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虹の先  作者: kazuha
青天の霹靂
58/211

2ー45

「なら、私の推測を話すね。そう、全ての推測」

 そこを畳み掛けるように言葉を繋いだ。

「辞めた理由。例えばそうね、大会前とかにしましょうか」

 目をつむり、小説を書くのと同じように想像していく。

「1ヶ月くらい部活に掛かりっきりになるよね。遊ぶ暇もなく、ただ勉強をして部活して帰って寝るだけの生活。そんな中にいる君には彼女がいました。そう、寂しがりやの彼女。我慢している彼女を見て、優しい君は耐えられなくなった。そんな時に先輩に相談した。週1回でいいので彼女と会う為の時間を下さいとね」

 香川くんの顔が段々と私に向いてきた。

「そんなこと聞いた先輩はこう言った。それなら、部活を辞めたらどうだ、と。変なこというかもしれないけど、そのくらい、両立出来ないのであれば、部活なんてやらない方がいい。君には才能がある。だから敢えてここで苦言を言おう。別に才能を活かすも殺すも勝手だ。俺には関係ない。それを彼女のせいにする事だけは許さない」

 アイツの思考がシンクロする。きっとこんな事を言うだろう。そう、きっと。

 香川くんは驚いた顔をしている。私を化け物とでも思っているようだ。

「それで君は部活を辞めた。彼女との時間を優先したのだ。だけどそれは彼女には理解できないことだった。サッカーをやっていた君が好きだった。なのに勝手にやめて、忍耐力のない男なんて嫌い」

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