3つ目の部屋
3つ目の部屋には目の前に扉、右側には小さな子供用のベットと小さな机が置かれていた。
ベットは男の子らしく青色のシーツ、掛け布団になっていた。
僕はどこかなつかしい気持ちになった。
よくみると枕元には新しい野球のグローブが置いてあった。
「グローブ…」
手に取ってみると名前が書かれていた。
葉山 透
そう書かれていた。
「なんで、僕の名前が…」
何も分からなかった。
ふと、近くにあった机の上にはハッピーバースデーと書かれたガードが置かれていた。
透へ
9歳の誕生日おめでとう。
ただこれだけが書かれていた。
そのカードを見つめベットに腰を掛けたら、携帯がなった。
見てみると、またメールが来ていた。
―――――――
ここはなにも仕掛けはありません。
だか、貴方が貰ったグローブを誰がプレゼントしてくれたか覚えていますか?
――――――――
こう書かれていた。
「誰から…だっけ…大切な人…」
ポケットにしまった、写真を取りだし考えた。
(誰から……僕の名前は葉山透…このグローブにも同じ名前…)
写真とグローブを交互に眺めたが何も分からなかった。
すると野球のボールが僕の足に当たった。
それを拾い上げると、ズキンと頭が一瞬痛み、頭の中で出てきた言葉をボソッと呟いた。
「父さん…」
その言葉に反応したのか、扉が開いた。
一瞬出てきた言葉にぎもんを持ちながらも次の部屋へと言った。