13.Winning! Buying! Driving! Act.1
吾妻円は5月の6日に初任給を得た。2万円と少ししかない金額だが振り込めされた預金通帳の数字を見て息を呑む。
引き落とした後に先ずは家族に報告をして半分渡そうとしたが「自分で使え」と言われた。円は2万円分の自由を自らのサイフから感じ取っていた。無敵。
そうしてから何を買おうか考える、自室で考え、夕飯の食卓で考え、ベッドの中でも考え、朝食の食卓で考え、講義中の教室で考え、部室でも考える。
あまりにも熱心に考えていたので衣装作りの休憩にシイちゃんが髪を整えヘッドドレスをかぶせて遊ぶまでに至った。
「やあ、似合ってるじゃないか」
「あ、部長。おはようございます」
目の前に部長がいるのに円はようやく気づく。
「おはよう。悩み事かな?」
「バイトしていて2万円給料が入ったんですけど何に使おうか悩んでいて」
「具体的に使う目処は立っているのかな?」
「いえ、全然。サバイバルゲーム関係には使いたいんですけど、ガン買うにしては少し少ないと思うんですよね」
「なるほど、じゃあ今までサバゲーをしてきて不便だった事は?」
円はしばらく考えてここ直近で悩んでいた事を打ち明ける。
「P90をゲームに持っていくとタクティカルマスターを持ち込めなくて」
部長はにんまりと笑って答える。
「いいね、いいね。ならば先ずいいホルスターを買うといい。以降は話に入りたそうにうずうずしてる田所くんが話しなさい」
部長席に座って頭をさかさまにこっちに向けて話を聞いていた田所ヨウに話を振る。
部長は珍しく白衣を着ておらず他所行きらしいパンツスーツを履いていた。
「これからどこか出かけるんですか?」
「一応こう見えても実業家なのでね、今日は営業にいかねばならんのだ。じゃあ戸締まりは任せたよ。それとシイちゃんはあまり根詰めないように」
部長はそう言って部室から去った。部長の背中に「いってらっしゃい」と円は言った。
「先ずホルスターの種類からだな」
ヨウが嬉しそうに円の前に座り説明を始める。付き合いは長くないものの田所ヨウという人物はは「他人にものを教える事」が好きな人なのだ。
ホルスターには幾つかのジャンルがある。
先ずはコンシールドとタクティカルだ。
コンシールドは主に銃を隠し持つ事に特化したジャンルでいわゆる私服警官や犯罪者が使うタイプのホルスター、タクティカルは銃を抜く事に特化した形で軍人や特殊部隊が使うタイプのホルスターだ。
その次には材質の違い。
主に革、ナイロン等ソフト素材とカイデックスやポリマー等のハード素材に分かれている
最後には装着部位による違い、ショルダー、チェスト、ヒップ、レッグ、アンクル、スリーブが挙げられる。
と彼女の口から説明された。
「んでタクティカルマスターって事はベレッタM9だろ?」
ヨウはスマートフォンでベレッタM9用のホルスターを調べて回る。見て回るとハード素材でロック機構付きのヒップホルスターが5000円程度で売られていた。
「こういうのでいいんじゃねーの」
しかし何故かしっくり来なかった。
「おまえ顔に出やすいタイプって言われるだろ?」
「顔に出てました?」
「悪くないんだけど、何かちがうなーって感じのが出てたぞ」
ヨウがツッコミを入れる、それほどまでに円の顔に出ていたらしい。
「じゃオマエはどういうのが欲しいんだよ?」
「革ホルスター欲しいです! できればショルダー」
円は目を輝かせながら言った。
「革でショルダー? 絶対使わなくなるぞ、それ。ショルダーは先ず出しづらいしタクティカルベストやプレートアーマーと干渉するんだよ。とはいえ、それわたしが言えた義理じゃないんだよな。買ったはいいものの使ってない物もあるし、いいじゃんそれで考えようぜ」
ヨウは現実的な指摘をした上で円の欲しい物を肯定する。この先輩の多くある美徳の1つだ。
「でも革はなー、買ったことないんだよなぁ……」
円の前に1枚の名刺が飛んで来る、そこには三柳製作所という会社の電話番号と住所が載っていた。
