04.Welcome to the Jungle Act.1
サバゲー部に後藤希が入部して数日、様々な情報と知見、そして経験を得た。
その上で問題点も幾つも見受けられ、特に致命的ともいえる問題は部内が内部分裂してることだ。それはヒーローズというサバゲー動画配信者たちが原因だ。
新歓を取り仕切った、正確に言うならばニセの新歓を開いたのもヒーローズの策略であった。
新歓にいた1年生ほぼ女子だった理由もつまりそういう事なのだろう。
新歓に呼ばれた女子も元からグルーピーになりたかった層と純粋にサバゲーをやりたい層の二分化されていて圧倒的に後者の方が多かったらしい。現に今、目の前でトラブルを起こしている。
控えめで大人しそうな子がヒーローズの下っ端に絡まれている。髪を目元まで伸ばした背の小さい彼女は「加藤ちゃん」とニチャつく声で呼ばれ体躯とは真逆に長いガンケースを背負っていることから本心からサバゲーをやりたい層なのであろう。
美人だったり可愛らしかったり従順だったりつまりは都合のいい子達は上や有望株がいただく、加藤ちゃんと呼ばれる子は華奢で小柄で髪の毛が伸びて両目が隠れているいわゆる地味な子で有望株の魔の手から逃れたそういう地味な子を下っ端共はを狙っているらしい。
かわいそうに。
ただ「わたしには無関係なこと」と希が視線を反らした瞬間大騒ぎになった。
そこには目つきの悪い高身長な美女が加藤ちゃんをかばうように立っていて、下っ端の1人が尻もちをついていた。
「手前ッ、ユキヲくんが知ったらただじゃおかないぞ」
「そうだ、ユキヲくんに言いつけてやる」
「女口説く前に先ずその臭い口どうにかしろよ」
「それとユキヲ、ユキヲって手前らはあの野郎のナニでもしゃぶってやってんのか?」
彼女は明らかに外国人然とした顔立ちで栗毛の長髪と鋭い刺すような青い瞳を持ち胸も尻も大きいものの腰回りを見るに明らかに鍛えてる高身長な美人であった。
彼女の言葉は当たらずとも遠からずであったのだろう下っ端たちが顔を真赤にして彼女に反撃する。しかし悲しいかな、美人にはその拳は届かずすんでの所で掌で止められる。
大振りで力のこもってない殴り、素人の動きそのもの。
逆に美人は喧嘩慣れしているのか体捌きが巧く、3対1とはいえ躱したり、軽くいなしたりして全くダメージを受けていない。男達の方はだんだんと息が上がったのか動きが鈍くなる。
結果としてほぼほぼ無傷な美女と肩で息をしている男達がそこにいた。
「こらー」
「チッ、うっせぇのが来たな……」
他多数に紛れて希はそれを観察していた。それを止めたのはここ数日でやたらと目立っていたショートボブの眼鏡の先輩だ。喧嘩をしていた美人に負けないぐらいの高身長で何よりもその胸に目が行くが顔も悪くない。
「ヨウ、あんた一体何度問題起こせば気が済むのよ!」
「問題って……大したことやっちゃあいねぇだろうがよ。こいつ等は……アレだ、楽しくボクササイズしてただけだ」
暫く2人の諍いを遠巻きに眺める。
男達はその間に逃げていた。卑怯な奴ら。
加藤は助けてもらった恩もあるのか付き従っている。
「もう、頭きた! アンタなんか除名よ、除名」
「望むところだ、こんな仲良しサークルなんか辞めてやんよ」
2人共顔を突き合わせていがみ合っている。ただ希はいがみ合いよりも眼鏡の先輩の方に意識を向けていた。彼女の下につけばサバゲー部の奥に潜り込めるのではないかと考えた。
ヨウと呼ばれた美女と加藤はそのままサバゲー部から去ってしまったが希の行動方針は決まった。
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吾妻円は教養課程の数学Ⅰの授業を受けている、そして何故かその教壇には部長が立っていた。
「担当の日野教授は日課のティータイムの為代理で授業を受け持つ事になった、丸だ。今回2回目か3回目位で皆慣れただろうから言っておくけどあの爺さん単位と試験の点数以外でヤバい時は基本的に菓子で買収できるからな。美味いケーキとか茶請けがいい、特に駅前の「ルヴレ」のザッハトルテとかが得点が高くてオススメだ。わたしもそのテで何度買収したことか」
皆どっと笑う。日野教授は優しい人柄のおじいちゃん先生で前回の授業中にも公平分割問題の話の際に好きなケーキの話などに脱線した。
