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居場所

必要とされたいんだ

「居ないよりマシ」じゃ駄目なんだ

僕の居場所が欲しいんだ

誰かに「居て欲しい」と思われたいんだ


そんな僕を嘲笑う様に

今日も僕は不完全のレッテルを貼られる


どうして僕は完璧に出来ないんだろう

皆と同じ様にこなせないんだろう

ほんの少し 五分でいいんだ

もう少し時間が遅く進んでくれたら

僕だって普通になれそうなのに

腕時計は無慈悲に時を刻み続ける


指紋一つ残さぬ様に

時間(リミット)は決まっている

証拠隠滅に(いそ)しむ殺人犯の気持ちが

今なら理解(わか)る気がする


誰も居ない筈の背後から

革靴の音がする

僕を試す悪魔が忍び寄って来るんだ


僕を否定する為に

僕の足跡を辿って

小さな糸屑一つ

見逃しはしない


空気が軋む感覚

僕を叱責する視線が突き刺さる

忘れていた筈の痛みが鮮やかに蘇り

僕は自分を卑下して落ち込む


どうせ僕なんて居なくて良いんだ

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