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俺 ドント ラブ AI!!  作者: 花園三京-Chan-


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判断理由

今回の集まりちょっとややこしいのは「投票先をだれにするか」で集まっているところだ。


だから阿弥あや京磨けいま派にいるし、

京磨けいまはやまゆり派にいるし、

やまゆりは阿弥あや派にいる。


そんな三角関係だ。

だから、これから必要となってくるのは本人に対する疑惑のぶつけ合いじゃなくて、自分のことを疑っている人たちに対していかにして自分じゃない陣営に生かせるか、ということだ。


俺はしれっとやまゆりに注目してみた。

今は結構黙っている。

下を向いている。


今日は結構話していたイメージだが、ここにきて沈黙を貫いている。

もともと話す上手じゃなかった、ということもあって俺はやまゆりを疑っている。

だが、今のやまゆりは俺の抱くイメージそのまんまっていう感じだが…

今になった猫をかぶっている?


「私は京磨けいまくんがAIだと思ってるからね」


「そういえば言うほどそっちが追い込まれている気がするんだが気のせいか?」


「だってゲームしてたじゃん!」


「それは俺のAIであって俺ではない。」


「私だってあの配信やってるのAIだもんね」


このままだったら議論は平行線だな。


「本人たちだと議論が進まないようだね。どうだろう、ここはバックにいるメンバーから言ってみよう。」


「その前にちょっといいか?山口。」


俺はここだけははっきりさせたいことがあった。


「お前はどこのバックについているんだよ。」


いくら中立を保ちたいからといっても投票に加わらないということにはならない。

バックの意見を聞くというのだったら山口自身がどこに所属するのかを知る必要がある気がする。


アイドルの佐藤、渡辺、やまゆりをはじめとしてクラス全員の視線を集めている山口。


「僕は…」


「俺じゃないよな?」


「私じゃないよね?」


それぞれから圧をかけられて若干ひるむ様子を見せる山口。


「僕が怪しいと思っているのは…阿弥あや…だ。」


「なんで私なわけ⁉」


そう顔を青ざめさせながら迫ろうとする佐藤を周りが止める。


「じゃあ僕から意見を言わせてもらおう。単刀直入に言えばテレビや配信で見る阿弥あやと今の君がかけ離れすぎているからだ。」


それは俺も思っていたが…


「常に笑顔でいるのがアイドルってわけじゃないんだよ…?私だって前からの友達の前では素でいたいの。」


人には社会的な顔というものがある。キャラと言ってもいい。

例えば、俺は幸司郎こうしろうみたいな仲のいい奴に見せる顔のほかにも入国審査官として世間から望まれる顔を演じることもある。

そして人よってそのキャラを演じるときに人によってはすごいストレスを感じることがある。


特にアイドルのプライベートはアイドルの裏の顔って言ったところだよな。

プライベートで特段性格が悪くなる、といったところではないが佐藤の性格の変わりっぷり…なんというか笑顔じゃなくて常に考えている感じが「キャラ」といった範疇に収まっている気もする。

だから、俺は佐藤を怪しいとは思っていない。


「一応聞くが、、、茶兎さとが俺を疑っていない理由はなんでだ?」


「それは君が職業で求められる能力・性格をいかんなく発揮してるからだ。」


俺もそこに同意している。

足を生かしたプロ野球選手。代走の切り札。

体力を兼ねそろえた足の速さとその明るい性格は何も違和感がない。


「じゃあ、百合りりぃはどうなの…?」


納得がいかないらしい佐藤は山口に続けて問い詰める。


「普段の百合りりぃだったらあまり意見を言わないと思う。だけど今は状況が状況だ。僕たちに不明な意見を別角度から教えてくれた…という認識だ。」


つまりはやまゆりの覚醒ともいえる雄弁は性格の範囲内…そういいたいのか。

それならば…


「山口ちょっといいか?俺はそこには同意しえないな。」

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