部長の統計の授業は彼女の人柄と同じく親切でかなり分かりやすい授業であると円は思った。
授業では各標本抽出法のデータの偏り方や利点、欠点等を教えてもらった。
「キリが良いので授業はこの辺りにしておこう。それと……そこの加藤くんと吾妻くんは個人的な所用があるのでこの後お時間あるなら付き合っていただきたい。解散」
時間より少し早めに解散を言い渡した部長は円ともうひとりの女子を部屋に残した。もうひとりの女子は前髪で髪の毛を隠していて小柄だが円より少し背丈の高い女の子だ。そして長い黒い布製のバッグを抱えている。
「じゃあ、行こうか?」
部長は鼻歌を歌いながら大学内を往く、その後ろを円と加藤が追いかける。
「その荷物、もしかしてエアガン?」
「そ……そうです! なんでわかったんですか?」
「部長が呼び止めるとなると理由それしか無いから」
円は正論を述べる。
「えっと……これ、何処へ行くんですか?」
「多分、サバイバルゲーム研究部会の部室」
「説明がまだだったね、君をサバイバルゲーム研究部会へ招待したいと言えばいいかな? そこの彼は既に入っている様なものだしね」
「その……も、もうひとり呼んでも?」
「いいね、いいね。呼びなさいよ」
部長はにこりと笑いそれを快諾し、そしてサバイバルゲーム研究部会の場所を加藤に教える。
3人で旧技術試験棟へ向かっていくと入口前に長身で栗色の髪の毛をなびかせた目付きの鋭い美女が待っていた。
「君が田所くんだね?」
田所と呼ばれた彼女は頷いた。
「サバイバルゲーム研究部会なんて聞いたことねぇサークルだな、ちゃんと部屋あんのか?」
田所は疑問を部長に投げた。
「ウチは由緒正しい部活動だよ、とりあえずここで立ち話するのもナンだから部室に入ってしまおう」
部長を先頭に部室に入るとカタカタと何かの作業音が聞こえている。この前の機械よりはずっと静かだ明らかな作業音で機械が動いてるのではなく誰かが作業をしている感じだ。部屋を見渡すと最奥に鎮座していた場違いだなと思っていたミシン台を誰かが使っていた。
「シイちゃん、少し休憩にしようか?」
シイちゃんと呼ばれた人は作業を切り上げて振り返り頷いた、猫背ではんてんを纏っているその人物は黒いマスクと黒いセミロングの髪と眼鏡の奥から覗かせる気だるけな目つきが円たちを無表情で見る、作業を止めて部長とか細い小声で2、3小声で会話を交わしてから部屋を出てしまった。
「作業の邪魔だったんじゃ?」
円が不安そうに部長に聞いた。
「ああいう子だから問題ないさ。さあさ全員適当にその辺りに腰でもかけててくれ。お菓子も出しちゃおう」
部長が皆に着席を促しそれぞれ席に座る。円と加藤は椅子に座り田所は机に腰をかけて部長の方を向く、最後に部長がお菓子を持ってきて座り真剣そうな面持ちで口を開く。
「さてと……先ず、そのケースの中身をあらためさせてくれるかな?」
「は、はいっ!」
加藤が抱えていたケースを机の上に置いて中身をその場の皆で見る、中にはL96がしまわれていた。
L96はイギリス軍で現用されている軍用小銃でボルトアクションライフル式の狙撃銃だ。
マウントにはスコープではなく角張ったリフレックスサイトと透明なプラスティック製の板がその前方についていた。
それ以外にバイポッドが装着されていて加藤はバイポッドを展開し机にL96を置いた。
「これマルゼンのだね」
「はい。大学の入学祝いにお兄ちゃんに買ってもらいました」
「いいね、いいね。サバゲー歴は?」
「中学1年からです。去年まではクラウンモデルを使ってました」
暫くL96を見たり田所が「狙撃志望か?」等と聞いたりしている、部長は「頃合いだな」という様な顔をして中央から外れる。何かが来る。
すると部室のドアがバァンと開き「おまたせしましたなのー」と明るい大きな声が響き渡る。ジャケットに革製のコルセット、黒いブーツにリボンタイ、満面の笑みに伸びた背筋、整った目鼻立ちにきれいにとかされた髪の毛、先程部屋を出た人物とはとうてい思えなかった。
「はじめましてなのー。わたし偕成シイ、シイちゃんって呼んでね」
「よろしくね」
「お、おう」
田所は少し怖じ気付き、加藤は自然体で話をする。「よろしくおねがいします」と円は挨拶をする。衣装を着込む事でなりきるタイプなのだろうか?