「そこ、オーダーメイドの工房ですけど副業で革ホルスター扱ってます、高いですけど品質は確かです」
シイちゃんは振り向きもせずミシンを踏みながら話す。
「ホルスター以外でなんか欲しいモンはねぇのか?」
「その次は……P90のスリング」
前回、P90を落とした事を反省し銃を保持するスリングが必要と考えていた。
「P90はなー、スリングつけるの面倒なんだよなぁ。有用なスリングスイベルがないからそこから付けないといけない、二度手間っていうのか?」
「なるほど」
確かにP90のスリングと調べると、スリングスイベルばかりが出てきた。そのどれもがそこそこ高額であった。
「とりあえずこの辺りのガンショップ全部回ってみればいいんじゃねーの。この辺りだと、街道沿いにPRIMARYと新日本兵器廠、エアガン専門じゃないけどダックホビー、バルクリユース、JRの駅前の角ビルにすみそに屋の本店とあの辺りにあと何軒かある。それ以外だと少し遠くなるが山の方にアウトレンジって店もあるし」
「都心に出てもいいかもですね」
シイちゃんは相変わらずミシンをカタカタ踏みながら話に入る。円は3限の講義に出るべく部室を後にしようとした。
「オイ、その頭のまま授業出るのはオススメしないぞ」
「頭?」
円は自分の頭を触ったふさふさしてる物がついている。そしてようやく自分の頭になにかくっついてる事に気づいたのだ。
「あ、外しますね」
シイちゃんが作業の手を止めて円の頭を弄る、円の頭からは黒いヘッドドレスが現れた。
円はシイちゃんに感謝しそのまま部室を出る。ヨウはその後にソファーに戻ってキャット・シット・ワンの続きを読む。
「そういえば……あいつ、女装似合いそうじゃない?」
ヨウはソファーからシイちゃんの方に頭を垂らしてしゃべる。
「あ、やっぱり? ヨウちゃんもそう思います?」
シイちゃんも作業の手を止めずにヨウに答える。確かに円は女装が似合いそうだ。
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大学で講義を終えてから円はとりあえずシイちゃんにおすすめされた三柳製作所に行く事にした。
三柳製作所というお店は地元ではあるが円の行動範囲の外にある旧工業区域の問屋街という場所にある。
店のある場所まで向かったが明らかに入りづらい店構えで入るのを躊躇う。窓から覗いてみるとお店というよりも工房に僅かに売店スペースが併設されていてファッションやアクセサリーというよりは実用的なツールベルトや何かしらの機材をしまうポーチ類がメインらしい。
意を決しドアを開け中に入る、嗅いだことのないもののいい匂いが充満していた。奥で何かの作業をしている雰囲気を感じるが見える範囲で人はいない。
「ごめんくださーい」
「あと3分、いや2分待ってー」
奥から女性の声が聞こえてくる。しばらく待っていると店構えには似つかわしくない若い女性の店員が出てきた。無造作にまとめたポニーテールに柔和さを持った丸い瞳が特徴的な美人で様々なツールが入ってる無骨な革エプロン越しからでも見て取れるほど胸が大きかった。
「ご用件は?」
「拳銃のホルスターがあると……聞いて来たんですけど」
円は名刺を店員に見せる。店を見回しても何処にもホルスターの存在を感じない。しかし名刺の住所と屋号は確かにここであった。
「ホルスターね。うん、あるよ」
店員は名刺を一瞥し円に返す、お店の看板を「CLOSED」に替えて「ついてきて」と円に言う。一瞬、ほんの一瞬だけそれに円はときめきを感じた。カッコいい。
店員は店の外に出て急な階段で2階に登る、ドアに鍵を差し込み開けるとそこには別のお店で銃のホルスターやガンベルト等が所狭しとあった。円は目を輝かせた。
「入れる銃は?」
「タクティカルマスターです」
円はそう言ってから「ベレッタM9です」と補足した。
「サバゲー? コス?」
「サバゲーです」
「装着場所は?」
一瞬ショルダーと言いかけたが「どこでも」と答えた。
「お金……どれぐらい出せる?」
「実はあまり出せないです」
