表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/20

ラブレター

俺はそのあと、怒られるんじゃないかと思いながら体育館を出て、教室に戻ろうとした。

その間、廊下を歩いている時、怒られるという恐怖感と、どうして俺をほったらかしにしやがったのかと言う怒りの感情。猜疑心でぐるぐると逡巡を繰り返した。

そして教室の後ろとびらへと俺はたどり着く。扉越しから先生と生徒たちの話し声が聞こえる。

ああ、まずいな、もう始まってる。扉を開けた途端、みんな俺を一斉に見るんだろう。

そして笑ったり胡乱な目を向けるんだろう。

そして俺は先生に怒られる。


ああ、めんどくせえ。どうにでもなれ。

俺はそう思いながら扉を、細心の注意を心がけながら、開けた。扉は微塵も物音を立てずに開かれ。誰1人とも私に気づくことはなかった。

それから私は忍足でそっと、窓際の席、一番端の俺の席へと向かって歩く。

誰も気が付かない。貴様ら、どんだけ鈍いんだ?

ちなみに担任の先生は黒板に文字を書いている為、私に気がつかない。

振り返る前に俺はなんとか席にたどり着き、堂々と紛れ込んだのであった。

俺はみんなと先生の話を聞いた。学校が終わるまで俺は、何も言われず、おろか声をかけられなかった。


なにこれ怖い


俺は何か不思議な、相手から存在の認知をされない能力でも持っているのか?

あの石ころ棒のように、路傍の石ころのようなものにしか思われてないのだろうか。


何かがおかしい。どうして俺はここまで存在を認知されない。

俺はひたすら考えた。来る日も来る日も、来ない日も。俺は考える。

授業中に当てられないのは嬉しいが、手をあげても当てられない虚しさ。

俺はついに一つの答えに辿り着いた。

陰謀だ。

誰かが俺を貶めようとしている。

俺がぼっちで誰からも相手にされないのは、誰かが裏で手を引いているからに違いない。

誰かが結託し、学校の生徒、先生までも手駒に取り俺を孤立させている。

理由は特にない。


これが本当であれば俺は全力で戦おう

圧倒的力で貴様らを殲滅してくれよう


そう計画してから二ヶ月たった。


誰も現れなかった。


俺は今でも1人ぼっちだ。誰からも相手にされない。孤独。


だから俺は透明人間である。

なににも染まれないし、染まることもない


永遠のぼっち



そんなある日、俺に干渉する人間が現れた。


彼女だ。


この学校で一番の美少女にして、生徒会長であり、大企業の社長の娘である彼女。


桃山安土が俺に干渉してきた。


今日の朝、俺が学校に来て、下駄箱を開けると、ラブレターが入っていた。


これは何事か。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