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とある極寒地にて



極寒の中、積荷が載せられた馬車がいくつもあり、首輪をつけられた多くの子供や中年が薬草を運んでいた。


「くそっ、早く!!!おっせえぇぇ。早くしろ!!さっさと運べ!!…早くしないと誰かが来ちまう」


「「…...」」


「なんだよ!!お前ら。雇い主に向かって!」


頭にバンダナを巻いたひょろい男は自身の持っている鞭で1人の少女を強く叩いた。少女は11歳程で、銀色の髪と、瞳。銀世界であるこの地の妖精のような美しさを誇っていた。


「っっ…...」

「リナッ!!!!!」


「…リ…トォ…...」


リナと呼ばれる青い瞳をした少女と彼女に手を伸ばす緑の瞳を持った少年、リト。リトも同じく銀色の髪と瞳。少女の1歳年下の実の弟である。

しかし、リトの伸ばした手は届かない。

ひょろい男が見た目に似合わないほどの怪力でリトの首をつかみ地面に叩きつけた。


「っ…...!」


「ははははっっ!!!!!!わかればいいんだよお!ん?…なんだその目は?そんなに気に入らないのか??まあお前たちはこれから、この生活がずっと続くんだよ。さっさと歩け!今日のノルマの半分も働けてねえぞ。俺はお前らの力量を買ってるんだよ。いや、飼っているのか?…まあいい。さっさとこの積み荷を運ぶんだ!!!!!」


日々、何度も怒鳴られながら作業を進めていく。遅いと怒鳴られ、早いと仕事を増やされる

2人はこの地獄の日々を何時か抜け出す事を目標に日々働き続けていた。しかし、そんなことは出来ないことをうすうす理解していた。


「…リナ少し持とうか?」

「ありがとう、けど大丈夫だよ」


彼らは命令された通りに積み荷を運んでいく。


日々、何度も怒鳴られながら作業を進めていく。遅いと怒鳴られ、早いと仕事を増やされる。


「ねえ、私たちに自由はあると思う?」 


リナはリトに尋ねた。


「…わからない。でも、僕たちは何があってもずっと一緒だから!!」


リトは、リナをしっかりと見つめて強く語る。


「…うん、そうだね」


リナは弱々しく笑った。

2人は叶わないと知りながら、「自由になる」という夢をあきらめきれなかった。

凍てつく寒さが今日も二人の心を震わせた。





.........


「ふあぁ、とても寒いですね。ここがアクエリアですか」

話し合った翌日、私たちは出発した。その後、宿を転々と移動しながら『アクエリア』へ向かった。


「旅館のおじさんに、防具をかなり進められたが、飼って正解だったな」

「ええ」


出発して、所々で休みながら、2日程で『アクエリア』に到着した。

私は防寒していても身が震える寒さに腕を何度もさする。


「…ですが、本当にこんな寒いところに薬草が生えるのでしょうか?」

「もちろんだ。この山の山頂を越えた先の高原付近に生えている。そこには登山者が休息場にも使われる洞窟があるらしい」


「なるほど…では、急ぎましょう。すでに日が西に傾いています」





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