円はP90のスリングの事を考えて「1万円」と答えた。周りを見ればデリンジャーのホルスターですら1万円以上しそうな気がしてきた、店員はしばらく考え込んでからなにか思いついた。
「ちょっとごめんね」
店員はメジャーを片手に円の胴回りを丁寧に図っていく。
そうしてからショーケースのホルスターの在庫の中から1つのホルスターを円に手早く装着させる。
それは胴体タイプのホルスターで胸部に銃の側面が来るような配置で胸元に銃が収まるタイプの黒革のホルスターであった。特徴的なのは胸部の左半分を覆う大きく分厚い一枚皮にホルスターは縫い込まれていてホルスターというよりも心臓部分をプロテクトするボディアーマーじみた物であった。
「息吐いて」
円は息を吸ってから吐く「いいよ、止めて」と言われ息を止める。店員はその間に調節を行う。
「うん、ギリギリだね」
「小さすぎる?」
「逆。君がこれ以上細くなるとゆるくなって肩がフィットしなくなる。でも見た感じいい具合ではあるんだよね、似合ってるし」
「えっと……値段は?」
店員は値札を円に見せないように切ってから「税込みで9900円」と答える。値札には10000+Taxと書かれていたがそれは店員の手に握りつぶされた。
鏡に写った自分の胸元を見て円は己の胸元が輝いているのを感じた。これを買わないという選択肢はもう無かった。
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ホルスターを買った円は少し小躍りしながら街を歩いていた。
「ゴン太くん!」
聞き覚えのある声が聞こえ後ろを振り向くと、前回会った英一が軽トラックに乗っていた、観音扉の荷台を持つ軽トラでドアには(有)サカヤと描かれている。軽トラックはハザードランプを焚いて円の目の前に停止し、運転席からハジメが飛び降りた。
「ゴン太くんは何してるのだ? 暇なのか?」
少し考えて「装備を買いに来てる」と答える。
「軍拡というヤツなのだな」
軍拡という言葉に円はなるほどと納得する。戦力の拡充といういみでは正しい。
「ハジメちゃんは?」
「ハジメちゃんは仕入れの帰りなのだ」
「それでお願いなのだ、暇だったら仕入れの搬入手伝ってほしいのだ! ちょーしこいてたくさん仕入れてしまって1人でやると面倒くさいのだ」
ハジメは両手を合わせて円に頭を下げる、円は断る理由もないし気分もよかったので二つ返事で了承してトラックの助手席に座る。
「そういえば何のお店?」
「言ってなかったのか? エアガンの中古品なのだ。それ以外にもエアガンを再生したり自作パーツを作ったりしているのだな」
「それよりも何を買ったのだ?」
「カッコいいホルスター」
「おおー」
暫く走っていくと敷地のない小さめの倉庫の前で止まりハジメと円は車を降りた。車を半周し後部の「エアガン搬送中」とマグネットが貼られた扉を開ける。
円の目に飛び込んできたのは、中央に三脚に乗って鎮座しているM2機銃であった。
それ以外にはM2の銃身を避けるように左右手前に折りたたみコンテナやエアガンの外箱が積んでありその奥にはガンラックに複数の小銃がかかっていて黄色い鎖で縛られていた。
「とりあえず箱に入ってるのから運んでいくのだ、ゴン太くんがトラックからハジメちゃんに渡していってほしいのだな」
円はトラックの荷台に登りコンテナや中身の入っているエアガンの外箱をハジメに渡していく、見たことのあるメーカーのもあれば見たこと無いメーカーのもあった。
そうしてから隅っこにあった布製タープを一緒に広げる、丸い穴のハトメが隅に4つありその中にむき出しのエアガンを隠してカラビナで留めて運ぶらしい、ハトメには「エアガン運搬中」とタグがついている。ガンラックにかかっているものを1本ずつ隠して運んでいき最後に大物のM2が控えていた。
「こいつは本体と三脚に分けて運ぶのだ。ゴン太くんには三脚を任せたいのだ」
ハジメ円ははそう言うと作業を開始したが早々にハジメの手が止まった。
「困った」
「どうしたの?」
「はみ出る」
タープを広げてM2を包むがギリギリで銃身が少しはみ出る。