「じゃあ早速サバイバルゲームについて説明していくのー」
彼女は大きいスケッチブックを胸元に掲げるとページを捲りはじめる。
「サバイバルゲームはとても危険な遊びです」
1ページめにはちびキャラの兵士が様々なトラブルに見舞われてる絵が載っていた。ある兵士は目に怪我をしたり、歯が欠けたり、目を回して倒れていたり、転んで怪我をしたり、喧嘩している兵士達や嫌な思いをしているであろう兵士もいる、そのどれもちびキャラであるが故に生々しい痛さを感じる。
「ちゃんとルールを守っていない子は怪我をしたり他の人と喧嘩になったり、嫌な思いをするの」
「だけど安心してほしいの、ちゃんとルールを守れる子達はこうならないの」
彼女がページを捲ると先程の兵士たちは皆ニコニコしてて仲良くしていた。
「先ず何より大事なのは自分を守る事。そのためにもしっかりしたゴーグル、マスクを着用して、目、歯の怪我対策、熱中症対策、転倒対策、それ以外にも暴言、中傷、強要をしないさせないという事が重要になってくるの」
「銃を忘れてもそこだけはみんな忘れないでほしいの」
特に暴言、中傷、強要のくだりは肝に銘じておこう。
「次にサバゲーの魅力について伝えたいと思いますなの」
彼女がまたページを捲ると思い思いに遊んでいる兵士達がいる、壁を隔ててバーベキューをしていたりギターを弾き語りしたり、仲良く写真撮影をしている兵士もいる。
「先ずサバイバルゲームは、極端な事を言えばサバゲーをしなくてもいいの! サバゲー以外にもバーベキューしたり、ギター弾いたり、銃や装備を持って友達同士と写真撮影したり、仲間と思い思いの話をしたり、装備について語りあたったり、ルール守って色んな事を思い思いにやっていればいいの」
次のページをめくると戦闘になっていた、正面同士で撃ち合いをしていたり、そこに側面から回り込もうとしたり回り込もうとしてる兵士を狙ってるギリースーツや何故か旗を取ろうとしている兵士もいる。
「その上でサバイバルゲーム自体の魅力を語るのであれば先ず心身の安全を確保したまま極限状態に身を置ける事、自分としてそして自分以外の何者として戦場に立てる事、勝ちも負けも楽しめるというところにあります」
円は彼女のわかりやすい説明に対してなるほどなと思った、円はサバイバルゲームをやりたいと思っていたものの具体的にサバイバルゲームとは何かを彼自身あまりよくわかってなかったのだ。
次のページをめくると先程のSD兵士が少し大きくなって図鑑みたいに様々な解説付きになっていた。
「次はサバイバルゲームに必要なものです、絵を見て皆さんでディスカッションしていきましょう」
円と加藤は田所を見た。
「えっ、ワタシもやんの?」
自分は見学だと思っていた田所は驚いて自分を指差す。
田所はやれやれと言った表情を浮かべつつもどこか楽しげに説明をする。
「先ずゴーグル、これ必須。これさえあれば銃なくてもゲームには参加できる。んで、出来れば初心者はアイウェアやゴーグルより口元まで覆う仮面型のがいい、管理楽だしちゃんとしたのなら怪我しないからな」
「先輩は何を使っているんですか?」
「バンド付きアイウェアとマスクだな、そこにたまにバイザー付きメットも使ってる」
田所はスマホで写真を吾妻達に見せた。そこにはバイザーとよばれる透明な防護面をつけたヘルメットをかぶりゴーグルと口元を隠すマスクをつけ、身体にチェストリグを着込んでいて手元にHK416Cを持ってる田所が鏡に向かってスマホで写真を撮っていた。
