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Wine・Red  作者: 雪白鴉
四章
42/70

40、投稿の裏の黒い影

投稿がかなり遅れてしまい、すみません!

 アイドルグループが来て三日目、昨日はとことん大変だったが今日も大変な一日が待っている。


「今日は犯人探しですね。最近疲れてばかりです」

「ええ。まったくです。昨日も今日もここまで疲れなきゃいけないのはなぜでしょう」

「みんな同じ気持ちですよ〜」

「皆さんを代表してです」


 昨日の騒動を思い出す。

 昨日は今、あるテレビ番組の企画のためやってきているアイドルグループのおそらく強度のファン達が集ってきた。それを追い返すために奮闘した警備隊は昨日はぐっすり眠れたらしい。


 しかし、水瀬は眠れなかった。


「あの・・・水瀬さん」

「はい?」

「昨日は・・・本当にすみませんでした・・・!」

「・・・あ、あ〜・・・」


 白井は昨日、アイドルグループのファンを追い返すのに大きく貢献した。そして、その追い返し方が独特過ぎて後々、後悔することとなった。


「もうあまり気にしていませんよ」

「そうですか〜・・・?」


 シュンとなる白井の横で水瀬は苦笑いをした。


「追い返し方が独特すぐて笑っちゃいました」

「水瀬さん、ひどいです!!」


もともとピンク色の頬をより染めて水瀬の左腕をポコポコと叩いた。

 二人のやり取りに支配人たちはほんわりと和んでいた。

だがそんなことをしている場合ではない。


「投稿の文章から客の中の誰かということは掴めました。ただ、身元を特定できるようなものは一切なくて・・・」

「アイコンは自身の顔をモザイクで変形させたものでしたのでさっぱり・・・」

「個人情報だからなぁ・・・」


 昨日の騒動の発端である投稿者を探すため、投稿者のアカウントをくまなく調べたがヒントとなりそうなものは一切見つからなかった。


「投稿者の性別は?」

「華奢な体つきに可愛らしい服装だったので女性かと」


 現在、ヒントになりそうなのは若い女性であることだけだった。

少ないヒントから一人を割り出すのは骨が折れる。水瀬は頭を悩ませた。


「前の投稿とかは?」

「だいたいアイドルグループに関係した投稿です。見た限り、随分大胆な投稿でアイドルグループの身元が分かりそうなことや私生活が知られるような投稿ばかりです」


 投稿者の他の投稿はアイドルグループの行きつけのお店や両親の情報などが載っていた。


「うわ、これ母さんじゃん・・・」

「こっちは俺が好きなカフェ情報・・・いつも座る席まで!!」


投稿はだんだんスカレーとしているように見えた。


「でも、ここまで来るとしたらストーカーの可能性もあるんじゃないですか?」

「ストーカー・・・」

「ナイスです、白井さん。こんな情報、ストーカーかその仲間しかできないですね。どなたかストーカーに遭っている方はおられませんか?」


 水瀬の問いに一人が手を挙げた。


「あの、ストーカーとかじゃないんですけど、二ヶ月前くらいに行きつけの店で忘れ物したんです。確か、その時の投稿が・・・」


 アイドルグループの一人がスマホをスクロールした。そして二ヶ月前の三時過ぎの投稿を見せてきた。


「これです。この投稿者が持ってるペンケース、僕のなんです。僕がお店を出たのが三時ごろなのでおそらく僕が出てからこのカウンターに座ったのはこの人しかいないはずです」

「そのペンケースは帰って来たんですか?」

「はい。一時間後くらいに気づいて取りに戻った時お店の人に返して貰ったんです。お店の人に渡した女性は用事があって帰ってしまったらしいですけど・・・」

「だったらペンケースをお店の人に預けた人がこの投稿者の可能性が高いですね」


 忘れぬうちにと白井がその店に電話をかけ、スタッフに渡した。


『はい。洋菓子店ナノハです』

「すみません、アイドルグループSERIOUSー4スタッフの櫻田と申します」

『あ、あぁ。いつもご贔屓にありがとうございます。つきまして、本日はどのようなご用件でしょうか」


 話し上手の櫻田が洋菓子店ナノハの店員と話をする。


『二ヶ月前ですか?あぁ、確かに忘れ物をされてその後に来られた女性が見つけてくださりました』

「その女性の顔を覚えていらっしゃいますか?」

『肩よりも長い茶髪の方なのは覚えていますが、なにせキャップを被っていらっしゃったので顔はよく見えませんでした』

「そうですか・・・。では、他に特徴とかありましたか?」

『そうですね・・・。身長は低い方だったと思います。百五十ちょいくらいでした』

「その後、お店に来られたことは?」

『さぁ。茶髪ロングの方は多いですし、アイドルの方が出て行った後、同じ出来に座る人は老若男女。特定して茶髪の女性が座るところは見たことないですね』

「そうですか・・・。ご協力ありがとうございました」


 ほんの少しの情報しかそのお店からは手に入らなかった。

しかし、さっきよりは人数が絞れそうだ。


「茶髪の女性で身長は百五十ちょい。髪に関しては二ヶ月の間で変わるのであまり当てには出来ないですけど」

「身長が絞れたのは大きな進捗だな」

「ですね」


 水瀬たちは客の中から百四十から百六十の身長の女性を炙り出した。




どんなに気をつけていてもどこで個人情報が漏れるか分かりません。個人情報にはご注意を。

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