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虹の先  作者: kazuha
虹の先
172/211

5ー23

 朝か……。

 結局、一文字も書けなかった。

 ベッドの上でうじうじと体を動かし、大きく息を吐いた。

 今日も学校か。行きたくないなぁ。

 重たい体を起こし、洗面所へ向かう。

 入ってすぐ目の前にある鏡を見る。

「酷い顔」

 目は腫れ、涙の後で顔がぐしゃぐしゃであった。

 一先ず顔を洗い、腫れた目を誤魔化す為に伊達メガネをかけた。

 歯を磨きながら櫛で髪をある程度整えていると急に扉が開かれた。

「ちょっとあんた! しんちゃん行っちゃうよ!」

 行っちゃう? どういう事だろうか。

 口をすすぎ、タオルで拭く。

「どこに?」

「どこにって、試験会場よ。明日からでしょ? 宿を今日からとっているからお母さんと一緒に行くんだってさ」

 そうか。今日か……。

「いいよ。別にこんな時まで私の顔見たい訳じゃないだろうし」

「なに馬鹿なこと言ってるの! 頑張ってくらい言いなさい!」

 まだボサボサの髪のまま連れていかれる。

 心の準備なんてできる訳もないまま。

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