映画 他9篇
【映画】
レンタルショップで借りたホラー映画を見ていると、髪の長い女がテレビから出てきた。
「うわあ!」
慌てて巻き戻しボタンを押すと、女はテレビに戻っていった。
【格差】
ある日テレビで、時速60kmの風は女性の胸の感触と同じという情報が流れた。早速、ある男が友人を連れて、高速道路へ向かった。
「おー、これがおっぱいの感触かあ!」
一方別のところでは別の男が、
「へー、これが60kmの風の感触かあ」
【たまご】
母「坊や、どうしてたまごを電子レンジで温めてはいけないか分かる?」
子「もちろん分かるよママ。ヒナが孵っちゃうからでしょ」
【お風呂】
「なあお前すごく臭うんだけど。ちゃんと昨日風呂入ったか?」
「俺は毎日風呂に入ってる」
男は言った。
「風呂掃除は俺の仕事だからな」
【エコバッグ】
「すみません、このエコバッグ1つください」
「お買い上げありがとうございます。こちら、袋にお入れしますか?」
「ええ、お願いします」
【紳士の社交場】
「おや、目に耳クソが付いていますよ」
「これは目クソですよ」
「おっと失礼」
【本屋】
「すいません、この本と、この本を借りたいのですが」
男が店員に言った。
「お客さんは勘違いをなさってる。ここは図書館じゃなくて本屋ですから、本をお貸しすることはできません」
「店員さんこそ勘違いをなさってる。私は客じゃありませんよ。本を買う気はないのでね」
【酔っ払い】
酔っ払いが電柱に抱きついていた。それを見て、別の酔っ払いが言った。
「くそっ、あんな可愛い娘に抱きつきやがって!」
【水筒】
「水筒を持ってくると案外節約になるぞ。俺は月に2000円近く出費が減った。君も始めると良い」
同僚の1人がそう言った。
「そうなのか、じゃあ俺も始めるとしよう」
翌日俺は、自販機で買ったお茶を水筒に入れて持っていった。
【ガキ大将】
少年は非常に乱暴だったから、一緒に遊ぼうとする子どもはいなかった。みんなで遊んでいるところに彼が現れると、みんな一目散に逃げるのが常だった。
ある日、少年が大声でみんなの前で言った。
「かくれんぼする者あつまれー」
集まるまでもなくその場にいた全員が、どこかに隠れてしまった。