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2話

途中で視点が変わります。


サブタイトル毎回考えるの大変、いいサブタイトル募集したい


「ゆ、勇者さま?」

「ん?」


【異世界召喚】で召喚された、異世界の勇者(?)の幼女は声をかけられて、薄く目を開いた。


「ここは?………えっ!?」


辺りを見回して驚き、自分の姿を見てさらに驚いてるようだった。


「あの、ゆ………」

「AGGGYAAAA」


ユリィに気づいてない勇者に、ユリィが声を掛けようとしたところでついに『幻獣』が姿を現した。

炎の翼で羽ばたけば炎が撒き散らされ、爪には麻痺の効果があると言われてる炎纏う幻獣『炎竜ヴァーミリオン』



「特撮じゃない………よね?」

「とくさつ?」


ヴァーミリオンの雄たけびに振り向いた、勇者が震えながら呟く。

ユリィには特撮がなんなのかわからなかった、たずねようとした時にヴァーミリオンが再び雄たけびを上げた。


「えっ?………うん、わかった」

「あの、勇者さま?」

「とりあえず、逃げるよ………これからソレ消すんだって」


勇者が示したのは【異世界召喚】で地面に焼きついた巨大な魔法陣。勇者は辺りを見回して、幼子を軽々と抱えると、ユリィの手を取り魔法陣から逃げる。

ユリィ達が充分な距離を取ったと思うところで、魔法陣のあった場所から天を貫く勢いで炎が逆巻く。

炎が収まると魔法陣のあった場所はガラス状になっていた、ヴァーミリオンは満足そうに鳴くと、飛び去っていった。

炎の柱は周辺国からも観測出来たという。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


気づいたら、目を閉じていた。


誰かに呼ばれ、目を開くと只事ではないくらい崩れた建物と銀髪の美少女が不安気にボクを見ていた。

不安気にボクを見る美少女の瞳に映った金髪の幼女、だいぶ大きなパーカーを着た幼女は位置的に自分の姿だ。


おそるおそる視線を下にズラしていけばまっ平らな胸、色白の肌に、小さな手。

念の為と小さい手で自分の身体を触って確かめてみたが、16年間つきあってきた愛棒(ムスコ)はいなくなっていた。

胸と同じくまっ平ら、ボクは幼女になっていた。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


あれから1日たったらしい。


なぜか炎を纏ったドラゴンの言葉がわかったボクは、ドラゴンが消すと言っていた魔法陣から距離をとった。

そのまま走って逃げてくと、夜営の準備をしてる商人がいた。

銀髪美少女が商人に事情を話して一緒にどっかの街まで行くと言うのは理解出来たけど、男から幼女になった影響か、安心したからか意識を手放した。


「ここは?」


揺れる馬車の上で目が覚めた。

足回りが悪いのかかなり振動がきつい、酔う前に体を起こすことにした。


「おはようございます、勇者さま」

「あっ、おはよう………って、勇者?」


銀髪の美少女が起きたことに気づき、挨拶をしてくる。銀髪美少女が説明をしてくれた。

突然『幻獣』に襲われたこと、それで【異世界召喚】によって勇者としてこの世界に召喚されたのがボクらしい。


「なんで幼女になってるの?」

「幼女?」

「ボク、喚ばれる前は男だったの!!、もう少しで2メートルに届きそうだったのに幼女だなんて」


落差がはんぱない。


「まぁ」


銀髪美少女は驚いたような声をあげて両手で口元を覆った。


「それで、『幻獣』を倒せって………えっと」


名前を呼ぼうとして、この子の名前聞いてないのに気づいて詰まる。


「あっ、申し遅れました、私はユリアーナ………ユリアーナ=ルメリア、ルメリア王国の王女でした。今はただのユリアーナです、勇者様もユリィとお呼びください」


「ボクは………っと、鏡ない?」


名前をいいかけた所で大剣が目に入った、あの大剣はゲームで愛用してたレヴァンティンではないか?

レヴァンティンだとすればこの姿はゲームで愛用していたヒカリ(・・・)ということになる。


ボク、神裂(カンザキ)(ヒカル)は16歳、成績も学校も良くも悪くもないどこにでもいる高校生だ。


世界的にも有名な竜宮(たつみや)グループのVRゲームの新作、『巨人の世界タイタン・ワールド・オンライン』にハマり、帰宅後は友人達とパーティーを組んでの狩りをしていた。


巨人の世界、TWOはその名のとおり巨人の世界を体験できる作品で種族は巨人から獣人や妖精、小人まであらゆる種族が選べ、性別から容姿まで細かく作りこめた。

TWOでボクが作ったアバターは身長120センチの金髪幼女で、身の丈を超える大剣を操り巨大なモンスターを薙ぎ倒すギャップが気にいっていた。

ちなみに所属していたクランは【幼女濡れ】で、入る条件は幼女であることだった。


「あの………どうぞ」

「ごめんね、ありがとう」


いつのまにか、ユリィが鏡を持って来てくれていた。

考え事をしていて気づかなかったの事の謝罪と礼を言って鏡を受けとる。

推測どおり、鏡に映るの姿はヒカリだった。


「ボクの名前はヒカリだよ、よろしくねユリィ」

「ヒカリ様ですね、素敵な名前です」


鏡を返しながらユリィに名前を告げると、ユリィは花が咲いたように顔をほころばした。

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