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虹の先  作者: kazuha
虹の先
200/211

5ー51

 交通状態は最悪のままだった。どうやら交通事故で大きな道が通行止めになっているのが原因のようだ。

 母はイライラしながらスルメイカを食べている。私もお腹が減ったのでお弁当箱を膝の上に広げていた。

 中身はいつもとあまり変わらない。白いご飯に玉子焼き、タコさんウインナー入りもやし炒めにミートボール。

 ご飯をゆっくり食べながら。気持ちを落ち着かせていた。

 飛行機の出発までのこり1時間30分。到着が最速でも20分。この様子だと50分はかかる。きっと飛ぶ飛行機は見れても、紳助には会えない。

 冷静に分析して、むしろ諦めモードであった。仕方がないと。

 この際だから飛行機だけでも見送るとしよう。

「ごちそうさま」

 蓋を閉めると同時に車が動き始めた。

「お、抜けたかも」

 止まらずに進んでいく。むしろどんどん加速してとうとう制限速度まで達した。

「間に合うわよ!」

 まさか……。そんな……。

 神さまなんか信じてはいないが、もしいるのであれば神さまがくれた最後のチャンスなのかもしれない。

 車のスピードが早くなる度、心臓の鼓動が早くなっていく。

 胸をおさえてより正確に鼓動を感じる。これが恋の証なんだと、感じて。

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