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虹の先  作者: kazuha
依々恋々
140/211

4ー32

「ほーほーこれはサイズが2つほど上がりましたかな」

 真っ赤な顔の少女が水面に出てくると直ぐに逃げはじめる。しかし、鷲掴みのエロジジイはこなきジジイのように張り付いていた。

 これは、狩猟されたと言っても間違いではないだろう。うん。とりあえず、聞き捨てならない言葉を聞いたことの方が問題である。

「ちょっと待てよ。ってことは、い……」

「とりあえず助けてーーー!」

「ぐへへへ」

 調子に乗ると天罰を浴びる。それが世の常である。

 手が滑ったのかともちゃんから体が離れた瞬間、ともちゃんが方向転換する。ちーちゃんはなにも出来ずに目の前のプールサイドに頭から行く。

「痛そう」

「ありゃー、見てるこっちが痛いわ」

「殺されるかと思ったーー!!」

「よかったな」

 私に抱きついてくる。可哀想な知子の頭を女神の気持ちになり撫でる。

 しかし、悪魔の記憶がその彼女に牙を向けた。

「そんなことより、貧乳同盟はどうしたのかな?」

 その言葉に反応し、物凄い距離を取る。

「ちょっと待って。落ち着いて聞いて」

「私たちは永遠にCより上がらない誓いをしたのに!!」

 私が力説すると横から、なにそれ、と冷たい声が飛んでくる。

「不可抗力というか、やむを得ないというか、仕方が無いというか……」

「ボクは大きいのも小さいのも好きだよ」

「「黙れ、エロジジイ!」」

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