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虹の先  作者: kazuha
青天の霹靂
48/211

2ー35

 先頭から悲鳴が聞こえる。行き止まりというよりも次は階段だった。薄暗い中、階段には無数の人らしき物が横たわっている。それにより道は狭くなっている。

 進むことを躊躇している3人を置いて、私が先頭になり階段を登っていく。階段を登ると直ぐに近くの部屋に入る必要がある様だった。3人がしっかりと着いてきている事を確認して扉を開ける。

 この部屋には仕切りで隠されているベットが沢山ある。その中を通って奥の扉からでなければならないようだ。私は気にせず進む。

 すると手やら足やら頭やらが仕切りから出てきて私たちを襲う。それらを上手く避けながら、触られながら、足早にこの場所を抜ける。するとすぐそばにさっきの髪の長い女性が立っていた。

「うふふふ」

 おっとこれはマズイやつだ。

「ギャァ!!!!」

 走る。やはり追っかけてくる様で、むしろ足が速い。近くの階段を駆け上がり、そのまま進む。また行き止まりがあり近くの扉に勢い良く入る。

 今度は子供部屋のようだ。オモチャが散らかっていてファンシーな部屋の模様や飾りから何やら嫌な予感は出来た。

「ねぇ、遊ぼう?」

 その中に1人佇む少女がいた。

「アイス食べたいな」

 今の3人からすれば恐怖の対象でしかなかった。この部屋もほぼ素通りに出ていく。でも、あの娘どこかで見たような……。

「もぅ、休ませてくれよ!」

「もうむり、帰りたい」

 疲れても口の達者な2人だ。森谷くんはもうしゃべる気力さえなさそうだけど。

「もうちょっとだから頑張るよ。知らないけどさ」

 適当な事を抜かすと先にある階段を登った。

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