7つ目の部屋
次への部屋には数えきれないほどの似たようなぬいぐるみが床いっぱいにあった。
「なんだ…これ…」
ブブブ…携帯がなった。
見てみると
この中に答えがある。
白いうざきのぬいぐるみ
手にはチューリップの花束
目は赤
首にはピンクのチェックのリボン
「まじ…探すのか…」
ひとつひとつ見てみるとどれも白いぬいぐるみで、熊だったり犬だったりウサギに猫
様々な動物のぬいぐるみで、持っているものも違う。
まずは、うさぎとそれ以外に別けることにした。そして、うさぎだけが集まったらそれをひとつずつ見た。
ひとつ、ひとつ丁寧にみていくと、全て当てはまるぬいぐるみをようやく見つけた。
「あった♪」
そのぬいぐるみはどこかで見たことがあった。それは妹が大事にしていたもで、少し汚れがあった。
「懐かしいな…」
遊びにいった時に無くしてしまい、その日は大泣きしてなかなか泣き止まなかった思い出がある。
けど…何だろうこの気持ち…
「会いたい…」
キィーン…と金属音の様な音がした。
すると、頭の中に映像が流れた。
「やだぁぁ~!!」
妹が泣きじゃくり駄々をこねていた。
「今、お父さんが探してるから、ねっ?」
この声は、多分母だ、僕はその光景を見ているだけだった。
「やだぁぁ~」
「じゃぁ明日、明るくなったら一緒に探そう?」
「……グズっ…うん」
「じゃ、もうおやすみ」
「おやすみなさい…」
「透…今日は美香と一緒に寝てくれる?」
「うん…」
「お留守番よろしくね」
コートを着て家を出た。
僕は妹と一緒にねた。
起きると、いつも起こしてくれる時間はすでに過ぎていてた。
リビングに行くと、そこにはお祖母ちゃんが声を殺して泣いていた。
後ろにいた僕たちに気付くと涙を拭い、笑顔でおはようといった。
「お母さんとお父さんは?」
と妹が聞いた。
「あのね…お母さんとお父さんは今、病院に居るの…」
「どうして?何処か病気になったの?」
祖母はこれ以上なにも言わなかった。
この記憶が頭の中に流れたが、そのあとの出来事が思い出せない。
僕はぎっしりと掴んだぬいぐるみをみると背中にチャックがあり、開けてみると鍵が入っていた。
その鍵は扉の鍵で、扉には小さな穴があり差し込み回すと扉が開いた。
次の部屋には何が有るのだろ…