表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
虹の先  作者: kazuha
塞翁之馬
73/211

3ー12

「うん、私がくっつけた」

 そんなこと知っていたと言わんばかりに小さく頷く。

「月曜日だね、森谷雅美のお付き人が急に減ったのは」

「それは朝に2人が手をつないで登校しているの見られたからでしょ」

「そうだと思うよ。でもおかしいよね、全員いなくならないのって」

「それは、友だちとしてじゃないの?」

「まぁ、仮にそうだとして、なら相川絵理以外全員、あの不良グループの人達なんだけど」

「……えっ!?」

 そんなはずはなかった。私とて無関心ながらあの悪軍団のメンツくらい知り得ていた。その中に性別が女の人はいないはずだった。

「まぁ、知らないだろうね。知らなくて彼女たちに告白した男子が病院送りになったことがあるくらいだから」

「えっ、ちょっと待って。そんな人達がなんで森谷くんの周りに?」

「簡単な話でしょ。彼もそのメンツのひとりなの」

 おかしな話だ。ありえない。転校生を受け容れることなんてありえない。あの強固な結束力が壊されない限り、ありえない。

「ありえないとか思ってるかもしれないけど、現状証拠として十分でしょ」

「ちーちゃん。でも人から聞いた話だって言ってたよね」

「うん」

「ってことは、女の人たちもそうだったっていうのも人から聞いたこと」

「うん、そう」

「ホントのことなのかはわからないわけだ」

「うん」

 否定しなければと思うがあまり私は必死にその理屈を組み立てる。

「それが正しいかどうか、私が聞いてみる」

「いや、それはやめた方が……」

「でも! 絵理ちゃんが心配だから……、もし本当なら私のせいだから」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