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虹の先  作者: kazuha
青天の霹靂
61/211

2ー48

 地上に帰ってきてもなんともスッキリとしない。お節介と釘を立てられたようなものだ。まぁ、打ち付けられてはないのだけど。

 2人で先に降りたはずの2人を探す。

 見つけた瞬間の驚きはさすがに隠せなかった。

 もはや私たちに見せつけるかの如くわかり易いところでキスをしていた。それは彼女の幸せなのは当然。それを応援していたはずの私も幸せなのは当然なのに、なんなのだろうこの複雑な心境は。これは誰に対する気持ちなのだろう。

 どうやら私たちに気づいた森谷くんは私たちに笑みを魅せる。いつもの清々しい笑顔ではなく、どす黒く変色した笑みだ。それは間違いなく香川くんへの挑発なのは直ぐにわかった。

「ね、ねぇ。ちょっとおみやげ見に行こ。友だちに買っていきたいからさ」

 そう言ったところで、香川くんは2人の愛に釘付けだった。吹っ切れているはずもない。ただ元カノの幸せを願っていた彼がこんなにも苦い顔をしているのは何故なのだろう。

ーーーーそんなに森谷くんに奪われたのがショックだったのだろうか。

 それはまるで青天の霹靂。早すぎる展開に私さえそう思えた。青天なのに雷が落ちたかのような驚きとはこういう事なのだと感じてしまったのだ。

 これをきっかけに、この関係が崩れるなんてこの時の私には予想も出来なかった。そう、私と彼の距離がこんなにも近かったことに気付かされるなんて。

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