↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
深層を目指す傀儡廻しのダンジョン探索日記  作者: 百舌巌


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

53/73

第053話 聖跡の廃墟

 V字ポーズのハジメが魔法陣の中に現れた。


「ふむ……」


 ハジメはエアメガネをクィっと上げながら頷く。目的の第五階層に到着を確信した眺めだったからだ。


 苔だらけで岩のように見える大木が生えているのが見える。

 その合間に灰色の朽ち果てた印象の建物があった。ここも廃墟の街なのだろう。


「足元が悪いな……」


 そして、常に霧が立ち込める静かな階層であった。


ガサッ


 何かの気配を感じたハジメは槍をすっと構えた。

 すると、サッカーボールより一回り小さいサイズのスライムが遺跡の中に現れた。


「……やっぱり、お前か」


 スライム。

 第五階層に降りたハジメが初めて目にした魔物であった。


「いや……分かっていたけどね」


 ハジメは何度も現れるスライムに失望感を拭えなかった。


「スライムを鑑定……」


 そういう物だと自分を納得させて新規のスライムを鑑定する。


名称:フレア・スライム

HP:100/100

MP:10/10

状態:正常


「ん?」


 気になる項目がある。MPも持っているのだ。これはフレア・スライムが魔法を使えることを意味している。

 そして階層が深くなった為なのかHPがやたらと大きい。打たれ強さはピカイチのようである。


「フレアって事は炎系の魔法を使えるのかな……」


 名前の通りなら、そういう事なのだろうとハジメは思った。

 取り敢えずは攻撃してみてから考えようと仮面を被り直す。

 いつも仮面は少し斜めにして被っている為だ。そうしないと視界が限られてしまうのが難点であった。


「認識阻害……開始」


 近付いて槍を突き刺しアルカリ溶液を流し込んだ。

 いきなり攻撃を受けたフレア・スライムは怒っているのか、無差別に炎の塊を周りに撒き散らしている。

 これは第四階層のミューカス・スライムと同じ反応だ。


「へぇ、フレアって実際に見てみると結構勢いがあるんだな」


 初めて見る攻撃系魔法に感心していた。

 ハジメはスライムの鑑定する。するとMPはゼロになりHPは25程削れていた。


「フレアが五発だったから一発辺りのMP消費量は2なのか」


 MP消費量が多いのか少ないのか不明だが威力の割にMPを食うなとは思った。


「HPの減り方からすると四回も溶液注入が必要になるな……」


 HPがミューカス・スライムの倍有る。なので何回か攻撃しているとフレア・スライムは黒い霧になった。


「大きいだけ有って経験値も美味しいな」


 得られた経験値は0.08である。

 フレア・スライムの魔石を拾って、ハジメは第三階層に向かった。


「今日のメイン・イベントだね」


 ハジメは『クラフト』の魔法スクロールを使いたかったのだ。

 どんな魔法が使えるようになるのか楽しみであった。


 第三階層のオモイカンの石像の前にやってきた。

 この像に魔法スクロールを掲げると、書かれている内容を伝授してもらえる筈だ。


 ハジメはオーブ魔石を使用してみた。

 すると手には羊皮紙に似た巻物が出現した。


「どれどれ……」


 少し広げてみたが何も書かれていなかった。


「ええ~……」


 だが、書かれているのを人間が視認出来ないだけなのかもしれない。


「巻物を鑑定……」


名称:クラフト

機能:魔法スクロール


 オーブ魔石を鑑定した時のままであった。


「まあ、いいや……どうすれば良いんだろ?」


 ハニワに似た石像の前に長方型の窪みがある。

 ハジメはそこに魔法スクロールを載せてみた。


 すると、ハニワの目に相当する部分が青白く光った。

 ハジメは瞬きを忘れてハニワを見つめる。

 石像が置かれている魔法陣が青白く光り、その光がハジメの身体に纏わりついた。


「……」


 ハジメの周りをクルクルと回ったかと思おうと、体の中心に向かって集約していく。


「おー……」


 ハジメの身体がボォっと光ると、青白い光も消えてオモイカンの石像も元通りになった。


「ふむ……自分を鑑定」


名前:石垣一(イシガキハジメ)

階級:3

HP:8/8

MP:7/8(+1)

BP:0.782

状態:正常

職業:謎こんにゃく線引き野郎

筋力:4

頑丈:4

敏捷:5

魔力:5(+1)

 ・生活魔法(初級)

 ・クラフト魔法(線引き)

知力:2

幸運:3

特技:(鑑定:初回特典)(傀儡廻し:初級)

装備:(ミナカヌシの仮面:初級)


 魔力の欄に新しい項目が増えていた。


「はあ?線引きってなんだあ??」


 線引き:線を引いたり消したり出来る。


「いや、なんなのその地味過ぎる魔法は……」


 ハジメはゴーレムを作成したり土を操作出来たりの魔法を期待していた。


「或いは魔道具を作成出来るとか……」


 どうやら違っていたようである。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
じ、地味すぎる……! さすがスライムしか出ないダンジョンだぜ……(´・ω・`)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。