「一応儀式的に買ったものはエアガンで何発か撃ってみるといいぞ、たまーに良さそうな見た目の癖してサバゲー用じゃないのあるしな」
「サバゲー用じゃないの使ったらどうなるんですか?」
メモを取りながら吾妻が聞く。
「戦闘中に割れる。冗談とかじゃなくてマジで割れる」
その光景を想像してぞっとする。
「まぁショップに行けば置いてあるの大体はサバゲー用だから変なトコで買わなきゃいいと思うぞ」
「んで次はマーカー。これはチーム分けと敵味方の識別に使う。赤と黄色で左右二本セットが基本だな」
田所がスマホで通販サイトを見せる、通販サイトの写真であるそれは丸く丸まった板が赤、黄色各2つずつあり腕につけた着用例もあった。
「その次にガンケース、ハンドガンぐらいなら外箱に突っ込んで運べばいいがライフルぐらいになると絶対にあった方がいいな。ちなみにわたしは断然ペリカン派。加藤はソフトケース派か?」
「はい、基本これですね」
「その次にウェア、結構重要で視認性を下げる効果と色々揃えて組み合わせるとテンションが上がる」
「田所さんはどんな装備をもっているんですか?」
加藤がおずおずと聞いた。
「今使ってるのは外用のユニバーサルカモフラージュパターンと室内用にポロシャツジーンズだな、それ以外に持ってんのはタイガーストライプ、チョコチップ、法執行官装備用のエータックスLE、オリーブドラブとかだな?」
「加藤は何持ってんだ?」
「えっと……オリーブドラブだけです」
「まぁ別に何着持っててもどとのつまり着るのは一着だけだからな」
「わたしはものぐさだからグラブやブーツ、メット、ベスト、ファーストラインは使いまわしてるけど。こだわるヤツはとことん拘るだろうな」
「私服からレプリカ。レプリカを一通り揃えると部分部分に実物を使いはじめて最終的にはレプリカも実物に替えたりするの」
「まぁ極論言っちまえば私服でやってもいいんだが、やはりあるとテンションが違うんだよな」
「それとってもわかるの!」
「たしかに迷彩服に袖を通すと違ってきますよね……」
シイちゃんと加藤がそれに賛同する。
「だろ?」
「んでこれも重要なんだけど私服でも長袖、長ズボン、それとグラブは必須だな。生身の被弾面積下げるのが重要」
田所の言うことをメモしながらサバイバルゲームの奥深さに円は圧倒されるばかりであった。知らない単語も出てくるし改めて自分が不勉強であった事に気づく。
「それでようやく銃のお出ましってトコだな?」
「あの……わたしも話したいです」
「どうぞなの」
「えっと……先ず銃の種類から説明します。基本的にエアーコッキング、ガス、電動ガンの3種類にわかれています。射程距離などに関しては、その……バレルの長さや精度、ホップアップシステム等に左右されますが基本的に長い銃は相応に射程が長いはずです」
「このL96はどれぐらいの射程?」
円は加藤に聞く。
「30メートルぐらい……です。だけどわたしは近距離で運用してるからあまり射程とか気にしないかな?」
「それでこれはエアーコッキングっていういわゆるバネの力で撃つ銃でそれ以外にもガスの力で撃つガスガンとバッテリーの力で撃つ電動ガンがあります」
「ガスガンにも生ガス、リキッドチャージ式とCo2ボンベを使うのがあるよな」
「それ以外にも外部ソースを使うのもありますね」
「アレ行きつけだと使用禁止であまり見ないんだよな」
「んで加藤は電動何か持ってんのか?」
「えっと……実はあまり好きじゃないから使ってないんです」
