表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
虹の先  作者: kazuha
塞翁之馬
66/211

3ー5

 そんなご飯休憩も後半に移り、女子トークが始まる。まぁ、相変わらずの飯田先輩と森谷くんの話だが。

 そう、なにか雰囲気が変化していた。先週まではわんさかいた森谷組が今日はほとんどいない。何故か、ギャル系のこの学校でも問題児に含まれる輩が森谷くんと絵理ちゃんを囲っていた。傍から見たらリンチにでも合っているのかと思うくらいだ。

 絵理ちゃんも正直萎縮しているようだ。黒髪に戻ったため、優等生のような佇まいがより惨めに見せていた。

 それに打って変わって飯田先輩組は息を吹き返した。全盛期並の人が昼のサッカーを楽しんでいる飯田先輩に黄色い声援を投げていた。

「さ、飯田先輩の方へ行こうか」

「行かない言うてるやないか」

「ならふたりで行くー」

「え、それはちょっと」

「だから行こうよ!」

「いや、行かない……」

 そんな会話を繰り返す。毎日飽きずに。

 絵理ちゃんを見捨てるように。

 私はまだわかっていない私の感情から逃げるようにこの状況を見て見ぬふりをしていた。

 まだあのふたりの話は終わっていなかったのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