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ある日

作者: よよよ

 今日も愚痴しか出ない。幸せそうなやつを見ると幸せな気持ちになるなんかありえない。


 自分が変われば、幸せになれるのではないか!その思いは数秒も持たずに崩れ去った。小さな幸せはいくつかある。音楽を聴きながら煙草を吸って自分に酔ったり、顔も見たことないやつとゲームをしたり、犬と話し合ったり、パチンコの動画を見ながら自分が当たった時の妄想をしたり。


ただ、何か違う。


今日もその違いを見つけるべく行動するが、愚痴しか出てこない。

なぜこいつは彼女がいながらも別の女の子に手を出し、今でも彼女と付き合っているのか。

仲間最高とSNSで呟いているのか。

何十万稼いだわ笑、と自慢げに話すのか。


「私だって、ゲームうまいし」


言葉に対して威力が足りない。これがもし


「私だって、ベンツ持ってるし」


うーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん


何か違う。


今も考える…


ずっとずっと考える…


わからない。わからないけど、私に彼女がいても、仲間最高と言っても、何千万と稼いでも。

違うのだと思う。


まるで、最後のピースが見つからないみたいな気持ち。完成間近のパズルをそのままにしてずっと飾っている感じ。


すごく嫌だ。


そして、ある日。


また、私は思いついた。


また、思いついた。


また、また、


この繰り返しであることに恐怖を覚える。


嫌だな。


何事にも手がつかないのも自分のせいだとは分かっている。けど行動するためには、私に幸せがないと行動できない。


やっと、趣味が見つかった。


バイトや学校を済ませた私は、寒い中交通機関を利用して向かう。


音楽がなり、私は急ぐ。


いい音だ。


お金を払い、見守る。


興奮と歓喜が押し寄せてくる。







11番人気!〇〇メイオー!1着です!





私は携帯を落とし、「これが今のお前だ」とでも言っているのだろうか。

携帯の画面にはヒビが入っており、それと同時に私の心にもヒビが入ってしまった。







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