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虹の先  作者: kazuha
塞翁之馬
95/211

3ー34

 今やらなくてもいいことをやってしまう事があると思う。必ずあると思う。ない人はいないと思う。

 そう、例えばテスト間近に貯めていたドラマを見たとか、部屋の掃除をしたとか、料理を手伝うとか、エトセトラ、エトセトラ。

「まぁ、それをいわゆるセルフハンディキャッピングって言うんだぜ」

「ちーちゃん、うるさいし何言ってるかわからない」

「セルフハンディキャッピングとは誰も求めていないのにも関わらず自らテスト勉強してないんですーアピールすることです」

「やっぱしうるさいから黙って」

 テストも終わり、全身のやる気というやる気がなくなった今日この時間。夏休みの宿題やら課題やら果てしない量を受け取った後、何故か夏休みの予定を3人で話していた。

「だから、どこさ行くのさ!」

「ドコサヘキサエンサン!」

「日本語でお願い、ちーちゃん」

「おーけー」

「わざと?」

「え? 日本語じゃん?」

 言いだしっぺのちーちゃんが話しをそらすものだから全く話しが進まない。

「まぁ、私はどこでもいい」

「それ、選んでから文句言うやつ」

「そんなことないよー」

「なら、鳥取」

「え? スタバなきゃいや」

「ほら」

「いや、高校生がわざわざ砂丘求めないでしょ」

「急にまともなこと言わないで、ちーちゃん」

 きゃいきゃいガヤガヤ話し合い、ようやく近くのプールに遊びに行こうということになった。そこにたどり着くだけなのに無意味に長かった。

「その時にはこのカメラで美体を、ぐふふ」

「あれ、ちーちゃん、そんなキャラだっけ?」

「新しく買ったからさ、使いたくてテスト中ずっとウズウズしていたのさ」

 そう言いながらピッピッといじり始めてその画面を私に見せてくる。

「ほれ、見てみて。寝顔」

「ちょっ!? なにしてんの!」

「ウズウズしてたからさ、ついつい」

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