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虹の先  作者: kazuha
依々恋々
139/211

4ー31

 2階はパーティルームらしき開けたダイニングにオープンキッチンがその風格を見せつけてきた。長らく使われていないのだろう。ホコリっぽく、どこか虚しい雰囲気がそこにはあった。

 パーティルームに相応しい大きなドアの先にその巨大なプールがあった。

「昨日張ったから少し濁ってるかもねー」

 なんて言葉を私達3人が飛んだ後に言うが、お構いなしだ。タニシがいなければ問題ない!

「やっふぅーー!!」

 水しぶきが高く上がる。それがプールサイドにいたちーちゃんに派手にかかる。それを見て吹き出すように笑う。

「こーの! やったな!!」

 ちーちゃんはパーカーを脱ぎ捨て、派手なビキニを顕にし私達目掛けて飛び込んでくる。

「きゃー!」

 水の柱が立ち上がると直ぐに頭を濡らす。ちーちゃんがにやりと笑いながら水面に目を出す。

 それだけで笑う。みんなで。

「それにしても、いい胸してますなー」

「ん? そうでしょー」

 はじまった。ちーちゃんが絵理ちゃんの胸を鷲掴みにしたかと思えば、絵理ちゃんはセクシーにもポーズを決める。

「Fと見た」

「鋭いねー」

「そうじゃろそうじゃろ」

 動きが本当にエロジジイだ。私は逃げようと一本下がる。

「彼氏に揉まれると大きくなるのかねー」

 いつの間にか私は揉まれていた。いや、表現がおかしい。

「うわ! やめろ!!」

「いいじゃ……ないの!!」

「ダメよダメダメなんて言うと思うなよ!」

 直ぐに離れたと思うと逃げ出そうとプールから出るために飛んだともちゃんに目掛け、マグロもびっくりな早さで捕らえた。

「きゃぁ!!」

 プールに引き込まれた少女の行方はいかに!

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