出したら山をかち割れるようになった」


「山を割る遊びしてたらドラゴンにあった。手合わせもしてもらった。でもなぁ、見えるものしかって駄目だよなぁ」


おいクロノ、これお前だろ。やられてんじゃねぇか


「最近、魔王討伐のお願いが多い。もちろん断った。だが、人類に惑わされた魔王軍が俺にぶつけられた」


「一番良かったことは、あの時の男の子がいなかったことだ」


「軍はあまりにも弱かった。幹部もいたらしいが拳一発で上半身を吹っ飛ばした。ひとつ言おう、俺は不安定になっている」


強すぎないかサトウさん…いや、サトウ様とでもいおうか


「もう年月の流れも早く感じる。魔王もいつの間にか討伐されていた。同時期に幹部を一発で倒した俺は有名になっていたらしく、素性を調べられていた。でも、この世界は探偵みたいなことはできずに、俺が昔から生きている程度しかわからなかった」


「この時から、『亜勇者』にプラス、『太古の』がついた。そして『太古の亜勇者』として、合う人から崇められることが増えた」


普通にすごすぎる気がする。でも、なんか疲れている?


「俺は、休息のために村に戻った。村人少なくない?よし探そう」


決断が早い


「懐かしい村開拓のために全種族を集めたいと考えた。とりあえず、獣人からかな」


「少しの間書けなかった。今は獣人とエルフがいる。なかなか、宿に泊まれなかった」


あれか、天使族の町の宿か。


「久しぶりの優しい仲間たちに恵まれて、とても楽しい時間だった」


「長い日記を書けて良かった。これを読んでいるのは、ファラルと仲のいい転生者か召喚者だろう、そろそろお別れになりそうだから言っておく」



「俺は消える。だが決していなくなることはない」

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