「そのまま運ぶのは駄目?」
「ポリに叱られるのだ」
円はハジメにM2を持ち上げるように指示しタープを斜め45度に傾ける、するとM2はすっぽりと収まった。一辺よりも対角線のほうが長いからだ。
「流石なのだ」
ハジメがM2本体を抱えて運び、それに続き円は三脚を運ぶ。
倉庫に入ると所狭しとエアガンが並んでいた。エアガンが大量にあるという点においては部長とはじめてサバゲーをした部屋と同じだがあそこ比べると雑然かつ混沌としている。部屋の奥にはエアガンの箱があり手前には箱に入っていないエアガンや分解されたりパーツのないエアガン類が並んでいた。
「ここは?」
「ウチの在庫置き場」
その所狭しと並んでいる中に1つ見覚えのある銃が目立った。それはツカサが持っていたマグプルPDRであったがツカサの銃とは別個体らしい。
動画を見た後にエアガンとしてのPDRの事をネットで調べたが少なくとも東京マルイ製でなかった。かつて製品として売っていた事と、今はどこも売り切れであること、海外製である事しかわからなかった。
円はハジメに疑問を投げかける。
「そういえば、よく海外製のエアガンって初心者は手を出さないほうがいいって言われてるけどあれってなんでなの?」
一応ネットである程度の情報を収集したが、初心者は買わないほうがいいという事とショップによっては新品購入時にカスタムメニューがあることだけしかわからなかった。
「海外製のエアガンってのは最低限動くだけのシロモノだと思えばいいのだ。組付け精度が甘いし、HOPパッキンが死んでたり、バレルが曲がってたり、モーターがクソザコだったり、配線も細かったり……まぁその逆もあってモーターやバレルが良すぎてパワーオーバーになったり、まぁメーカーによってはマルイに匹敵する性能のエアガンもあるのだ」
「だからカスタムパーツでマイナスから実用ラインまで持っていく必要があるのだな」
「へぇ、カスタムってそういう面もあるんだ」
「ま、そういう事なのだ」
「おう坊主。なんで客がここにいるんだ?」
円が感心していると倉庫の横のドアから禿頭の老人が入ってきた。歳は円の祖父と父の中間ぐらいの年齢で体格ががっしりしていて鋭い視線で円たちを刺す。
「あ、じいじ! 仕入れから帰ったのだ。ゴン太くんはお客さんじゃなくて仕事を手伝ってもらってただけなのだ」
老人は「あのなぁ」と呆れ、即座にハジメの頭にゲンコツを食らわせた。
「痛ってぇええー!!!」
ハジメの悲鳴がこだまする。
――――――――――――――――――――――――
「改めて本当に失礼した、ハジメのお友達なのに家業の仕事を手伝いさせてあまつさえは犬扱いするなんて」
老人は円に頭を下げて謝罪する。
「この馬鹿は何処かに常識というのを置き忘れてしまったらしくてな」
「その馬鹿が目の前にいるのだがな」
「その馬鹿にも言ってるんだ、裏で納品予定分の作業でもやってろ」
ハジメはすごい不服そうにぶーたれて店の裏に消えた。
倉庫の隣の店はエアガンショップというよりはカウンターがある事からかろうじて店舗であるが奥には見たことのない機械類が鎮座していた。なんとなくクリーニング店を連想とさせる店構えだ。こっちにもエアガン類は一応あるがジップロック袋に入れられて折りたたみ式コンテナに並べられている物かジャンクパーツと描かれた折りたたみ式コンテナに無造作に詰まっている物、それとカウンター裏に何個かあるガンケースしか無かった。その代わりに装備類や予備マガジンはそこそこあり、中古ショップとハジメは言っていたが未開封の新品らしい物も多かった。
「ところでウチの大学で上手くやっていけてるか? 何かしら周りに迷惑をかけてないか?」
老人は申し訳無さそうに小声で円に聞く。厳しいながらもなんだかんだ孫の事は心配なのだろう。
「迷惑どころかこの前の新入生オリエンテーションではリポバッテリー火災あったんですけどそれ防ぎましたし、僕にエアガンの事色々教えてくれてますよ」
「ん、兄さんもエアガン趣味持ってるのか?」
