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病名

先日、初めてハローワークで障害者として登録しようとした時、おそらくテンプレ通りに「病名は何ですか?」と職員に聞かれたのだが、担当医の方針なのか自分の病名を知らなかった俺が「先生が病名教えてくれないんで知りません」と答えたら、「じゃあこの診断書を先生に書いて貰ってきて下さい」と用紙を渡された。

その用紙には病名を書く欄もしっかりあって、これは自分の病名を知る絶好のチャンスだ。


基本的に「診断書」という物は封筒に入れて封をされた状態で渡されてしまうので、俺はわざと診断書より少し小さいサイズの封筒に入れて封が出来ないようにしてから診断書をお願いしたのだが、いざ出来上がって病院から渡された診断書は、下部に病院名が印刷され、診断書がきちんと収まるサイズの封筒に入れられて糊付けされていた。


事前に診断書が出来たという連絡がきていたので、いつもの通院の時に貰えばいいやと思って普通に診察を受けた後、その時はすでに自己負担の上限額までいってしまっていたので、会計は診断書の代金だけを払って、迎えに来たオヤジの車に乗って数秒後、肝心の診断書を受け取っていない事に気付いた。

慌ててUターンして病院に戻ったところ、窓口で会計をしてくれた人が封筒を持ってオロオロしているのが見えて、声をかけた。

「あのー、すみません。さっき診断書を・・・」

「あぁ!すみません!渡し忘れちゃって、どうやって連絡しようかと思って・・・」

お互いに「すみません」「すみません」と言いながら、今度こそ無事に診断書を受け取り、薬局へ向かった。


夜になって、どうしても自分の病名が気になって仕方ない俺は、好奇心に負けて、そーっと封筒の糊をはがして診断書を取り出してコピーし、また封筒を糊付けして元通りにした。

多分これでバレないだろう。


取り出して見た診断書は、びっくりするほど読めなかった。

俺の担当医は、自他共に認める悪筆だ。

もしハローワークの職員が読めなかったらどうしよう。というか、多分読めない。

以前、担当医が悪筆過ぎて薬剤師が処方箋の字が読めなかった事があり、その時は仕方なく薬剤師が担当医に電話して処方箋を確認するという事態が発生したが、今回も同じ事が起こるのではないかと危惧している。


肝心の病名は、躁鬱病と適応障害だった。

基本的に気分は憂鬱なのに、やたらとハイになる時もあったので、鬱病は確実だったが、やはり躁鬱病か。

適応障害については少々意外ではあったが、一人で電車に乗れない、遠出が出来ない、というのは、ある種の適応障害なのかも知れない。

でも、精神的にハイ、つまり躁状態の時は一人でも電車に乗ったりしてどこへでも出かけてしまうので、適応障害は添え物のような気がする。

いや、適応障害をも上回るハイ状態なのかも知れないが。


しかし、ハローワークがきっかけで自分の病名を知るというのも何だか不思議な話だ。

ちなみに今はどちらかと言うとハイな方で、残念な事に精神的にハイな時は駄作の確率が上がる。

冷静に物事の判断が出来ないので、何度読み返しても文章が破綻している事に気付かないのだ。こればかりは頭が痛い。

それさえなければ、「なんかよくわかんないけどハッピー」という、お花畑が頭の中に発生していても問題はない。

あくまで主観的には、の話だが。


・・・と、まあ、この「究極の自分語り(エッセイ)」をどうやって締めようか迷っている。

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