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虹の先  作者: kazuha
虹の先
196/211

5ー47

 歩いて10分の道のり。こんなに長いとは思わなかった。走っても走ってもまだ駅周辺。まだ出ないでくれ。言いたい言葉があるんだ。

 駄菓子屋の角を曲がる。やっと半分。

 運動なんかからっきしな私。もう心臓が爆発しそうだし、足は動くことをやめようとしてる。

 それでも、走るのをやめない。

 やめたくない。

 いまさらなんでこんなに熱くなってるのかわからないけど、最後、最後だって思う程にどんどんあいつへの想いが膨らんでいく。ダメだと思えば思うほど、欲しくなる。

 自宅に着いた。

 アイツの家の前に来た。

 そこにはもう、誰もいなかった。

「間に合わなかった……」

 涙が溢れでてくる。本気の想いが砕け散るとはこの事だ。本気の告白が失敗するとこんな気分になるのだろうか。

「くそっ……」

 やりきれない気持ち。一言だけで済んだのに。そう思うと実行しなかった臆病な自分に憤慨する。

 馬鹿だ。本当に、なんでいまさらこんなこと思ってるんだろう。

 ずっとずっと好きだったのに。馬鹿だ。

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