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俺 ドント ラブ AI!!  作者: 花園三京-Chan-


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内気なアイツの大演説

やまゆりが掲示した動画で分かったことが2つある。


1つは、配信者(ライフセーバー)の川本が向こうで動画を上げていること(ついでに、普段からそういうVTuberをやっているらしいこともわかった。)


もう一つは、配信者(ライフセーバー)の跡部はAIであること。(つまり、投票者(プレイヤー)としての跡部は人間であること

これはクラスメイトにも衝撃が走ったが、動画内で取り上げられていた跡部と実際にここにいる跡部が違う人物といってもいいくらいかけ離れている。

動画内で紹介されていたのは、最近の本人の写真と配信者(ライフセーバー)の写真。

配信者(ライフセーバー)の跡部は中学生か!っていうくらい幼い。


「そこで、とどのつまり、百合(りりぃ)の提案というのは?そこが見えてこない」


一通りやまゆりの説明を受けた山口が問いかける。

そうだ、俺たちが配信者(ライフセーバー)の跡部がAIだからと言って直接的に受ける利益はない。むしろ人間の選択肢が減っただけ選ばれる可能性が増えたともいえる。


「いくつかのグループに分かれて各クラスメイトの配信を見に行こう。そのあとに意見交換をやる。

もしかしたら、向こうで他にAIだって割れているクラスメイトがいるかもしれない」


逆に言えば、向こうで人間だってわかっている配信者(ライフセーバー)がいれば、こっちで人狼(AI)だってわかるってことだもんな。


大演説が終わったやまゆりはその場の席でヘターっと座り込んでしまった。

本人は内気な性格だからな。仮に本当に人間だとしたら相当な体力を要しただろう。


茶兎(さと)の指揮の元、身近に座っているものと2人一組を組まされる。


俺は近くにいた幸司郎(こうしろう)とペアだ。


それぞれが配信者(ライフセーバー)側の配信を見に行くこととなる。

本来であれば、担当を決めて順番に決めていくことが優先されるが、


「全員が配信してるわけじゃないもんな」


Proofのホーム画面を見てそう思う。

今の時間帯は配信しているクラスメイトが少ないように感じる。


相手が人間にしろ狂人(AI)──今回、そう呼ぶことで決まった。

よく考えてみたら、配信開始から7時間が経過している。


・1日目終了が24時であること

・3日間続くイベントであること


から、体力温存作戦に走ったっていい。

人間にしろ、人間に見せかけてるAI(狂人)にしろ、だ。


事実、ずっと配信してるのは山田 百合(りりぃ)の一人だけだ。


「なあ、これってわかりやすくAI(狂人)なんじゃないか?」


隣にいる幸司郎(こうしろう)に話しかける。


「この手の職業の人はただ『好き』という感情に走ってるからな。疲れという感情はあんまりないんじゃないか?」


「好きなことを、仕事に、ね。その点二文字の方のやまあおはどうなんだ?」


俺もそんなに詳しいわけじゃないけど、と前置きして幸司郎(こうしろう)が続ける。


「VTuberって基本的に夜に活動するんだよな。だから、逆に昼に配信してた方が違和感あるぞ」


なるほどな、俺の知らない世界があるって訳だ。

というか幸司郎(こうしろう)って結構その辺に詳しかったりするんだな。


同級生の意外な一面を見れたところで、Proofに画面を戻す。


時間は限られている。誰の配信を見に行くのが有効か。


「なあ、百合(りりぃ)の配信見ないか?」


「え?」


幸司郎(こうしろう)意外な提案に間抜けな声が出る。


「さっきの百合(りりぃ)の発言、いや、今日全体的にあいつは今までのあいつじゃない。」


言われてみれば確かに。百合(りりぃ)は成績は平均点くらいだが、内気で自分から意見は積極的に行くタイプではない。

あまりコミュニケーション能力が卓越しているわけでもないし、同窓会に出席連絡していたかどうかも定かではない。


「ちょっと覗いてみるか。」

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