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お題 最後の声

「お前ら! 今日は来てくれて本当に感謝してるぜ! 今日という日を忘れはしない! 約束するよ! またここに帰ってきてやるってなぁ!!」


 その宣戦布告めいた絶叫に、歓声が上がった。もちろん私も、声がはち切れそうになるくらい叫び上げた。

 やっぱり、ライブっていいなぁ。


 リズミカルでダイナミックに。ツインペダルとスネアの音が、うるさいくらいに響くドラム。

 まるで奇声を上げるみたいに。滑らかに動く指に目が吸い寄せられる、高らかで豪快なギター。

 深い重低音が胸に届くように。目立ちはしないけど、確かな存在感が音を広げてくれるベース。


 そして。


 心を熱くする、痛いぐらいにまっすぐ痛烈な、それでいて繊細な歌声のボーカルに。


 私は魅了されている。

 彼の、そんな最後に放った声が、耳に残って離れない。

 来年も、絶対来てやるからな。


 私も、彼に感化されて、そんなことを胸にしまいながら、深く残る余韻を噛み締めるのだった。

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