「まぁいいんじゃねぇの? あたしはメインではマルイのHK416Cを室内用に、屋外ではSCAR-Lを使ってるな」
「それ以外に必要なものは?」
円は2人に訊ねた。
「えっと……タオルあると便利ですよね。あと飲み物とか……そのコーヒーとかジュースが苦手なのでなるべく自分で麦茶持ってくるようにしてます。あとは塩飴とか……」
「ダクトテープ、六角レンチとドライバーセット、予備のゴーグル、予備のBBローダー。あとリチウムポリマーバッテリー使ってんならセーフティケースは必須だな」
「色々必要なんですね」
「まぁこの辺りはあったほうがいいとか特別な装備を使う時に必須位の感じだがらな」
「とりあえず必要なのはゴーグルと、銃一式と、パワーソース辺りですね」
「パワーソースってなんですか?」
円は聞き慣れない単語が出てきたので質問をする。
「そっか吾妻くんは初心者だからその話も必要なのか。パワーソースはつまりエアガンを動かす動力源です、さっき話した電動とかガスとかCo2とかって話は全てパワーソースだよね」
加藤が丁寧に答える。
「リチウムポリマーバッテリーセーフティケースの件もそれよ」
田所は先の説明の補足を行う。
「まぁその辺りは追々揃えていくといいよ、知らないことがあれば誰かに聞けばいいし」
いつの間にか話の輪の中からいなくなっていた部長が現れる。
「えっと、聞きたいことが1つあります」
「何かな?」
「サバイバルゲーって具体的に何をするんですか?」
皆が驚愕の目で円を見る。だが部長だけは円の意見を真剣に捉え、シイちゃんのフリップを読み返してはじめて納得する。
そこにはサバイバルゲームが何をする遊びであるかが全く説明されてなかった。
何事でもありがちな経験者特有の基本ルールの説明不足であった。
「たしかに、我々は頭から足指の先までサバゲーマーだからサバゲーが何をする遊びであるかわかる。だがほんの足指の先しか浸かってない君の口から出たその疑問こそ至極真っ当だとも。いいね、いいね。我々では得なかった君ならではの発想だ」
「説明しよう、サバイバルゲームのルールは単純明快銃弾に当たれば負けだ。それを念頭に置いておけば後は何をやろうと自由だ」
なるほどだから前回部長は1発で倒れたのだなと円は理解した。
「さてと、みんな今から時間はあるよね。あると言いなさい、わたし頑張ったんだから」
円は今日の講義はさっきの講義で上がりだった。
他3人も「ある」と答えると部長は嬉しそうに言った。
「いいね、いいね。じゃあ今からサバゲー行こうか?」
メカニック解説
加藤環のTYPE96
ベースはマルゼンAPSTYPE96で中古で購入して純正パーツと一部社外品で整備したノーマル本体にバイポッドとNitro.Voタイプのサバゲー用リフレックスサイトとスコープシールドを載せている
加藤はTYPE96(L96)系統しか銃を所持しておらず、その理由も10歳以上用で実用的なボルトアクションライフルという条件からクラウンモデルのTYPE96を選んだからである
またスコープを載せていない理由は視界が狭まるのを嫌がったのと本人の視力の良さでズーム機能はある程度まで補えるため即応性の高いリフレックスサイトを搭載している
リフレックスサイトのフレーム中央に白マーカーでマーキングをして簡易アイアンサイトを描いていて、スコープシールドを搭載するなど工夫がされている
バイポッドは純正のBP-1を使用しているが足の石突ゴムはカメラの三脚用を小改造して使っている