「ええ、サバゲーマーです」
円は胸を張って答えた。
「じゃあ兄さんもウチの客だな、ゆっくりしていってくれ」
老人はにっこり笑って円を歓迎した。
「そういえば向かいの倉庫にあったのは売り物じゃないんですか?」
「アレも立派な売り物だ。そうか兄さんはウチの店来るのはじめてだったな」
老人はカウンターに置いてある分厚いファイルを円に見せた、その中には様々なエアガンが写った写真が入っていた。
「ウチは注文が入ったら、きっちり直して動くようにしてから売るお店だ。もちろん持ち込みだって歓迎だ」
円は足を動かすと足元に雰囲気を感じた、下を見ると小さめの柴犬が足元で円の足に動じずに眠っていた。
「ご、ごめんね!」
「ゴン太くん」
ハジメが呼ぶと耳をピクリとさせたゴン太くんは起き上がり店の裏に消えた。店の裏にからハジメはゴン太くんを抱きかかえて円の目線に合わせる。
「ゴン太くん、ゴン太くんだよ。ゴン太くん、ゴン太くんだよ」
ハジメが円の事をゴン太くんと呼ぶ理由がなんとなくわかった、ゴン太くんと円は犬と人でありながら雰囲気が似ていた。身体が小さいことも落ち着いた性格であることも、表情すら似てる気がする。
「自慢の番犬なのだな」
「確かに似ちゃあいるが、友達を犬扱いは失礼だから止めな」
ハジメはしゅんとしてしまった。
「うん、そうするのだ。えっと……」
「吾妻、吾妻円。別にゴン太くんでもいいよ」
ハジメのゴン太くん呼びにはそこに侮蔑はなく円にとって悪感情はなかった。ハジメの空気が読めずとも円から疎まれていない理由は誰にでも明るく表裏のない性格だからなのだ。
「ハジメちゃんはハジメちゃんなのだ、よろしくね。ゴン太くん」
「よろしくね」
「ばうっ」
ゴン太くんも挨拶をする。
「そうだ、お礼の事を忘れていたのだ!」
ハジメはゴン太くんを優しく下ろしたあとに店内にあるエアガンの中古パーツ類が箱入りでしまわれているクレートを漁ってある箱を円に渡した。
「P90用のクイックリリースホルスターなのだ! この前P90落としてしょげてたからこれ使うといいのだな」
スリングを付けられないのであればホルスターにしまえばいい、なるほどいい解決方法だった。開封済みで値段は3000円でそれも購入した。
サバゲー解説
サイドアーム
サイドアーム、セカンダリ、バックアップ等人やシチュエーションにより呼び方は様々であるがここではサイドアームと統一させていただく
一言で言えば予備の銃である、メインアームがアサルトライフル、PDW、スナイパーライフル等の長物と呼ばれる銃を持ちその補助的な立ち位置でサイドアームが存在する
・なぜサイドアームがあるのか?
1つ目は最後まで足掻くため、現実の軍隊において直接戦闘を行う人員がサイドアームを所持している理由はつまるところそこである
メインアームが故障、弾切れ、紛失等の状態になった際に銃があるのと無いのとでは相手の侵攻速度に差が出る
また複数の銃を持っているという事は銃の無い味方に銃を渡して戦力化する事にもつながる
2つ目は複数の状況に対応するため、こちらは警察系の組織で行われる事で視界の開けた場所ではメインアームで、狭い場所ではサイドアームに切り替える
また人質等の損傷させてはいけない相手がいる場合にはサイドアームに切り替え跳弾や貫通などを抑える事もある
・サバゲーにおいてサイドアームは必要か?
筆者の私見のみで答えるのであれば必要ではなく必須である、サバゲーにおいてエアガンというのはいわゆる遊ぶためのオモチャであると同時に自己表現の一種であり、あるのと無いのとではテンションが違ってくるしそこからの交流も生まれる
またフィールドによっては突発的にサイドアーム戦やハンドガン戦を行うこともありそれの参加のためにも必要である
また筆者の経験として使っていたメインアームの調子が悪くなり、何の気無しに入れていたサイドアームに救われた事があるし同時にシューティングレンジでメインアームだけ持ってきていてサイドアームを持ってこなかった為メインアームの故障の際にレンタルガンを借りた事もあった